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harem!〜カオス煮、いっちょ上がり!〜  作者: nyao
o メイドさんとご主人様
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51. どれいといつもの脱獄

~これまでのあらすじ~

戦争とかそういう難しい事は放っておいて、いろんなモノから逃げ出してもう一度旅に出なおすことにした(?)レム君一行。でも、街の中で普通に捕まって牢屋にぶち込まれました。



ステラ・・・レムをみはってっていた、牢屋番の女の子。レム批評では美少女らしい。

マレーヌ・・・レム君の忠実(?)な奴隷の女の子。館の処理部に所属、凄く有能な子です。


「詳しく説明を求めたいと思う、ソコな美少女」



「ヤダな、美少女だなんて本当のコト……褒めたって何も出ないよ?」



「いや、美少女云々は然して重要じゃなくてだな、俺が聞きたいのはどうして俺は牢屋の中にぶち込まれているのでしょうか、って事なんだが。後ついでに他の奴ら――俺が追いかけてたやつらはどうなったのかなーと」



「ん? 牢屋に入れられてる理由はキミが真昼間の街中で堂々と婦女暴行を働こうとしたからでしょ? いやー、勇気あるよねー。というよりまさに勇者? ぷぷっ」



「誰だっ、そんな事実無根を言いふらしたのはっ!!」



「いや、全然事実無根じゃないし。キミが女の子を追いかけてたのは私だって目撃してるし、何より言い訳は男らしくないと思うよ?」



「……で?」



「で、って?」



「いや、取り敢えず俺がこんなところにいる理由は理解したけど、それで他の奴らはどうしてるんだ?」



「他の……ああ、キミが襲おうとしてた女の子たちだね。それにしても三人同時に、なんてキミも何と言うか無謀……いや本当に女の敵だねー」



「それに関しては最近否定するのも無駄だと悟りかけてるので、もう言い訳はしない。それで、他の奴らはどうなってるか知ってるのか、それとも知らないのか?」



「あ、ううん。他の……キミに襲われかけてた子たちなら当方でちゃんと保護してるよ? だからキミが報復に彼女らをどうこうしようと考えても無駄だから。分かった?」



「……まあ、何処にいるのかは分かったから良しとしよう。しかし、何で俺と他の奴らとでいつもいつも待遇に差があるのだろうか?」



「それはキミが犯罪者だからじゃないの?」



「いや、だからそれは――というか、俺ってどんな罪状でここにいるんだっけ?」



「婦女暴行未遂。犯罪者のキミに道徳心を持てとまでは言わないけど、せめて自分がやったことくらいには責任を持った方がいいと思うよ?」



「だよな。つか一応自分の行動には責任持ってるつもりなんで安心してくれ」



「んー、でもそれって全然安心できないセリフだよね。襲っておいて、『責任取るからお前、今日から俺の奴隷になれ』とか普通に良いそうだし?」



「……あー」



「……ぇ゛、何その反応」



「いや、前に似たような事をした覚えが――って、待て待て警戒したように遠ざかるなそんな目で俺を見るな」



「外道、鬼畜」



「あくまで“似たような”コトだから! 別に女の子襲って慰みモノにしてるとかそういうのは全然ないから!」



「……」



「だからその警戒をっ――……つか、今更聞くんだが、俺の罪状が婦女暴行未遂なら何で女の子が俺の見張りなんてしてるんだ? 普通こう言うのって男がしないか?」



「あ、それは私がかって出たから。反対はされたけどね、ちょっと無理やり」



「何でまたそんな……はっ!? まさか俺に一目ぼれして――ふふっ、困ったな!」



「全然困ってなさそうだし。というか違います。ここまで見事な女の敵を自分の目の届かないところでのさばらせておくのが安心できなかっただけ」



「いや、今のは冗談だし。――で、どうだった?」



「……何が?」



「女の敵をみはっておくという名目で俺とこうして対面してるわけだろ? それで、正直なところどうなんだ、俺が怖かったりする?」



「……、あの、一つ聞きたいんだけど、正直なところを話してくれる?」



「ああ、俺に応えられる範囲の事だったら良いぞ?」



「じゃあ――キミ、本当に婦女暴行を働こうとしていたの?」



「俺はしてないって何度も主張してたと思うが?」



「でもキミが追いかけてた女の子たちは口をそろえて言ってるよ?」



「……ほぅ、例えはどんなだ?」



「そうだね、『あのヒトは変態さんです!』とか、『鬼畜外道の常習犯ね』とか。それを状況と合わせるとキミが婦女暴行を働こうとしていたようにしか思えないんだけど、」



「けど?」



「何だか、キミを見てると本当にそんなことしたのかなって思っちゃって」



「そうだろ、そうだろっ!? 俺ってそんなひどい事するような奴には全然、全然見えないよなっ!」



「いや、そう言う事しでかすような度胸無いように見えるし。なんて言うか……キミってもしかしなくてもへたれじゃないかな? なんて思っちゃったりするんだけど」



「……」



「で、そこのところどうなのかなって言うのを聞いてみたかったんだけど……どうかしたの?」



「……いや、世の中の無情さを改めて実感してだな」



「何か良く分からないけど、頑張ってね?」



「……ああ、ありがとう」



「いや、……うん、まあ」



「あ、それとは別に俺の方からも聞きたいんだけど、良いか?」



「――……私の名前はステラ、だよ。それ以外の、何処に住んでるとか家族構成とかスリーサイズとか、あと恋人はいるかどうか……っていないんだけど、そう言う事は一切話す気ないから」



「……」



「な、なに?」



「いや、というか俺が聞きたいのはここって何処かって事だったんだが?」



「……、~~!?!?」



「……まあ、誰しも間違いってのはあるもんだから、うん。そう落ち込むな」



「……こほんっ、それでここが何処か、だったね」



「ああ」



「というより見たまま? 牢屋の中じゃない」



「俺が聞きたいのはそう言う事じゃなくて、ここがどの国のどのあたりかって事なんだが」



「何それ? 何で自分がいる場所も分からないの?」



「まあ……迷子みたいなもんだ」



「迷子、ねぇ。この街って街道沿いに立ってて、北に行けばマイファの国、南に行けばラントリッタの首都に向かう道で、迷うところなんてどこにもないと思うんだけど?」



「マイファとラントリッタ……ああ、成程。ここはあの辺り――確か、シツテルとか言う貿易都市か」



「そっ。ってやっぱり知ってるんじゃない」



「いや、まあ……というかシツテルと言えばそこそこ大きな街だったよな? という事はステラは街の警備隊所属の子かー」



「“子”って、貴方も私と年齢、そんなに違わないと思うのだけど……?」



「まあ、そこはな?」



「――って、キミ何してるの?」



「ん? ああ、いや、事前にステラには謝っておくけど。俺今から脱走するからヨロシク」



「は? ……はぁ!? 何言ってるのかなっ、事前にそんな事を言って、逃げられるわけが」



「よっ、と」



「――あ、れ? なんで、牢屋のカギ、開いてるの?」



「ん? そりゃまあ、たった今俺が開けたから?」



「――、っ、だとしてもっ、そう易々と逃がすとでも思ったら大間違っ――」









◇◆◇









「ん~?」



「――主様」



「やっぱりマレーヌか。誰かいるなぁとは思ったけど、久しぶりっ」



「はい、主様。お久しぶりです」



「つかもう見つけられたか。相変わらず俺を探すの上手いよなぁ、お前って」



「……そんな事は、ありません」



「そう言えばサリアは? それに俺と別れてからどうしてたんだ?」



「別れたも何も、いつもの如く主様が急に行方不明になったのではないですか。それとサリアですが、しぶとく私についてきています。……全く、体力ないくせに、大人しく自分の街で待っていればいいのに」



「まあそう言うなって。それはそれとして助かった。俺としても今から脱走しようかなーとか思ってたところなんだが、」



「……余計な事をしましたか、私?」



「いや、だから助かったって言っただろう? この女の子、ステラって言うらしいけど、どうしようか迷ってたところだから」



「……なら正解でした。危うくこの方が主様の毒牙にかかってしまうところだったと言う訳ですね」



「いや、そういう展開はないから」



「一安心です」



「だから、そんな美味しい展開はないからな? ……後、念のために聞いておくけど、ステラは――」



「気絶させただけです」



「そうか、なら安心だな。――まあ、後は羽毛でもかけておいて、っと。これで風邪引くような事もないだろ……多分」



「そうですね。それで主様はこれからどうなさるおつもりで?」



「……お前、あいつに俺の事をちくる気だろ? 言わないぞ、言わないからな?」



「いえ、そんな事は……問い詰められれば答えてしまうかもしれませんが」



「だから内緒な。取り敢えずは俺をこんな目に逢わせてくれたシンカとレアリアの二人に軽くお仕置きをしてだな、後はちょっぴりこの街を見て回ってから、出ようと思う。行先はさっきも言ったが秘密な」



「……承知いたしました、主様」



「それじゃ、シンカとレアリアの二人は――っと」



「主様、こちらの方でレアリアさんを見ました」



「お、そうか? そりゃ探す手間が省けて助かる。んじゃ案内頼むわ」



「はい、主様」




……ぷひー

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