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【テーマと内容】 「物」を捉える術

 私が「ついのべ」を書く時は、「物」を題材にすることがあります。部屋の中で目に留まった消しゴム、タイマーから、街灯、エレベーターなどなど。その理由は単純に書きやすいからです。


 上手い言葉が見つからないので、作っていく過程を辿りながら説明させて頂きます。


 例えば「時計」をお題に書くと決めたら、まずは【ステップ1:アイディアを出す】です。どんどんお題から連想していきましょう。私はめんどくさいので頭の中だけでやってしまいますが、文字にした方が良いアイディアが浮かびやすいです。


 この時、二つか三つくらい連想したら、また時計に戻ります。あまり連想が飛んでしまうと繋がりが薄くなってしまうので注意です。


 また、どんな下らないアイディアでも浮かんだら書いておくと、意表を突くような「ついのべ」になるかもしれません。


 とりあえず、私の連想を本当にそのまま書き連ねてみます。


時計 → いつも働いている → 働き者、努力家

時計 → 長針、短針 → 競争

時計 → 長針、短針 → 兄弟

時計 → アナログ、デジタル → 新旧

時計 → 砂時計 → 落ちる

時計 → 腕時計 → 麻酔銃

時計 → 時計台 → 待ち合わせ → カップル

時計 → 時計台 → 修理工 → おじいさん

時計 → 鳩時計 → 三時のおやつ


 大体こんなもんかな、という所でステップ1は終了です。


 そしたら次は【ステップ2:アイディアを選ぶ】です。出て来た中で何が使えそうか、あるいはリンクさせられるか、などを考えます。


 とりあえずこの中だと、「競争×兄弟」とか、「働き者×修理工のおじいさん」とかはすぐに書けそうですね。

ちょっとひねくれた選び方をすると少し時間がかかりますが、「長針、短針×カップル」なんてどうでしょうか?


 どれで書くか決めたら【ステップ3:執筆する】です。タグ「#twnovel」を含めて140字以内になるように気をつけながら、書いていきましょう。ここは個人の自由で。


 書き終わったら【ステップ4:つぶやく】で「ついのべ」は完成です。これで世界中へ向けてあなたの「ついのべ」が発信されることになります。



 さて本題に戻って、何で「物」を使うと書きやすいかっていうとですね、この【ステップ2】のところがあるからだと、私は解釈しています。


 例えば「物」ではない抽象的な「悲しみ」とか「幸せ」をお題にスタートすると、どうしても抽象的なイメージのまま書いてしまって、書きにくいし伝わりにくい(個人的な意見ではありますが)ものになってしまいます。


 下に載せるのは拙作なのですが、どうでしょう?



「笑」 あなたは今日三回笑いました。最初は、場の空気を呼んで面白くも無いのに笑いました。二回目は、言葉に詰まってその場しのぎに笑いました。三回目は、そんな駄目な自分を嘲笑いました。そんな今日は、あともう一回だけ笑って終わりにしましょう。生きている喜びに向かって。 #twnovel



 「笑」をスタートにしてしまったため、全体的にぼんやりと終わってしまったように、私は感じています。

 では次はどうでしょうか。



「儚」 何気なく、トランプを二枚もたれ合うように立たせた。そしてそれをもう一つ作り、一枚を慎重に上へ乗せようとした所で、城は虚しくも崩れ落ちた。でも私の手は再び二枚を取って、立たせようとしている。いつか完成するはずと信じれば、儚い一歩にも意味はあるはずだから。 #twnovel



 これは「トランプ」をスタートにして書いたのですが、比べてみるとこっちの方がイメージが湧きませんか? 自分で言うのも変ですが、何度も崩してしまいながらトランプの城を作るのと、毎日の成功と失敗を繰り返しながら未来を信じて歩いて行くのとがオーバーラップするような感じが気に入っています。


 という訳で、随分主観的ではありますが、「物」をお題にするのが簡単で書きやすいかな、と思っています。もちろん、書きやすさには個人差もありますし、どんな作品を書きたいかにもよるので、これこそが絶対に良い、ということではありません。色んな書き方を試しながら、オリジナルな書き方を探してみては?


 おまけに、さっきの「時計」をお題にして書いた拙作を載せておきます。


お題:競争×兄弟


「兄弟」 兄貴は僕より脚が速くて、背も高い。つまりはカッコいいのだ。そんな兄貴と競争しても、僕はいつも追い越されるばかり。そんな僕の唯一と言っていい楽しみは、毎年大晦日にやって来る。新年が始まると同時に、僕らは並んで競争を始め、皆がそれを祝福してくれるのだ。 #twnovel



お題:働き者×修理工のおじいさん


「時計台」 僕の街には古くて立派な時計台がある。その時計台には毎朝お爺さんが点検にやって来るのだった。ある日、僕はそのお爺さんに声をかけてみた。「どうも。お仕事に精が出ますね」「いや、全然だよ。この時計なんてワシと同い年なのに、今まで一度も休んでないんだからね」 #twnovel



お題:長針、短針×カップル


「愛別離苦」 「僕は必ずまた君に会いに来るからっ!」「絶対……絶対よっ!」「あぁ、絶対だ。それまで待てるかい?」「うん。また会えるって信じてるから」「もう時間だ。行かなきゃ」「ねぇ、電池が切れてもまた会えるわよね?」「それはどうだろう」長針は短針にそう言った。 #twnovel

拙文をお読み頂きありがとうございます。

誤字・脱字、またご意見がありましたら感想にお願いします。

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