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harem!〜カオス煮、いっちょ上がり!〜  作者: nyao
o メイドさんとご主人様
823/1098

PickUp 1. ゆめ

昔々……? でもないか。

レム君vsリョーンさん


「――夢か」



「どうかしたんですか?」



「いや、何でもない。目の前に見覚えのある死人がいてな、これは夢だと悟っただけだ」



「それって私の事ですよね?」



「ああ、と言うか、成仏しろ、腐った死体」



「腐ってませんよ!? ぷりぷりです!!」



「じゃあ言いなおす。成仏しろ、熟成死体」



「熟成って何ですか、と言うか言い直すなら死体の方を言い直して欲しいんですけどっ!?」



「ちっ、――おいゾンビ」



「それいい加減止めてもらえませんかねっ!!??」



「いや、実際もう死んでるし、ゾンビじゃなかったら幽霊だろうが、お前」



「そこはほら、もっと華麗に――」



「華麗? 何処の誰がだ?」



「私がですよッッ、そもそもここには私とあなた以外誰もいません!!」



「まあ夢の中だしな」



「貴方は実は、心の奥底では夢にまで見る程に私の事を」



「黙れ悪霊」



「悪霊!? ……死体とかゾンビとか、どっちがいいのか微妙です」



「悪霊じゃなかったら何だ、寄生ゾンビか、寄生死体か、それとも規制されたいのか、貴様」



「なっ――何なんですか何なんですか何なんですかっ! ヒトが勇気を振り絞って愛に来て見れば、この仕打ち!! あんまりじゃないですかぁ!?」



「逆切れするな、そしてやっぱりさっさと成仏しろ、この悪ゾンビ」



「それってただの悪いゾンビですよねぇ!? 悪霊とゾンビを足しちゃったら、ただの悪いゾンビの出来上がりですよねえ!!」



「……ふむ、言いえて妙だな。お前にぴったりだ」



「ぴったりじゃありませんよ、全然ありませんよ!?」



「と言うか、お前は何様だ何様のつもりだ」



「え、私は――」



「いや、答え聞いてないし」



「酷っ!?」



「現実じゃ何処ぞのメイド服着た女に酷い目に散々合わされて、さあ安息の時間かと思えば目の前には成仏して無い、もはやフレッシュと呼ぶのもはばかられる熟成ゾンビが一匹。何だテメェ、ヒト様の折角の安息の時間を邪魔する気か、コラ」



「あ、いえ、そう言うつもりは全然、」



「無くても実際してるんだよ。天然だとそれで許されるとでも思ってるのか、この痴女」



「やった、痴女にランクアップしました!」



「……痴ジョン霊」



「今度は何か色々と混ざってます!?」



「……やべ、うぜ」



「ひっ、ヒトがなけなしの勇気を振り絞ってきたんですからそんなこと言うの止めて下さいよぉぉ!?」



「と言うか、さあ……――俺になんてとり憑いてないで素直に成仏してろよ、な?」



「……な」



「な?」



「何か今までで一番ショックなんですけど。ゾンビとか死体とか悪霊とか痴女とか言われるより、真面目に成仏しろよとかって心配される方がぐさっと来ます」



「いや、まあ過去の自分が色々と問題があったりしたのはもうちゃんと自覚してるつもりだ。でもな、だからって俺なんかにとり憑いてないでさっさと成仏しとけ?」



「いつの間にか私がとり憑いたって事にされちゃってます!?」



「違うのか?」



「違うか違わないかで聞かれると、どちらかと言えば合ってるような気もします」



「じゃあいいじゃねか、この痴ジョン霊」



「まだその呼び名!? 何かもう色々と訳が分からないので止めてもらえませんか、その呼び方っ!?」



「……仕方ないな、じゃあ――」



「リョーンでお願いします!」



「さ、成仏しとけ、フレッシュ」



「フレッシュ違います!!」



「何だ、ヒト様が折角譲歩してやったてのに。やっぱり熟成死体の方がお好みか」



「そっ、そう言う意味ではなくて、私はフレッシュゾンビじゃないと言いたかっただけで――」



「誰もフレッシュゾンビとは言ってない。俺はあくまでフレッシュと言っただけだ」



「……あれ? そう言えば、」



「何だ、やっぱりゾンビがお望みなのか、この死体」



「だから死んでませ――……え、いえ、死んでる? からこの場合、死体と言うのは間違ってなくて? でもでもそれじゃ扱いがあんまりじゃ、」



「ま、取り敢えず俺が早急に主張したいのは一つだけだ」



「え、何ですか、急にっ。そんな、私にも心の準備って言うモノが、」



「――ヒト様の安眠邪魔してんじゃねえよっ!!??」



「ごっ、……ごめんなさ~いっっっ」



「……ったく。――しっかし、何か、自棄にリアルな夢だな、コレ。確かこう言うのなんて言うんだったか……明晰夢、とか? まあ良いか。でも、何でよりによってあいつが夢に出てきたんだろか? …………分からん」


基本、何処ぞのお気楽使徒は間が悪いのです。


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