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第2球  鬼崎とドーズ


阪海ワイルドダックス。前年最下位で、32勝112負という屈辱を味わった。


そんな阪海ワイルドダックスに足りない物は、1番バッターと4番バッターだ。


昨年の1番バッターは鈴木という何の特徴も無い平凡な選手。ただ、足が早いという理由で144試合を戦い続けた。成績は、打率.240・2本・7打点。


4番バッターは山田。若手の長距離打法として、19歳の若さで4番を任された。しかし、変化球に弱いため、三振の山を重ねる。シーズン終了時には、270三振という不名誉な記録を作り出してしまう。成績は、打率.154・19本・23打点。


阪堺ワイルドダックスの首脳陣はまず、この使い物にならない1番と4番を機能させるため、海外からビックネームを引っ張って来た。


1番バッター候補は、島国が生んだスーパースター、鬼崎喜三郎。阪海在籍の頃は、100盗塁を4度記録し、不滅のシーズン打率.400にまで到達した。その後はメジャーのニューヨーク・サラブレッドに移籍。今日に至るまで、様々な伝説を残してきた。


次に4番バッター候補。鬼崎と同じくニューヨーク・サラブレッドに在籍していた男。名前は、ドーズ・ルイス。捕手でありながら、シーズン70本塁打を6度記録している。が、8年900億という長期契約を結んでから成績が伸び悩み、契約終了の去年に、球団から解雇された。昨年度の成績は、打率.145・0本・7打点。


そんな彼に救いの手を差し伸べたのが、阪海ワイルドダックスだ。2年10億という契約で合意し、彼に仕事を与えた。


ニューヨークの1番バッターと4番バッターが日本にやって来るというニュースを聞いたファン達は、こぞって練習試合を観戦に来た。


阪海戦の試合チケットは1時間で即完売。某インターネットオークションで20倍の金額で売られている程だ。


この人気ぶりを嬉々とした阪海首脳陣。シーズンがまだ始まっていないが、グッズや選手弁当の売り出しを強行したのだった。




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