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あーかい部! 19話 シュワっと

ここは県内でも有名な部活動強豪校、私立池図女学院。


そんな学院の会議室、現場……いや、部室棟の片隅で日々事件は起こる。



3度の飯より官能小説!池図女学院1年、赤井ひいろ!


趣味はケータイ小説、特筆事項特になし!

同じく1年、青野あさぎ!


面白そうだからなんとなく加入!同じく1年、黄山きはだ!


独り身万歳!自由を謳歌!養護教諭2年生(?)、白久澄河(しろひさすみか)



そんなうら若き乙女の干物4人は、今日も活動実績(アーカイブ)を作るべく、部室に集い小説投稿サイトという名の電子の海へ日常を垂れ流すのであった……。

池図女学院部室棟、あーかい部部室。




「「「……、ぷはぁ(っ)!」」」




3人はコーラを飲んでいた。




「いやぁ、ガンギマるねぇ。」


「危ない薬みたいに言うんじゃない。」


「なんだろうねこの、『生き返る〜!』って感じ。」


「そりゃあ輪廻転生よ。」


「炭酸飲むたびに一回ずつ死んでいるのか……。」


「私たち100円代でラスボスみたいな体験してるの?」


「安いねぇ。」


「1回やられて復活するのは、割とヒーロー側もじゃないか?」


「「確かに。」」


「やっぱり、ピンチからの逆転は王道だもんなぁ。」


「これをペットポトルに落とし込む技術……!」


「ただの二酸化炭素なんだけどな。」


「飲み物に空気めっちゃ入れてブクブクさせようって、よく思いついたよねぇ最初の人。」


「ヘリウムでも吸いながら作ってたんじゃない?」


「声が高くなるヤツだな。」


「やっぱりプレゼンもヘリウム吸ってやったのかなぁ?」


「色々とヤバそう。」


「してみたいねぇ、ヘリウム会議。」


「でもヘリウムって長持ちしないから、定期的に吸わないと最後までもたないよな。」


「絵面が危ない薬キメてる人だなぁ……。」


「そこでヘリウムをコーラに換えればあら不思議!」


「水分補給しながら、声を高くできるのか……!?」


「声高くする必要ある?」


「……で、俺が生まれたってわけ。」


「「コーラさんっ!」」


「……ん?でもそれじゃあ今の二酸化炭素につながらなくない?」


「ヘリウムって高価だからな……。」


「空気中にあんまりないんだっけ。」


「えっとねぇ…………たぶん1%ない。」


「どんぶり勘定だなぁ。」


「貴重さで考えたら窒素か酸素のどっちかになるな。」


「窒素はほら……凍らすから。」


「液体窒素、大人気だもんなぁ。」


「理科室のアイドルだよねぇ。」


「なら次点で酸素か……。」


「酸素は……よく燃える印象しかないなぁ。」


「燃えたら危ないし、無しだな。」


「炭酸飲料が危険物に早替わり……。」


「じゃあやっぱりヘリウム?」


「貴重さ以外の理由は……ああ、あれだぁ。ゲップだぁ。」


「え?」


「ほらほら、車の検問で息吹きかけてアルコール測るヤツあるよねぇ?」


「飲酒運転を取り締まるヤツだな。」


「……そっか、ヘリウムの量で炭酸飲料キメてるのがバレちゃうのか。」


「そのとおりっ!」


「……いやバレていいでしょ合法なんだから。」


「あさぎは恥ずかしくないのか……?」


「いや別に。」


「ねえねえひいろちゃん、」


「なんだきはだ?」


「さっきからあさぎちゃんの息がヘリウム臭えですわよ?」


「なっ!///」


「ああ、ここにくる前に相当な量の炭酸飲料をキメて来たんだろう。心なしか声も高い。」


「あんな宇宙人みたいな声出しちゃってやぁねぇ……。」


「そんなわけないでしょ!///っていうかヘリウムは無臭だし……!///」


「ね?嫌でしょ?」


「ワタシだったらこれは『堪える』な。」


「その点、二酸化炭素ならどうでしょうひいろちゃん。」


「二酸化炭素はもともと人の呼気に多く含まれるから、検問にも引っかからないな。」


「どんな検問なのそれ……。」


しかも燃えないから輸送に危険物運搬の免許も要らないぞ!」


「……で、俺が生まれたってわけ。」


「「コーラさんっ!」」


「……え、何?」




白ちゃん先生は部室でコーラさんを崇める3人に困惑したとか。







あーかい部!(4)




あさぎ:投稿完了


白ちゃん:コーラさんのやつ?


あさぎ:そう


きはだ:白ちゃんコーラ好き〜?


白ちゃん:ごめんね、私炭酸得意じゃなくて……


きはだ:[信じられない顔]

あさぎ:[信じられない顔]

ひいろ:[信じられない顔]


白ちゃん:その[信じられない顔]やめなさい

白ちゃん:あとひいろちゃんは[信じられない顔]で参戦しないっ!


きはだ:草ァ!


ひいろ:だって二酸化炭素だぞ……?


あさぎ:一応自分の身体で作られるものなんですが……


白ちゃん:その理屈だとトイレで出すヤツも好きってことになっちゃうわよ


きはだ:わたし達はそんな二酸化炭素が大好きですっ!!


ひいろ:そこは熱を込めるところじゃないと思うぞ


あさぎ:白ちゃん先生はなんで炭酸ダメなんですか?


白ちゃん:炭酸飲むとほら、口の中が痺れるような感じがするじゃない?あれが苦手なのよ


ひいろ:なるほど、白ちゃんは口が弱い……と


白ちゃん:おいこら。


ひいろ:これはまさか、『悪い口はこうだっ!』の流れ……!?


白ちゃん:せんわっ!?


きはだ:白ちゃんの弱いお口にはコーラっ!


白ちゃん:飲ませるな飲ませるな


あさぎ:何か克服する方法とかあればいいんだけど……


ひいろ:確かに好き嫌いは良くないな


きはだ:好き嫌いしてると将来苦労するよ〜?


白ちゃん:もう将来きてるのよ


あさぎ:じゃあ部室であげたコーラ飲めますよね?


白ちゃん:それとこれとは別よ


きはだ:おやおやぁ?生徒に健康を指南する養護教諭ともあろうお方が


ひいろ:嘆かわしい……


白ちゃん:ああもう!わかったわよ!飲むから




[ビデオ通話を開始しました]




きはだ:『おお……!?』


ひいろ『まさか本気で飲むのか!?』


あさぎ『白ちゃん先生……!』


白ちゃん『可愛い教え子のプレゼントだもの、無碍(むげ)にしたら女が廃るわ……!』


ひいろ『それはいいんだが……さっきからボトルを指でトントンしてるのはなんだ?』


あさぎ『あれやると泡が外に出ていくみたいだよ。』


きはだ『それ開封前にやるヤツだねぇ。』


白ちゃん『げん担ぎみたいなものだからいいの!……いzブフッッ!!』


ひいろ『即堕ち2コマ……。』


あさぎ『ふふっ……、

    アッハッハッハ』


きはだ『あれ?あさぎちゃん近くに誰か


あさぎ『い、いや面白くてつい笑っただけ!

    やべっ             』


ひいろ『今、「やべっ」って聞こえたな。』


白ちゃん『ゴホッ……、あさぎ


あさぎ『夜も遅いし疲れちゃったなあ〜!コーラ飲んでくれて嬉しかったです白ちゃん先生!


白ちゃん『あ、待て逃げ


あさぎ『おやすみっ!』




[あさぎがビデオ通話を終了しました]




白ちゃん『るなっ……くうぅ、逃げられた。』


きはだ『コーラ最後まで飲むとこ見せられなかったね……。』


白ちゃん『そんなこと……!!』


ひいろ『え、一気……!?」


白ちゃん『どぉぉおおでもいいのよ!!』


きはだ『うわぁ飲み切っちゃった。』


ひいろ『白ちゃん……怒ってる?』


白ちゃん『はあっ!?……あ、ごめんなさい。』


きはだ『いいよいいよぉ。』


ひいろ『それよりさっきの反応の方が気になるのだが……。』


白ちゃん『ええっと……2人は、見た?』


きはだ『白ちゃんがコーラ吹き出す所なら。』


白ちゃん『じゃなくて!……あさぎちゃんと一緒にいた人よ。』


ひいろ『声なら聞いたぞ。大きな笑い声と「やべっ」の2回。』


きはだ『まさか写ってたの?』


白ちゃん『ええ。私がコーラを口に含む直前に、一瞬だけね。』


ひいろ『それでコーラ吹き出したのか。』


白ちゃん『ええ。』


きはだ『馬のマスクでも被ってたのぉ?』


白ちゃん『2人ともあさぎちゃんの家、行ったことある……?』


ひいろ『え?あ、ああ……。』


きはだ『ボケに乗ってこないだと……あるよぉ。』


白ちゃん『2人とも、会いにいくわよ……「お隣さん」に!!』

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