表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/8

二話目!!

あの後、チートだとか馬鹿だとか廃人予備軍などと一日中言われつづけるはめになった俺は、多大な精神的ダメージ(主に二人が自ら何度も話しかけることに対する嫉妬の視線)を負いつつも無事(?)に帰宅した。


帰宅した俺は、やるべき事をやり終えると、スライムに八つ当たりするためにHAOOにログインするのだった。


これが後に俺の二つ名としてHAAOの掲示板で有名になる、スライムマスターの始まりだとはこの時の俺には想像すらできなかった。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


ログインした俺が最初に向かったのは、スライム平原では無く冒険者ギルドだった。


別にこれは目移りしたわけではない。

今日幼なじみから得られた、数少ない有益な情報によると(というより、まともに理解できたのがそれくらいなだけなのだが)、冒険者ギルドでは魔法系スキル等の多数のスキルが手に入るクエストを受けることが出来るとのことだ。

もちろん冒険者ギルドでクエストを受けなくてもスキルは手に入るし、βテストという物の情報では、冒険者ギルドでは手に入らないスキルという物もあるらしい。

実際、俺が持っている≪見習い剣術≫も木剣を降っていたらかってに手に入ったスキルだ。


まあ、そんなわけで、俺は今冒険者ギルドに来ていた。

あの廃人達が絶対に行くべきというだけあり、ギルドはプレイヤーによって埋め尽くされている。


といっても、その集まり方には偏りがあるようで、壁際で暇そうに突っ立っているNPCが目に入った。 (後で知ったことだが、その場所にはクエストが貼ってあったらしい)


その暇そうに立っている人物は、鍛え抜かれた肉体に、自らの身長よりも長いバスターソードを背負い、まさに歴戦の猛者といった風体だ。


その見た目と比例するかのような迫力のある眼光は、彼をNPCでは無く一人の人間かのように錯覚させた。


俺は彼がスライム攻略の鍵になる予感がした。


「お、おじさん。俺に剣を教えてくれませんか?」


やばい緊張のせいで声が震えてるし、裏返ってる!てか、近付いて解ったけど、この人の顔思った以上にもの凄く怖いです!


そんな顔をこちらに向けると、彼は冷たい声で言い放った。


「俺から剣を教えて欲しければ、剣でスライムを倒して来るんだな。そうすれば考えてやろう。証明品はスライムゼリーだ。」


クエスト『スライムを斬る者1』受諾しました。

目標

スライム一体のソロ討伐(物理攻撃のみ)

証明品

スライムゼリー×1


アイテムボックスを確認すると、確かにスライムゼリーなるものが表示されていた。

実体化させて話しかけると


「これでいいんですか?」


クエスト『スライムを斬る者1』をクリアしました。

報酬

10000テノ

銅のバスターソード


「……最低限の実力はあるということか。いいだろう、お前にこれをやろう。使いこなせるようになったら、俺に話しかけな。筋力が足りないなら素振りでもして鍛えるといい。」


クエスト『スライムを斬るもの2』受諾しました。

目標

銅のバスターソードを装備する。

銅のバスターソードでモンスターを10体討伐


こんな光速でクエスト達成していいのかな....

そんなことより、バスターソードってこの人が背負ってるものだよね?すごい重そう....


ーーーーーーーーーーーーーーーーー

バスターソードをアイテムボックスから取り出し持ってみると、案の定重くてバランスが取りづらいが、スライム討伐のためにゲーム内時間でだいたい四日ほどかけて鍛えていたおかけで、持て無いほどということは無い。

これなら、もう少し筋力を上げれば問題無く振れそうだ。となれば、鍛えるだけだ。


おっちゃんに「素振りできるとこは無いか」と聞くと、訓練場に案内されたので、そこでひたすらネットで調べた型を思い出しながら降り続ける。

その後、延々と素振りすること約2時間。

いつの間にか必要筋力を超えたらしく、何も言わず見守っていたおっちゃんから「もう、十分だろ。それだけ鍛えれば扱えるはずだ。」との、お墨付きでると、通知音がなりメニューが開いた。


スキルを獲得しました。

<大剣>

Lank;コモン

Type;パッシブ

Level;1

武技スキル なし

大剣系の武器使用時補正。(レベルにより補正量増加) 大剣用武技が獲得可能になる。

獲得条件;大剣だけでモンスター、NPC、プレイヤーのいずれかを倒す。 または、訓練場、道場などで指導を受ける。


スキルを獲得したということは、システムがこの|大剣〈バスターソード〉を扱えていると認めたということだ。といっても、必要ステータスとやらをみたしていて、よほど大きな間違いをしてなければ誰でも獲得できる、と廃人たちは話していたので、|STR〈筋力〉が上がったということだろう。

現実ならこんな重い剣を二時間ほど振ったところで筋肉痛になるだけだが、ここはゲームの中、こんな短時間で筋力が上がったようだ。

現実みたいとまではいかないが、かなり作り込まれているこの世界で一番ゲームなんだなあ、と俺が思うところでもある。

とはいえ、結果がすぐに出るのはありがたいことなので、変えて欲しいとまでは思わない。


そんなことを道中考えつつも、ベテランのお墨付きを得た俺は、さっそくバスターソードを装備すると、スライム平原に向かって飛び込んで行った。


早速スライムに斬りかかると、一瞬でスライムの表面が吹き飛んだ。

興奮した俺は、思わず叫んでしまった。


「木剣が木の棒のようだ!」

注.木剣は剣の形をしたただの木の棒です。


テンションの上がった俺に思わずそんなことを叫ばせるだけあり、かなりの威力を持ったその一撃は、スライムを五十メートル程吹き飛ばしていた。


……威力が高いのも考え物です。

参考として武器の性能を乗せます(暫定です)


銅のバスターソード

攻撃力 15

耐久力 200

状態 刃こぼれ

品質 E−


鉄の剣

攻撃力 15

耐久力 100

状態 普通

品質 C


銅の剣

攻撃力 10

耐久力 70

状態 普通

品質 C


木剣(初期装備)

攻撃力 3

耐久力 ーーー

状態 破壊不能

品質 C




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ