ど?-592. ご機嫌とりは大切です。
レム君、言い訳の最中。
……アルーシア、ちょっぴり自我が出てきたり?
「アルア、アルアー」
「……?」
「ちょっと真剣な話があるんだけど、――良いか?」
「……(こくん)」
「実はな、」
「……」
「神狩りとかさ、疲れるからもう止めにしない? いや、あんなの馬鹿がするモノだって。な、アルアもそう思うよな?」
「……(じー)」
「ん? ジェニファ? 誰の事?」
「……(じー)」
「ふっ、俺は転んでもただじゃ起きないぜっ」
「……(じー)」
「ま、まあ昨日あった事は置いといて」
「……置いとくの?」
「ああ、置いておくんだよっ!」
「……(じー)」
「してないっ、俺は悪いことなんて何一つしてないぞぅ!!」
「……(じー)」
「強いて言うなら……女の子を一人助けた、それだけだ」
「……(じー)」
「うん? あ、そう言えばアルア、言い忘れてたけど、明日俺ちょっと用事あるから」
「……(じー)」
「……ほら、あれだ、色々と街に不慣れなんで案内してもらうだけだっ、それ以外の事は一切ない!」
「……(じー)」
「な、なんだよ、アルア。俺は別に言い訳とかそんなのしてないぞ、してないったらしてないんだからなっ」
「……(じー)」
「あ、あー、そうだ、アルア。お、お腹とか、空いてない? そう言えば昨日から何も食べてなかったかなーなんて今思い出したり」
「……」
「な? なな?」
「……(こくん)」
「じゃ、じゃあちょっと遅いけど朝ごはん、食べに行くか?」
「……(じー)」
「な、なにかな、アルア?」
「……(じー)」
「あー、お腹すいたナー!!」
「……(こくん)」
「よ、よぅし、それじゃあ行くか、アルア!」
「……(こくん)」
「……ふー、あれ、何だ? 何か最近、アルアからの風当たりが酷くなってきてる気がするな。何故だろう?」
「……(じー)」
「ま、まあ? 反応がないよりもあった方がいいのは確かか……な?」
「……(じー)」
「な、なあ、アルア? アルア、最近、何だか俺に冷たくない?」
「……?」
「あ、やっぱり俺の勘違い? そうだよな、な」
「……」
「――ふぅ、そうか。そうだよな、アルアが俺二冷たくするとか、そういう理由なんて何一つないはずだもんな。ましてや嫌われてるとか、そんなのあり得ない」
「……(じー)」
「いやいや、柄にもなく焦っちまってぜ。恥かしい限りだったな、うん」
「……(じー)」
「よし、気がかりも甲斐性出来た所で――」
「……(ぷいっ)」
「……れ? あ、あの、アルア?」
「……」
「あっ、ちょ、ちょっと待ってくれ、アルアっ、どどど、何処に行くんだっ!?」
「……」
「ちょ、ちょい待ち、いや、待ってくれ、待って下さい、アルーシアッ!!」
「……」
「何故だっ!? 俺が一体、何をした!!」
「……」
「アル――……アルーシアァァ!!!!」
「……(くぅ)、お腹が空きました」
……遅れました。
ちょっとのんびりし過ぎた。
一時間、……遅れた。一応コレは昨日の分。。。と言う事で。