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harem!〜カオス煮、いっちょ上がり!〜  作者: nyao
o メイドさん+女の子とご主人様
939/1098

57. どれいと怪盗

~これまでのあらすじ~


刺客(?)クリステル・リュートリアムにDead or Alive? で追いかけられている最中のレム君一行(レム以外は巻き込まれた)取り敢えず、脱走中の犯罪者。レム君の輝かしい履歴が一つ増えたみたいな感じ。




クリステル・リュートリアム・・・W.R.第六位の強い娘さん。お金にうるさい。そして借金持ち。実はレムの金づる一号さん?



レアリア・・・ただいま運気急降下中の、レムの奴隷その一。基本的にツンデレのツン成分が全てを占めているはずの娘である。デレ成分は永遠にないと思われる。


シンカ・・・ただいま運気(以下略)。レム君の奴隷(?)その二。“予言の巫女”とか呼ばれるお嬢様だったりしたのだが。……ふっ、今はもう見る影もないぜ、的な感じになってる可哀想な女の子。基本、ビビり


アルーシア・・・愛称アル。レム君の奴隷その三。赤い子である。殆んど喋らない……喋り方を知らない?


マレーヌ・・・万能メイドさんを目指すレム君の奴隷の女の子。おおよその事はそつなくこなす器用な子である。『館』の処理部に所属している、ある意味レムのお目付け役的な子。




怪盗“うさぎぴょんぴょん”・・・ど-388にでてきた怪盗の女の子×12



「皆の衆っ、俺について来いっ!」



「……ね、ねえレム?」



「あわ、あわ、あわわわ……」



「……(すぅすぅすぅ)」



「何だよ、レアリアッ。異議とか異論は認めないぞ? だが愛の囁きならば可だ!」



「……バカ? ――いや、そうじゃなくて。後ろの……あれ」



「これは夢、きっとそう、何かの夢……じゃ、全然ないよっ!!??」



「……(すぅすぅすぅ)」



「後ろ? それとシンカ、少し落ち着け。ほら、少しはアルを見習えって」



「と言うより、その子もしかして寝てない? いや、寝てるわよね、こんな状況なのにぐっすりとっ」



「へ、へむさんっ、後ろが凄い事に……!!」



「……(すぅすぅすぅ)」



「寝る子は育つと言う。良いことだ」



「それって時と場合を選ぶと思うけど? って、今はそんな場合じゃなくって!」



「あひゃっ!?」






◇◆◇






「むきーっ、のろりくらりと小細工ばっかり鬱陶しい!!!」



「クリステル様、焦りが見え過ぎていますよ? 具体的に言えば焦り過ぎです」



「あぁもうっ、何かこの子っ、“姫様”みたいでやりにくいっ」



「それは大変光栄の至りです、クリステル様。――ほら、鬼さんこちら、手のなる方へ」



「うっ――とうしいっ! 雷槌いかづち水柳すいりゅう風閃ふうせん炎舞えんぶ!」



「四重――!!??」



「一発、キツイのいくよ――? 結!!」



「ッッ!?」






◇◆◇






「ね、ねえレム、何か後ろが凄い事になってるんだけど……?」



「そそそそうですよっ!!??」



「……(すぅすぅ)」



「振り返るな。ヒトってのは前を向いて生きるものだと俺は思う」



「いや、気にするなって言われても……」



「ななな何ですかこの魔力っ!? 何なんですかっ!?」



「……(すぅすぅすぅ)」



「気にするな。それに大事なのは魔力の大きさじゃない」



「じゃあなんだっていうのよっ!?」



「ひっ……これってもしかして邪神フェイドよりも上……?」



「……(すぅすぅすぅ)」



「そう、大事なのは……こころ? ま、大丈夫。あれくらいなら日常範囲内だし?」



「「日常なの!?」」



「……(すぅすぅ)」



「高々四属性を掛け合わせた四重魔法なんて……まあ俺もクリスくらいしか使ってるの見たことないけど。問題ない。きっとマレーヌならやってくれるさ。――くっ、惜しい奴を亡くしたぜ」






「勝手に殺さないで下さい、主様」






「って、何で此処にいる、マレーヌ!?」



「っ、この子いつの間に!?」



「あ、あれ? 確かさっきまであそこに……」



「……(すぅすぅ)」



「おい、こらマレーヌ。お前がこんなところまで来たら元も子もないだろうがっ。クリスの相手はどうしたっ、俺の壁役はっ」






「直撃を回避してなお、ガードの上からここまで吹き飛ばされました……と言うより主様、アレは私には無理です、護衛部副長と同程度の実力と推測しましたが、私では実力不足なので戦略的撤退を希望します」






「ちょ――、まあ、確かに今のクリスの状態ならアレクセ位の実力だろうけど……ほらっ、マレーヌ。お前ならやりようによっては足止め程度なら何とかなるだろっ?」





「あ、足止め“程度”!? ちょ、レム、W.R.相手に何言ってるのかあんた全然分かってないでしょ!?」



「えっと、もう何が何やら良く分からないんだけど。……夢って事で良いかな? もう良いのかな??」



「……(すぅすぅすぅ)」






「……――無理です、主様。四重ならまだしも、五重六重までされると私には対処のしようがありません」






「ちっ、流石見てる所は見てるかっ。……まあ、クリスもあの調子なら普通に考えなしに魔法の五重六重――“時魔法おくのて”も使ってきそうな勢いだしなぁ」



「お、奥の手? と言うよりレムっ、あんた何か悪いことしたんなら今のうちに早く謝りなさいよっ、巻き込まれる私はいい迷惑よっ!!」



「レムさんっ、まさかまた覗きですかっ!?」



「……(すぅすぅすぅ)」



「おいこらシンカ。何不穏当な事をさらりと言ってやがるっ!?」



「まさかレム、慌てるって事は――図星?」



「やっぱり浮気です!!」



「……(すぅすぅすぅ)」



「違うわ!!」



「W.R.の第六位にまで手を出すなんて……あんたって本当に駄目駄目なヤツなのね」



「ち、違うって……酷いですッ、レムさん! わたしとの事は遊びだったんですね!!」



「……(すぅすぅすぅ)」



「レアリア、テメェ――後シンカもっ、あぁもうこんな状況だって言うのにどっちも鬱陶しい! いっそ後ろのアレ目掛けて放り込んでやろうかっ」



「「……」」









「まーちーなーさーいー、ごぉぉぉらぁぁぁぁ!!! 私の今日の食事代!!!!」









「……まあ、あっちはあっちで色々と切羽詰まってそうだが」



「そ、そうみたいね」



「そ、そうですね」



「……(すぅすぅすぅ)」



「よし、それじゃあどっちが先にあの人間戦車と化したクリステルに突っ込みたいか選ばせてやろう」



「「――」」



「……(すぅすぅすぅ)」



「どっちだ?」



「私は遠慮しておくわ」



「わ、私も遠慮したいです」



「……(すぅすぅすぅ)」



「まあまあ、そう遠慮せずに――な?」






「むしろ主様がごーして下さい」






「嫌だよっ!? そもそもあいつの狙い俺だしっ!!」



「――と、言う事はもしかしてレムをいけにえに差し出せば私たちは助かる……?」



「――レムさん!!」



「……、?」



「あ、アル。おはよう。起きたのか?」



「レム! 何も言わずに私たちの礎になって散ってきなさい!!」



「私っ、レムさんの事は忘れませんから!!」



「……?」



「――ふっ、自分の身可愛さに他人を売るとはなんて矮小な。底が知れるぜ、二人とも? その点アルは可愛いなー」



「別に底が浅くても良いわよ。今は自分の命の方が大事」



「そ、底が浅いって言われた。レムさんに底が浅いって……何だかすごく悔しい気分ですっ」



「……(こくん)」



「所でアル、何処か疲れたとか、そう言う事はないか? ほら、俺への愛を素直に囁いてくれても良いんだぞ?」



「そう言う笑えない冗談は良いからっ、さっさと散ってきなさいよっ!!」



「――あ、レムさん! 散っちゃう前にちゃんと私の事は降ろして下さいねっ! お願いですよ!?」



「……(ふるふるふる)」



「そうか、疲れてないか。アルは偉いなー。外聞もなく叫びまくってる二人とは違って」



「も、もう限か……こうなったら実力行使でレムを蹴落として――!」



「レ、レアリアさんっ、私! 私が居ること忘れちゃ嫌です!!」



「……(こくん)」



「ちっ、どいつもこいつもそんなに自分の命が可愛いか!!」



「当然でしょ!!」



「当然です!!」



「……(ふるふる)」



「あ、そうですか。……ふっ、だが心の広い俺はこんなときでも心の狭いお前たちに救いの手を差し伸べてやろう! こんな時こそ――『転移石、」






「あ、忘れておりました、主様。そちらの品はお姉様より返却いただくようご連絡されていました。――はい、確かにお返しいただきました」






「ちょ、テメェ、マレーヌ! ヒト様のものを取るのは悪い事だって教わらなかったのかっ!!」






「いいえ、教わっております。ただ……主様のものを取るのだけは例外と教わっておりますが? いえ、むしろ推奨されてましたか」






「……――あいつっ、今度会ったらお仕置きだ!!」



「そんな事は今はどうでもいいからっ。――レムっ、私の為に死んできなさいっ、轟け爆炎、ファイア・チャージ!」



「――きゃっ」



「……?」



「うおい!? ……っと、危ね。本気でシンカを落とす所だった」



「――ちっ」



「おいレアリア、てめっ、本当に実力行、」






「――主様、隙ありっ」






「な、」



「マレーヌ、ナイスよっ!」






「そしてアルーシア様とシンカ様を確保――」






「って、逃がしてたまるかぁぁぁぁ!!!」



「きゃっ!?」






「「――ぁ」」






「こうなりゃ死なばもろともだっ! アルは可哀想なのでシンカッ、お前に黄泉の旅路に付き合ってもらうぜっ」



「あ、れ、レアリアさんにマレーヌさん、助け……」






「シンカッ、頑張って!」



「シンカ様、御冥福を祈っています」



「……(こくん)」



「じゃ、そう言う事だから私はこれで!」



「緊急事態につき、急ぎ戦線を離脱します」


「……(こくん)」






◇◆◇






「そそそ、そんなぁ~~」



「――シンカ、お前、見事に見捨てられたなぁ?」



「うぅぅ、レアリアさん、マレーヌさん、……酷いです」



「ま、元気出せって。その内いいコト――」









「――追いついたわよ、レム」









「……ぃ、良い事が、なんでしょうか、レムさん?」



「良い事、かぁ。……あると良いなぁ。なあ、シンカ?」



「そ、そうですね?」






「さあ、レム。大人しく着いてこれば今なら半殺しで済ませてあげる?」






「そこはもう少し情状酌量してくれると嬉しい」



「わっ、私は関係ないですよ? このヒトとは関係ない一般人ですよ??」



「おいおい、シンカ。酷いな。『レムさんのお嫁さんにしてっ』という大胆発言はどうしたんだ、んー?」



「な、何言ってるのか私良く分かりません。え、……えへ?」






「――まあ、レムが女の子を連れてるのはいつものことだし。私はリリアン姐さんとかと違うからレムが女の子を何人連れていようとどうでもいいんだけど」






「レムさんっ、浮気は駄目なんですっ!!」



「よし、クリス。お前の考えは良く分かった。ここはシンカを生贄に捧げるからおとなしくその怒りを鎮めてくれ」



「レムさん酷いですっ!?」



「何が酷いかっ、シンカの方こそ、ついさっきまではレアリアと一緒で俺の事を生贄に捧げる気満々だったじゃねえかっ!!」



「それとこれとは話が違います!」



「いや、全然全くちっとも違わねえよ!!」






「――と・り・あ・え・ずっ!」






「「……」」






「レム、あんたにはついてきてもらうわ。――五日ぶりのご飯の為に」






「くっ」



「ひゃ、ひゃ……」






「ねえ、レム? 正直お腹がすき過ぎてて、私も手段を考えていられないから……貴方は兎も角そっちの子の為にもここは大人しくわたしについてきてくれないかな。ねえ?」





「――」



「レ、レムさん……?」



「――……ちっ、仕方ねえ。素直に従うってのも癪だが、ここはクリス、お前に従っておこ――」









◇◆◇









「――レム様はこの怪盗“うさぎぴょんぴょん”が頂きましたっ」


「「「「「「「「「「「頂きました!」」」」」」」」」」」


「ではサラバですっ」


「「「「「「「「「「「サラバです!」」」」」」」」」」」





◇◆◇




「……え、あ? ……な、なに今のバニーさん十二人。へ、変態? い、いや、そんな事よりもレムっ――あっ、レムを逃がしたっ!!??」



……攫われた。


何故こんな事になっているのか、自分でも書いていてよく分かりません。

ど、どこにむかっているのだろう?

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