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『狂人のふり、の思想』・・・第四話

四、



簡単なことを簡単にやるのは簡単だが、簡単なことを難しくやることは、厳密には難しくしかやれないことだ。

難しくしかやれないとは、その対象に対して、何か常人とは全く異なった見解を持っているということだ。

それは、当たり前のことを当たり前と思えないという点で、狂人であるが芸術家でもある。

適当な人間には付加価値は付いてこない。自分が苦しんだ分だけ与えられたものが本当の財産だ。

それを欠点と呼ぶならば、確かにそれは世間一般には欠点なのだが、狂人には良点である。

人の恨みというものは怖いもので、或る瞬間、自分が神になった時に、皆が反撃のノロシを挙げる。



何事も正しく取り組むことが、果たして正しいことなのか。これは大人になって気づいたことだ。

正しいより、面白く取り組んだ方が、他者も面白がるのではないか、という風に思い出した。

確かに、正しいのは一見正しく見えるが、面白い方が正しいと言われれば、そうかもしれないと思う。

つまりは、真面目とは、自分は悪口は言われる筋合いは無いという、自己防衛ではなかろうか。

そうすると、真面目とは馬鹿の象徴のように思われてくる。馬鹿とは、周囲が見えてない人のことだ。

しかし、馬鹿が悪い訳ではない。馬鹿だって生きる資格はある。ならば、真面目ではない馬鹿がいい。



狂人もその範疇に入るだろう。真面目ではない馬鹿。それは、途轍もなく巨大な神経の持ち主だ。

会う人会う人を笑わせまくって、自分は馬鹿なのだと言い張る馬鹿がどこにいるか。狂人でしかない。

だから、狂人は好かれる。真面目人間にも、狂人は好かれる。狂人はそして、自分が馬鹿だと自覚している。

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