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harem!〜カオス煮、いっちょ上がり!〜  作者: nyao
o メイドさん+女の子とご主人様
872/1098

ど-523. ……じゃあ走るか

……無心だ、無心になるんだっ!!



「アルっ、修行だ!」



「……しゅぎょう?」



「そうっ、熱血、根性、そしてちょっぴりラブコメな修行だ!」



「……(ぷいっ)」



「何故だぁぁぁ!!??」



「……しゅぎょう」



「って、なんだ冗談か。吃驚したなぁ」



「……しゅぎょう」



「お? もしかしてアル、結構やる気ある?」



「……(こくこく)」



「ほぅ! それなら早速修行するかっ、修行!」



「……(こくん)」



「よしっ、それじゃあまずは……そうだな、定番の体力作りって事で、腕立て五万に腹筋背筋五万回、スクワット十万と……まあ初めのうちだからこのくらいか?」



「……(こくん)」



「よし、なら早速始めるとするか。ほら一緒に……い~ち」



「……い、……」



「……」



「……」



「……アル?」



「……(きゅぅ)」



「……うーむ、アル、もしかして腕立て一回も出来ない?」



「……(こくん)」



「ま、仕方ないか。それならそれで他の修業にするかー。腕立てとか腹筋背筋とかはアルにはちょっと早かったんだなー」



「……(ふるふる)」



「ふふっ、まあそうやって意地を張る姿も可愛いけどなっ!」



「……」



「今はアルが今できる事の精一杯をしような? 無理する必要は何処にもないからさ?」



「……(こくん)」



「なら……そうだなぁ。アル、マラソンとこの棒の素振り、どっちをしたい?」



「……まらそん」



「よしっ、それじゃあマラソン……走るかっ、取り敢えずはあの夕陽に向かって!」



「……?」



「あ、いや、夕日ってのはあくまで気の持ちようであって。兎に角走るんだっ、明日と言う名の希望へ向かって!!」



「……希望」



「そうっ、希望だ! ほら、あの空の彼方を見てごらんっ、明日と言う名の希望の先には俺とアルとの幸せな未来が――」



「……(ダッ)」



「って、何で急に逆走しだすのさ、アル!?」



「……」



「そ、そうかっ、胸の内にくすぶる炎を消しきれなかったんだな! よしっ、アルがその気なら俺もっ――」



「……!」



「って、あれ? アル? アルさ~ん、何か俺から逃げてない?」



「……(ダッ)」



「はっ!? そうか、鬼ごっこか、鬼ごっこなんだな、アルっ」



「……」



「て、え、何で急に止まるんだ? 疲れたのか?」



「……(こくん)」



「その割には全然、息切れとかして無いよなぁ、アル」



「……?」



「あれ、もしかしてアルって思ったよりも体力とかある?」



「……(ふるふる)」



「そか。でも急に走るの止めたりして、もしかして飽きたとか?」



「……(ふるふる)」



「じゃあ何で急に走るの止めたんだ?」



「……(ぷいっ)」



「? まあいっか。それより――ぉ、そうだ」



「……?」



「アル、ちょっと失礼~」



「……!」



「こうして、担いで……ああ、アル。落ちないようにしっかりと俺に掴まっててくれよ?」



「……(こくん)」



「そうそう、そんな感じで。良しっ、アル。見てろよっ、“風”ってのを思いっきり感じさせてやるから」



「……?」



「じゃあっ、いくそっ!!」



「……!」



「ふははははっ、俺は今風、風なんだっ、風になってるぅぅ~!!」



「……(ひしっ)」



「どうだっ、アル。気持ちいいだろ? 風が頬を撫でてく感触、流れて行く景色、ほらっ、目を開けてしっかり見ろよ?」



「……」



「ん、どうした? 重くないかって? いや、全然っ、アルは軽いぞ?」



「……(ひしっ)」



「よぅし、アル! このまま向こうの岸の端まで走っていくぞ!」



「……(こくん)」



「――よっしゃ、ノってきたぁぁあ!! 全力の全力、全速で行くぜっ、――アルッ、往くそ!!」



「……(ひしっ)」






≪WIND――俺は風≫






「――ひゃほっ~~!!!!」



「……! ……!」









「……何をなさっておられるのでしょうか、旦那様は? 実の楽しそうで羨ましいですが」




-とある二人の会話-


「ひゃふっ!?」

「――何事、敵襲ですか!?」

「……ぁ、サカラ、様?」

「……また貴女ですか、ファイ」

「ご、ごめんなさいです、サカラ様」

「少しは進歩して管いよ、本当に。これでキッチンを破壊したのはもう何度目ですか」

「えと……5,025回目です」

「……はぁぁぁぁ」

「き、気をつけてはいるんですよ?」

「……もういいです、流石に期待はしてませんから」

「……はい、本当にごめんなさいです」



護衛部長のサカラさん&料理部逆天才のファイ。ある意味日常。


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