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harem!〜カオス煮、いっちょ上がり!〜  作者: nyao
o メイドさん+女の子とご主人様
957/1098

 ど-584. 社会勉強

登場人物?

イクトゥア・・・レムの元奴隷な女の子。元処理部。今は永久就職中なしあわせお嫁さんである。


「ひゃっほ~いっ、街へ繰り出すぜ!!」



「……」



「……あの、アルア?」



「……?」



「何と言いますか、ノッてくれないとこちらとしては凄く虚しいんだが?」



「……ひゃっほい?」



「……うん、ありがとうな。態々俺なんかのノリにノってくれて。アルアは本当に優しいなー」



「……(ふるふる)」



「と、いうわけで、だ。まあ気持ちを切り替えようか」



「……(こくん)」



「アルアは何か、欲しいものとかある?」



「……」



「相当無理なモノじゃなければ……多分お城までなら買って上げられると思うぞ、俺」



「……」



「さあっ、だから何の遠慮もいりはしないっ。言うんだ、アルア!」



「……」



「……」



「……」



「えーと、何か欲しいものとか?」



「……(ふるふる)」



「そ、そか。アルアは俺さえいれば何もいらないって、そう言ってくれるんだな」



「……(ふるふる)」



「――アルア、良い事を教えておこう。そこは嘘でも頷いておいてくれるとお兄さん、凄く喜ぶぞー」



「……はい」



「うん。まあ、アルアが嘘のつけない正直者の良い子ってのは分かってるんだけどなっ」



「……」



「まあ、そうだなぁ。それなら適当に街をぶらついてみるか。アルアみたいな子には普通の小人たちの暮らしがどんなものかよく知っておいてもらうのも悪い事じゃないしな」



「……」



「ん? ああ、まあ気にするな。今のはちょっとした独り言、いや、アルアには沢山の物事を見てほしいって言う単なる俺の我儘かな?」



「……」



「と、言う訳だ。どの道俺の勝手な言い分だからアルアは難しく考える必要はないんだぞ?」



「……(こくん)」



「うんうん、アルアはやっぱりいい子だなっ」



「……(ふるふる)」



「じゃ、取り敢えず最初は――、そうだな、あそこの露店でも覗いてみるか?」



「……」



「んし。それじゃ行こうか、アルア」



「……ぁ」



「ん? どうかしたのか?」



「……」



「?」



「……」



「えと、アルア?」



「……(じー)」



「って、手? ……まさかと思うけど、俺と手を繋ぐのが嫌だったとかはないよなー。――そんなだったら俺は本気で泣くぞ」



「……(ふるふる)」



「ま、まあアルアがどう思ったのかはこの際置いておくとして。取り敢えず俺と手を繋ぐのが嫌、とかじゃないんだよな? な、アルア、お願いだからそうだと言ってくれっ!」



「……はい」



「そそそ、そうかー。あ、いや、うん。そんな事は当たり前、分かってたんだけどな。念の為と言う奴だ、うん、あくまで念のため、な」



「……(じー)」



「じゃ、じゃあ行くかッ、アルア!」



「……」



「ほ、ほら、あそこの露店なんてちょっと可愛いものとか売ってそうじゃないかっ!」



「……」



「よし行こう、じゃあ行こう、すぐ行こう」



「……」






「らっしゃい、兄さん。何かお探しで?」






「うん、この子に似合うアクセサリーか何か。ちょっと見させてもらうぜ?」



「……」






「ええ。その子はなんですかい、兄さんのコレですか?」






「ふっ、そう見えるか」



「……?」






「いえ、全く。ご兄妹か何かで?」






「……お前、商人として駄目だろ。そこはほら、もう少し客をおだててだな、気分良く商品を買ってもらおうとか、そう言う気概を見せらたどうなんだ?」



「……」






「いえ、何となく兄さんはそいう言うのが嫌いな性質かと思いましてね。違ってましたか?」






「いや。違わないな。じゃあ少し見せてもらうが、いいな?」



「……(こくん)」






「ええ、どうぞどうぞ。うちの商品はですね、」






「説明は聞いてない。興味も一切ない」



「……(こくん)」






「さ、左様ですかぃ」






「ああ。……んー、アルア、アルア、こう言うネックレスとかは? 興味ない?」



「……(ふるふる)」



「まあ、そっか。そうだな、アルアにはまだこう言うちょっと大人な雰囲気のは似合わないかー」



「……(こくん)」



「じゃあ、これは? 指輪、装飾もそこそこの、シンプルでいいデザインだと俺は思うけど?」



「……(ふるふる)」



「そかー。んー、じゃあそこの人形とか、護符っぽいモノとかは? 他にも、そうだな……あそこの腕輪とか、そのナイフ、それにこっちの……何だコレ、何処かで見た事あるようなメイドの彫りモノだなー」



「……(ふるふる)」



「そうか」



「……(こくん)」



まあ、だよなー。今挙げたの全部呪われてる、てか魅了の魔法掛かってるっぽいし」






「――!!」






「――まあ待て。逃げるな、ソコな商人A」



「……?」



「いいか、アルア。覚えておこうな? 世の中にはこうして良い顔しておきながら人をだます悪人ってのがいるんだぞ」



「……(じー)」



「や、そこで俺を見ないで、指さないで。いや、俺じゃないからね? 俺は悪人……と言えなくもないか?」



「……(じー)」



「ふっ、少なくとも小悪党じゃない事だけは確かだ!! どうせ悪党なら悪党で、俺は大魔王辺りだと言っておこう!」



「……(こくん)」



「……何か、そこで素直に頷かれるのも微妙に胸が痛いな」



「……(こくん)」



「まあ俺はこんな小遣い稼ぎに精を出してる悪人を摘発しようとか言う暇人じゃないし。何よりその程度の事でアルアとの一時を邪魔されるとかなると、キレるぞ俺」



「……」



「商人Aも? それほどの劣悪な商売してるわけじゃなさそうだし、この場は見逃しておくけど。そういう商売はいつか足がつくから早めにやめといた方が良いぞ、ってのは俺からの忠告な」



「……(こくん)」






「は、はい……以後、気をつけます」






「うん。素直でよろしい」



「……(こくん)」



「よし、それじゃあアルアの社会勉強にもなった所で次の露店に行ってみようか。そうだな、次は……あそこだ」



「……(じー)」



「ん? また何か裏があるかとか疑ってるのか? いや、まあ正解だけど」



「……(こくん)」



「ちなみにあそこで焼き鳥やいてる強面のおっちゃん? まあ外見通りのヒトだな、というか俺の知り合い? むしろ舎弟?」



「……?」



「昔はヤツも名の知れた冒険者だったんだけど、ある時一人の女の子に熨されてなー。んで、今は俺の頭が上がらない状況?」



「……」



「あ、女の子って言ってもあいつの事じゃないぞ? 別の奴。イクトゥアっていって、今はあの強面おっちゃんの奥さんなんだけどさー。他人事ながら良い嫁さん手に入れたと思うぞ、あいつ」



「……(じー)」



「っと。アルアの前で別の女の子の話をするのもなんだな。まあここで偶然会ったのも何かの縁だ。思い切り冷やかしに行こうぜー、アルア」



「……(こくん)」




……露天荒らし?



【本日のメイドさん】

「――おや、珍しい。イクトゥア様からのご連絡とは……旦那様を発見? 小さな赤髪の女の子と一緒……シャトゥか、あるいはアルーシア様でしょうか? ――まあ、考えるよりも確認した方が早いですね」


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