第五話 暗殺人形は銃声の唄を奏でる
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「ひとつも……のこさない……」
イスカ・ライプニッツは、遠方にある木造ビルの屋上を転々と移動しながら、王国警察が集めた警備用ゴーレムや、機動隊の人形駆動車を狙撃して、悉くを破砕せしめた。
彼女の対物狙撃銃は、魔術に頼らずとも2000m先の標的を撃ちぬける、この世界で最長の射程を誇る携行兵器だ。敵がどれほどの人員が集めても、生身ではキリルが用意した青銅巨人に太刀打ちできない。
「つよくなる……。つよくなって……パパにあいにいく」
イスカが引き金を引くたびに、スコープの中の人形が、手脚をとばし胴に穴をあけて倒れ、輸送車は横転する。
こうやっておもちゃをこわせばこわすほど、ヤーコブはかせはよろこび、ほめてくれるだろう。
そうすれば、もういちどパパにあえるかもしれない。おおきなてのひらで、なでてくれるかもしれない。
王国の打倒? 大陸の新しい秩序? そんなものはどうでもいい。ただ父親に逢いたい。そんなささやかな願いだけが、イスカの望みだった。
紫色に染まった遠くの空から、街中の学校に向けて、鳥型の人形輸送機が降りてきた。射程はぎりぎり。一撃で撃ち落せるかどうかは難しい。
だから、灰色熊のぬいぐるみ、ベルの助言に従い、イスカは特別な弾頭を使った。
氷の魔術が封じられた魔術弾―――。イスカが射出した弾丸は、中空で飛散、巨大な球状の魔法陣を形成した。
直径20mに達する魔法陣は、つららをばら撒きながら爆発し、鳥型輸送機を飲み込んだ。後は大地に叩きつけられるか。空中で分解し、墜落するか……
「いけません! イスカ。ターゲットは無事です。次弾を、いえ、迎撃の用意をっ」
白い霧に包まれて、輸送機を守るように、巨大な盾が広がっていた。
明滅する魔術文字によって描かれた、円形魔法陣の盾は、爆風と氷柱を受け止めて揺るぎもしない。
こんなものを作れるのは、イスカと同じ―――
「盟約者が来ますっ」
契約神器の使い手のみ!
「……」
白いローブにすっぽりと顔を隠し、イスカは弾倉に残る残弾を次々と射出した。
空中に足場となる魔法陣を展開し、王国の盟約者は、まるで水をきる石のように、イスカへと迫ってくる。
鋼鉄の装甲をも容易く穿つ銃弾は、王国の盟約者がもつ巨大な半円の刃と魔術文字の盾に弾かれて、損傷を与えられない。
(強い。私と同じ『神焉戦争』からの生き残りか)
契約神器は魔術道具と違い、自身の意志と世界樹から魔力をくみ出す核を持っている。
戦えば戦うほど攻防は洗練され、破壊すればするほど対象から魔力を奪って核を強化する。
つまり、契約神器は成長するのだ。その目安となるのが位階だが、たとえ核の非力な低位の神器であっても、戦闘経験が豊富であれば、盟約者次第で上位の神器とも渡り合うだろう。
「イスカ、離脱をっ。あの者達は強いっ」
「ン」
イスカが屋上を蹴り、宙に身を躍らせる。灰色熊のぬいぐるみ、ベルゲルミルは、イスカの着地点となる魔法陣を展開しつつ、彼女の身体に機能強化の魔術をかけて、脱出を助けた。
ここで戦うわけには行かない。まだイスカは幼すぎるのだ。神器としての《力》が互角ならば、盟約者の技量と体力が勝負をわける。
(もう二度と、盟約者を殺させるものかっ)
敵の盟約者が、半円の刃を投げつけてくる。自ら盾を手放したかと思ったが、違う。とび色の髪をひとつにくくった女。彼女の手には、いまだ刃が掴まれており、飛んできたのは三日月状の刃だ。否、それだけではない。少し膨らんだ十日夜月状の刃、対となる更待月状の刃などが、彼女の手から生じ、イスカを目掛けて飛来する。
(同一存在を複製可能な神器!)
灰色熊のぬいぐるみは、つぶらな瞳で敵の神器の特性を把握して、ほぞを噛んだ。相性が悪すぎる。たとえるなら、取り回しのよい突撃銃を相手に、狙撃銃で市街戦をやらかすようなものだ。こちらの優位はあくまで有効射程の長さだ。障害物が多いこの場所で、鉄壁の防御と速射性を誇る相手にどう戦う。
(周囲の被害さえ考えなければ、迷わずにすむものを―――!)
死と災厄をもたらすためだけに育てられた殺戮の人形。彼女を引き取った養父は、三つの約束を誓わせ、枷を嵌めた。
ひとつ、仲間を殺してはいけない。
ひとつ、己に武器を向けていない相手を殺してはいけない。
ひとつ、死を辱めてはいけない。
イスカは誓いを守るだろう。
逃げ遅れた民間人がまだのこっている可能性がある以上、ナラールの荒野で使ったような強行制圧手段は使えない。
そして、ベルゲルミルも知っている。誓いの破棄が、イスカを人間以外のモノに貶めることを――。
「イスカ。逃亡を最優先。射撃は控えてっ」
「……ン」
イスカは襲い来る刃を徹甲弾で狙撃して、どうにか斬撃を交わしていた。撃っても撃っても刃の数は、増えてゆく。十六夜月、立待月、居待月、寝待月……。ビルとビルの間を潜り、時には魔法陣を使って屋上へと跳びあがり、誰もいない街をかけて、敵盟約者を誘導する。
海岸に近づけてはならない。これだけの強さの敵だ。ゴーレム如きでは瞬殺される。
イスカが逃れたのは、郊外の街奥にある小さな森。そこに作られた小さな墓場だった。
「んふふふ。つーかまえた」
「イスカっ」
不意をつき、死角となっていた木陰から、半円の刃をもった女が飛び出してくる。
気配をまったく感じられなかった。投げつけた無数の刃を囮に、なんらかの魔術で自身を迷彩し、接近を図ったのだろう。
間一髪で刃を逃れるも、ローブはまっぷたつに避け、迷彩服をきた少女の顔があらわになる。
「この街は、私の庭みたいなものなの。さあ降参しなさい……って子供!?」
半円の刃をもつ、とび色髪の盟約者、ジェニファ・ポプキンスは、イスカ・ライプニッツの素顔に絶句した。
どう見ても10の齢に届かない幼い子供。こんな相手が警備のゴーレムを破壊し、輸送車を炎上させ、多くの警官達を殺傷したというのか。
「……貴方を逮捕します」
長い沈黙のあと、ジェニファがようやく吐き出した言葉。
許せなかった。どこのどいつか知らないが、こんな子供をテロリストに仕立て上げた誰かが許せなかった。
ジェニファは、赤褐色の瞳に怒りと悲しみをこめて、言葉を続ける。
「武器を捨てて。盟約者が相手なら、威嚇なしの攻撃も認められているの。絶対に、悪いようにはしないから」
イスカは、無言で、腰に差したナイフを引き抜き、切りかかった。
訓練されていたから。相手の甘さには、躊躇なくつけこめ。それが王国人相手の鉄則だと学んだから。
「やめなさい。貴方は、騙されてるのっ」
通じない。ジェニファは器用に半円の刃を回して、ナイフを弾く。
それならば、と、イスカはナイフを投げつけて、作った一瞬の隙をついて、ジェニファに対物狙撃銃を向けた。
「このきょりなら……、はずさない」
「駄目ですっ、イスカ。その弾丸では私達も巻き込まれます」
「貴方、死ぬつもり?」
ジェニファは、先ほど空中輸送機に飛んできた魔法陣の砲撃を思い出し、背筋を震わせた。
彼女の神器で、もう一度受け止められるかは、五分と五分。
でも、奇妙なぬいぐるみにイスカと呼ばれた娘は、確実に死ぬ。
「パパにあえないなら、いきていてもしかたがない」
彼女の顔は、怒りも悲しみもなくて、ただ透き通って綺麗だと、ジェニファは思わず見惚れた。
大地を踏み抜く。止めるために。
でも、すでにかけられた指を止める事はできなくて。
イスカ・ライプニッツは、引き金をひいた。
11
『パラディース教徒は神に選ばれた徳高き存在であり、奴隷のように労働で汗を流す下品な真似をしてはならない』
西部連邦人民共和国で信仰されるパラディース教の教えのひとつである。
残念ながら、こういった価値観は珍しいものではない。赤枝たちの世界でも、我々は白人だから有色人種を働かせるべきだ。とか、我々は大衆を導くエリ-ト市民であるため、愚鈍なる大衆こそが働くべきだ。とか、我々は官僚なので(略)、我々は組合員なので(略)、我々は団体(略)。
ともあれ、パラディース教団にこういった考えをもつものが現れたのは、自然な流れだろう。
『我々は高貴なる存在なので、自ら手を汚すべきではない。戦争や粛清といった穢れた行為は、相応の道具が行うべきだ』―――と
こういった教団幹部たちの需要にこたえるため、共和国では、古来から暗殺者を育成する機関がいくつも作られてきた。
かつては栄華を誇りながら、あまりの横暴ぶりで政権を追われた軍閥〝四奸六賊〟の依頼によってヤーコブ博士たちが実行した殺戮人形計画もその流れを汲むものだ。
博士たちは、共和国内で誘拐された赤ん坊や戸籍のない赤子を買い取り、標的を殺すためだけの道具として、徹底的な教育を加え育て上げた。こうして「製造された」人形達の心に倫理は無く、殺人に対する禁忌も、哀れみや慈しみといった余計な情愛ももたなかった。
そもそも自我がないのだ。彼らは均一化され、同じ思考をもつことを強制され、主のため道具として使い捨てられることを、常識として受け入れた。その上で、万が一の反逆もないように、身体には外科手術で爆薬が埋め込まれ、徹底した精神束縛の魔術で心を縛られて、殺すという技術のみを刻み込まれた。
第一ロットの最年少固体が八歳になった時、出荷前の最終品質確認試験が行われた。
試験任務は、四奸六賊にとって目障りな、別軍閥の工作員を暗殺すること。
事前の調査によれば、標的は、女にだらしなく大酒のみで、定まった住処を持たない流れ者。槍術が得意で格闘戦に秀で、魔術の心得もあるが、アーティファクトは所持していない。――まさに手ごろな暗殺対象だった。
二〇体の殺戮人形達は、入念な準備の上で万全を期し、幾重もの罠を張った上で、森での野宿していた標的を計画的に襲撃した……が。
「こんな魂のこもらん刃や魔術で、この俺様が倒せるかぁぁああ」
ニーダル・ゲレーゲンハイトという名の遺跡荒らしは、たった一人で全員を返り討ちにしたあげく、人形達をそのまま解放した。
「別れ際の言付けは、
――男は二度と来るなよ~。次は容赦なくぶっ殺ス#から。
――女の子は勿論、何度来てもオッケー。10年ぐらいしたら優しく抱いてやるからなあ。
であったということです」
助手の報告に、ヤーコブ博士はしわの浮いた額をゆがめ、白髪をかきむしって、研究所の黄ばんだ床板を蹴りつけながら、地団太を踏んで憤激した。
「ワシの育てた人形達が、一矢も報えずじゃと!? 色仕掛けはどうしたのじゃ?」
ヤーコブ博士の言うとおり、仮に襲撃に失敗したとしても、計画には保険があった。相手は名に背負う色狂いだ。床で殺すくらいわけもないはずだった。
「十二体全員が別個のやり方で誘惑したものの。――餓鬼には欲情できん。もう少し、しおらしさを学べや、な。と諭されたそうです」
眼鏡を光らせて続けられた助手の報告に、ヤーコブ博士は天を仰ぎ、男泣きに泣いた。
「お、おのれ、ワシのロマンをっ、レーゾンデートルを否定するつもりぁ」
「は、博士っ? お気を確かにっ」
「そうじゃ。男は? フフフ。きゃつめ、漁色家は仮の姿、実は少年愛者じゃったか!」
博士があまりに自信満々だったので、『だったら始末できてますよ』と、助手は指摘できなかった。仕方なく、棒読みで報告を続ける。
「八体が仕掛けたものの、全員が失敗。『ニーダル・ゲレーゲンハイトによる、よい男になるための三千の約束』という半日に及ぶ講義をみっちり聴かされたようです。……精神汚染は重度のものです。救護室の中でも、まるでノイローゼのように約束を繰り返しています。博士宛にも、講義を記録した水晶が届けられていますが、ご覧になりますか?」
「いらんっ! 嫌がらせか!」
ガシャンと、送りつけられた記録媒体を床に叩きつけ、ヤーコブ博士は深く重いため息を吐いた。
「ワシらの計画の何が失敗じゃった……?」
「ひとつに、標的が悪すぎたというのがあります。人形達にかけた精神拘束の魔術と、間接部に埋め込んだ炸薬が、完全に消滅させられていました。異物とはいえ、肉体に癒着し精神に融合したものを、何の外的痕跡や内的後遺症を残さずに消し去るなど、我々にも、いえ、神器使いであろうとも不可能です。我々は、ニーダル・ゲレーゲンハイトを盟約者でないと侮っていましたが、彼は一流の、……怪物的なまでの魔術師です」
「相手が悪かっただけではあるまい」
ヤーコブ博士は、粉々に砕けた水晶を見下ろした。割れた破片が、鏡あわせのように向かい合い、何人もの博士の顔を映し出す。
「怖れながら、価値観も同じ、思考法も同じなら……。同じ陥穽におち、同じ弱点を衝かれ、同じ攻略法で撃破されます。身長も体重も性別も異なるものたちに、同一の存在である事を強いたのが、間違いだったのかもしれません。彼らは人形ではなく、人間なのですから」
「減点じゃ。彼らは人間ではなく、人形じゃよ。なぜなら、クライアントが、軍閥〝四奸六賊〟が人形であることを望んでいるからじゃ」
真実も、正義も、道徳も、あらゆる定義は、教団上層部の意向が優先される。
それこそが、この世に平等と繁栄の楽園を約束する、パラディース教の教義なのだから。
「じゃが、道具に鋏と七輪があるように、多少の個性は許されよう。再度、精神拘束の魔術をかけて、個別に修行に送るとしよう。師匠候補となりうる暗殺者と魔術師をリストアップしておけ。依頼主にはワシが掛け合おう」
「はっ」
命を受けた助手が部屋を退出しようとしたとき、ヤーコブ博士はいたずらっぽい笑みを浮かべて彼を止めた。
「待て。20番は、ニーダル・ゲレーゲンハイトの元へ送れ。あれは成績こそふるわんが、こう鞭打つとな、怯えた色気のある目でワシを見上げるんじゃ……。ニーダルよ、貴様も幼女の魅力に溺れ、十字架を背負うがいいわっ、ヒョォッホッホッ」
「博士、目的がかわってませんか……」
「うるさい。減点、減点じゃっ」
「ひええええっ」
博士の思惑はともかく、なんとなく大丈夫だろうと助手は、あたりをつけた。
ニーダル・ゲレーゲンハイトは、巷で噂されているほど悪人でも常識知らずでもない。
少なくとも、自分達よりは―――と。
彼の予想は、なかば的中し、なかば斜め上に外れることになった。
一年後、ニーダル・ゲレーゲンハイトから送り返されてきた20番は、否、イスカ・ライプニッツ・ゲレーゲンハイトは、第六位級とはいえ、契約神器の盟約者となっていたからだ。
「き、きゃつは馬鹿かかぁああ」
助手の報告に、ヤーコブ博士は土気色の顔を真っ赤に染め、白髪を逆立てて、研究所の黄ばんだ床板を踏み抜きながら、地団太を踏んで激昂した。
「ニーダル・ゲレーゲンハイトが、潜っていたライプニッツ遺跡で発掘した神器を修繕し、20番に与えたそうです。
――遺跡探索は共同作業だから、お前の取り分だ、と。
信じられません。契約神器をひとつ教団に献上すれば、家どころか街ひとつ、いえ、それ以上のものを与えられるでしょう。それほどの宝を、自分を殺しに来た子供に与えるなど、狂気としか思えません。彼は、馬鹿です。大馬鹿者です!」
眼鏡にひびを入れて続けられた助手の報告に、ヤーコブ博士は穴の開いた床と土で汚れた靴を見下ろしながら、がっくりと脱力した。
「契約神器を20番から奪うことは、出来るじゃろうか?」
「不可能です。契約神器の意志は、20番を我々の攻撃から全力で守るでしょう。盟約者でないものが、盟約者と戦っても、勝てるみこみがありません」
「契約を破棄させることは、どうじゃ?」
「20番から聞き出した契約の内容は、母たる魔女を守るという不可解なものです。破らせるには意味が不明ですし、仮に我々が契約の破棄を強要していると判断されれば」
「我々が神器にとって排除の対象となるか。忌々しいものじゃ。これで20番は、道具でありながら、道具ではなくなった……」
それは偶然の出会い。ほんの小さな気まぐれが重なって吹いた、変化の風。
「NO.20です。きょうからいちねんかん、アナタのオモチャとなります。どうぞごジユウにおつかいください」
ヤーコブ博士に教わったとおりに服を脱ぎ、白い裸身をさらした20番に、ニーダルは纏っていた赤い外套を投げつけた。
「……ったく、ドクトル・ヤーコブめ。なんて悪趣味な教育をしやがる。いいか、俺の言いたい事は二つだ。ひとぉつ、服を着ろ。俺はロリコンではないので、お前に裸になられても、近所の子を銭湯へ連れてくみたいで落ち着かん。ふたぁつ、お前は道具じゃなくて人間だ。覚えてないんでさぁっぱりわからんが、人間を人間扱いしない宗教やら思想やらが、俺は心底嫌いだった気がする」
「でも、NO.20はドウグなのです」
「ああわかった。だったら今日から一年間、お前は俺の娘だ。これは命令だ。拒否は許さねえ」
「??」
赤い外套にすっぽりと包まれて、20番は何を命じられたのか考えた。
「ちゃんとした名前もつけてやらねえと。ガキをナンバーで呼ぶな、破綻者ども。クソじじい…にゃ任せられねーな。俺にゲレーゲンハイトなんて姓つけやがるし。皮肉かっての。……あん?」
20番が、いや、先ほどまで20番だった「期限付きのニーダルの娘」は、父親に飛びついた。
「……パパっ」
「……い?」
「パパっ…パパっ…パパっ…」
ニーダルは、すがりつく少女を抱き上げた。崩れかけた遺跡天井の割れ目から、空を飛ぶ名も知れぬ野鳥の姿が見えた。
「今日から一年間、よろしくな。イスカ・ライプニッツ。俺の娘」
運命の風は、確かにイスカ・ライプニッツの扉を叩き、未来への道を解き放った。