ど-522. コミニュケーション手段
少しずつ成長して、少しずつ前進していきます。
「アルーシア」
「……?」
「いや、ちょいと真面目な話な」
「……(こくん)」
「お互いがコミニュケーションを図る上で言葉ってのはかなり重要なんだ。何処かの誰かみたいに過度に肉体言語を使おうとする輩は論外な」
「……?」
「つまりだな、俺が何を言いたいかって言うと、言葉って言うのは重要だから早くちゃんと喋れるようになろうなって事。分かったか?」
「……」
「ちなみに分かった場合の答えは“はい”で分からなかった場合の答えは“イエス”な」
「……はい」
「よしよし。流石アルは賢いなー」
「……」
「うん、何処かの誰かとは大違い、げふっ」
「……」
「いや、大丈夫。まだ大丈夫だ」
「……はい」
「アルは何処かの誰かさんとは違うからなー。肉体言語とか、そういう野蛮な事はしちゃダメだからな?」
「……はい」
「よし。ちなみにコミニュケーションの手段として肉体言語を使った悪い例が……コレな」
「……いたそう」
「痛そうと言うか、もういつ気絶してもおかしくないくらい痛い。こうしてアルと話して気を紛らわせてないと意識が飛びそうになるし」
「……はい」
「兎に角、肉体言語ってのは良くないんだ、――いや、別に肉体言語事態が悪いとか言ってるわけじゃなくてだな、俺が言いたいのはあくまで肉体言語を使って人をサンドバック代わりにするのは止めようなって事であり……アルは俺の言いたい事、分かってくれるよな?」
「……はい」
「うん、アルはこんな事するようになっちゃ、駄目だからなー?」
「……はい」
「よし、それでこそアルだ――ごふっっっ!!??」
「……ぁ」
「――」
「……」
「――」
「……ふぅ」
「アルーシア様? 旦那様を見かけませんでしたか?」
「……あっち。ねてる」
「はい、ありがとうございます。しかし旦那様、寝室まで辿り着く事が出来たのですね」
「……?」
「いえ、何でもありませんよ、アルーシア様。では、私は旦那様のご様子を見に行かねばなりませんので失礼させて頂きますね」
「……はい」
「――おや?」
「……?」
「いえ、何でもございません。それではアルーシア様、失礼いたしました」
「……はい」
-とある二人の会話-
「姉さん」
「何かな、妹」
「お腹すいた―」
「うん、私もすいた」
「ごはんー」
「ごはんー」
「「よし、クドちゃんに集りに行こう!」」
聖遺物、ユグドラシル&リア・ファルの暴食ズ