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harem!〜カオス煮、いっちょ上がり!〜  作者: nyao
o メイドさんとご主人様
780/1098

ど-469. 悪い口

軽いじゃれあいの領分です?

「あ、暑いぞ」



「そうでしょうか? 私としては丁度良い気温かと思うのですが?」



「……ちっ、これだから変温動物は」



「――旦那様、今、何か?」



「ちっ、この変温動びゅちゅびぇ!?」



「……ふぅ」



「――ちょっとやさぐれたぐらいで問答無用で殴り飛ばすのは如何なものかと思うっ!!」



「旦那様のお言葉と言うよりむしろ存在そのものが大変失礼であられられるからです」



「お前の方が失礼だと思うのですがっ!?」



「ならば旦那様は鬼畜畜生下等劣等低能不能にも劣るサルと言われて――……、失礼。言うまでもない事でしたね?」



「いや何が!? 言うまでもないって何が!?」



「旦那様は私の旦那様であると言う事実をお持ちなだけで十分ではありませんか。それ以上は……頑張って下さい、旦那様」



「いやだから何、その憐れみに満ちた視線、てか表情、いや雰囲気!」



「言わぬが花、と言うお言葉を御存じでしょうか、旦那様?」



「……それなら俺は目は口ほどにモノを言うって言葉を知ってるか、と逆に問い返してやろう」



「存じておりますが、それが何か?」



「今のお前はまさにその通りだと言おう。口で言わなくても言っちゃってるから、お前」



「では今さらなので改めて言葉に出して申し上げようと思います、この――」



「や、言わなくて良い。言わなくて良いから。分かっているとは言っても改めて言葉に出されると傷つく事もあるから」



「ではなおさら言うべきですねっ」



「何でそこでやる気になるんだよっ!?」



「旦那様が私の事を変温動物とバカにしたので腹を立てているのです」



「事実だろびゅびゃ!?」



「……、おや私とした事が」



「――だから問答無用で殴るのはどうかと思う!!」



「ご心配なく。手加減はしております」



「当り前だよ!? お前が手加減して無かったら俺の存在ごと吹き飛んでるからっ!!」



「……」



「いや、少し待て、冷静になれ」



「私はこれ以上ない程に冷静に御座います」



「つかお前は何、『それでは試してみましょうか』的な感じで拳の具合を確かめてらっしゃるのですかっ!!」



「それでは今の旦那様のお言葉が真実を得ているかどうか、試してみましょうか」



「まあ待て。落ち着け」



「私は落ち着いております」



「まあ止まれ、そしてそれ以上俺に近づくな」



「――嫌です、と申し上げたら?」



「ふふんっ、そんなの決まってる。――俺の方が全力で逃げる」



「私から逃げ切れると、」



「だから、“全力”で、逃げる」



「……」



「……」



「……了承いたしました。これ以上旦那様に近づくのは止めておきましょう。それにこの程度の距離ならば十二分に拳が届きましょう」



「いや待て、最後に不穏なコト言った!」



「今から旦那様を殴り飛ばします?」



「そう、そんな感じの――ってだから止めろっ!? お前は俺を殴って楽しいか、そんなに楽しいのかっ!!」



「私も心が痛いのです。敬愛してやまない旦那様を殴り飛ばすなどと言う蛮行――あ、思いだしたら少し腹が立ってきました……いえ、そのような暴行、私が好んでしていると旦那様は思っておられるのですか?」



「今漏れたよな!? いま途中のちょこっと、本音漏れたよな!?」



「もうどうでもいいので一発殴らせて頂きます」



「良くねえよ! つか既に問答無用!?」



「いえ、言い訳程度ならば聞き流しますが?」



「よ、よし。……それじゃあ少し待て」



「はい、旦那様。昔の方は良い事を仰いました。先ずは全てをぶっ飛ばして、難しい事はそれから考えればよい、と。――名言です!」



「言葉の前後が矛盾してるからね、お前!?」



「それはそうと旦那様、遺言もしくは結納はお済でしょうか?」



「……遺言と結納には大きな隔たりがあると思う」



「どちらでもお好きなお方をお選びくださいませ。ちなみに私としては結納の方をお勧め致します」



「それはきっと、選択肢とは言わないと思う」



「そうでしょうか? では旦那様、御結納なされますか、それとも御遺言を残されますか?」



「……ふっ、言わずもがなだ。俺の言いたい事は分かるだろう?」



「はい、旦那様。お互い長い付き合いですので」



「……長い付き合いというのなら軽いジョークの一つや二つ笑って聞き流してほしいのですが?」



「……、旦那様は実はロリコンで――」



「俺はロリコンじゃねえよ!!!!」



「――と、いうのと同じであると言わせて頂きます」



「……うぐっ」



「と言う訳で旦那様、お覚悟の方は宜しいでしょうか?」



「覚悟ってどっちの? 結納? それと遺言?」



「私としては、どちらでも」



「……ふっ、俺が言いたいのはもはや一つだけだ」



「はい、旦那様。お聞きいたしましょう」



「――マジ、済みませんっっっした!!!!」



「……相変わらず見ほれるほど鮮やかな土下座ですね、旦那様」



「……」



「ですが、旦那様。そのように座りこまずともよろしいのです。何よりも旦那様にそのようなことをさせてしまっては私の立場と言うモノが。ですので旦那様、どうかお立ちになって下さいませ」



「……そ、そうか。お前がそこまでイヌ゛!?」



「体勢が低くては殴りにくいではありませんか……と指摘しようと思ったのですが、それならばこうして踏みつければよかったのですね、と言う事に気がつきました。優しい言葉を掛けて損をしました、旦那様、即刻、今の言葉の返還を希望致します」



「……お、俺としてはその脚を今すぐどけて欲しいのだが?」



「おや、嬉しいくせに」



「そんな、踏みつけられて喜ぶ趣味はない」



「――と、冗談はこの程度にして。そうでしょうか、旦那様。やはりそれほど暑い気候と言う訳でもないと思うのですが?」



「いや既に冗談で済ませられる程度を超えまくってるよ!!?? ……あといい加減足をどかして下さい、お願いします。と言うか悪口言って悪かった、いや本当に」



「……ふぅ、今日は少々、暑いですね、旦那様」



「さっきと言ってる事が全然違うからね、お前!?」



お互いいつも、こんな感じの日常(?)が繰り広げられております。。。


何事も平々凡々(?)が一番かと。


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