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七話 昼休み

その日は、休み時間になる度に三沢さんに話しかけた。そして今は昼休み。

「政宗。一緒にメシ食おうぜ。」

宗輝くんが僕に話しかけてくる。

「うん。いいよ。三沢さんも一緒にどう?」

「結構よ。」

三沢さんはそう言って、弁当箱と本を持って教室を出て行った。

「うーん。僕嫌われるのかな…。」

「なぁ政宗。なんでそんなに地味子に構うんだ?」

「え?そう見える?」

「おぉ。めちゃくちゃ見える。」

うーん。自分では隠しているつもりだったんだけどなー。

「えーと…。ほら。一応隣の席だしさ。仲良くした方が良いと思うんだよね。」

「いや。そんだけであそこまで構わねーだろ。」

「うっ…。」

確かにそうなんだけど…。うーん。どうやって誤魔化そう。流石に本当のことを言うのもな…。

「・・・ふーん。そういう訳か…。」

突然、宗輝くんがニヤニヤと笑みを浮かべる。あまりいい予感がしない…。

「政宗さぁ。もしかして地味子のことが好きなのか?」

「?あー。そうかもしれない。」

だって僕の知らないことを沢山知ってそうだし、読書っていう共通の趣味があるしね。休み時間何回か話したけど、楽しかったし。まぁほとんど僕が話していた気がしなくもないけど…。

「へぇー。」

宗輝くんの表情はさらにニヤニヤしたものになっていく。

「宗輝くん…。段々表情が気持ち悪くなってきてるよ。」

「うっせーな!真顔でんなこと言うなよ!結構傷つくわ!」

宗輝くんが顔を赤らめながら怒鳴る。

「そんなことよりも。お前はどう地味子との距離を縮める気だ?」

あれ?もしかして三沢さんに距離を置かれているのって勘違いじゃなかったの?

「うーん。そこはちょっとずつ縮めていければ…」

「お前は草食系男子か!ここはもっとガツガツ攻めるべきだろ!」

「え?いや、ちゃんと肉も食べてるよ。ほら。」

ちゃんと弁当箱の中には唐揚げが入ってるし。

「そうじゃねーよ!大体…」

「あ、ごめん。ちょっとトイレに行ってくる。」

「人の話を最後まで聞けー!」

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