ど-465. 情報収集
そう言えば彼らは今、こんな事をしていました? 的な??
「よく燃えそうな“薪”が大変沢山御座いますね、旦那様」
「ああ、そうだな。……ホントのところ大して期待して無かったんだけどなぁ」
「はい。私も」
「しっかし、やっぱり今も昔も変わらないモノなんだなぁ」
「全く以て。仰る通りで御座いますね、旦那様」
「……何か、秘密の組織って山の中に根城を建てるのが常識だったりするのか?」
「もしくは空の上など如何でしょうか?」
「って、空の上は俺らだろうが」
「通常の人々にとって“竹龍の地”は既に伝説と化しておりますし、ある意味では私どもも秘密結社と言えなくもないのでは? と申し上げさせていただきます」
「秘密結社、ねぇ。……俺はどちらかと言えば隠居の方だと思うんだけどな」
「旦那様が隠居、ですか」
「言いたい事があるなら言わないように」
「……ご指摘させて頂けないので?」
「ああ。お前が何か言いたそうにしてる時は大抵碌な事じゃないので、いっそ聞かない事にした」
「私としてはどちらでも構わないと存じ上げます。どちらにせよ私と旦那様は通じ合っておりますので」
「いや、通じ合っ――」
「では旦那様は今私が申し上げたかった事が全く見当もつかないと仰られますか?」
「……」
「なにより、それが私と旦那様が互いに理解し合えているという証拠かと」
「……うん、それにしてもどうするかな」
「おや旦那様、もしや少々照れておられます」
「まあ多少は……と言うよりも本当にどうする?」
「世界の火種になりそうな彼らの事です、早急に手を打っておくにこしたことはないかと」
「ああ、言いたい事は分かる。んで、でもだからこそお前もすぐにこいつらをどうこうってつもりじゃないだろ?」
「そうですね。良い情報提供源になってくれそうかと」
「おし。それじゃあ情報部の腕がそこそこ立つの――クェルバ辺りにでもあいつらに付くように言っておいてくれ。深追いは厳禁、少しでも拙いと思えば即座に撤退、結果よりも身の安全を第一にを厳守で」
「はい、旦那様。そのように」
「くれぐれも自分の安全を第一に、だからな?」
「心得ております。しかと厳命致しましょう」
「……まあ、“青”の勢力っぽいから最悪の事態にはならないと思うんだけどな」
「そうですね。それに見たところ彼らのみならば所詮は烏合の衆と言ったところ。クェルバ様の能力ならば問題はないでしょう」
「あいつら程度なら、な。ただ“静鎮”の野郎とか、それに類するヤツらが出てきた時が心配なだけだ」
「確かに。そのレベルになりますとクェルバ様の――いえ、一般の方々では歯が立たないかと」
「相手出来るのはサカラ、ミミルッポの金魚のフンとファイ……ってところか」
「逃げの一手に限るならばリヒッシュ様、マレーヌ様も該当するかと」
「だな。でもま、あのレベルを相手に出来るのはそのくらいか」
「ご心配だと仰るのならばいっその事、スヘミア様、ラライ様のどちらかを呼び出してはいかがですか? 旦那様の命とあらば彼女らも引き受けてくれると思いますが?」
「……や、まあそれはそうかもだけど。あいつらそれなりに有名だし、そもそも隠密行動に向いてねえよ。スヘミアはどちらかと言えば大衆操作してぶっ壊す方が向いてるし、ラライにはそもそも期待も出来ん」
「それもそうですね」
「……でもさ、あいつらって一体何してるんだろうなぁ?」
「見た聞いたところによれば、幼女と少女、熟女ではどれが一番かを言い争っている模様で御座います」
「……何の集まりだよ」
「旦那様のご同類では御座いませんか。いっその事旦那様も討議に参加してこられては如何です?」
「あんなのと同類にしないでくれ」
「……ええ、確かに旦那様はあの方々とは違います。旦那様は幼女少女熟女、女性ならば全て問題なしと言うお方でしたね? この節操無し」
「いや、」
「否定できるので? 旦那様は年齢がどうであると屁理屈を付けてまで相手との接し方をお変えになる低俗な輩とは異なりますよね?」
「……まあ、間違ってはいない、のだが、」
「むしろ低俗をさらに下回る超低族とでも言うべきお方で御座います」
「それは評価されている、気がしないわけでもないのだが……何か凄く釈然としないのはどうしてだろう?」
「ほ、褒めておりますとも」
「……や、そこでドモる意味が分からないから」
「信憑性を欠いてみました」
「自分でそう言う事は言うなよな?」
「――では旦那様、彼らに見つかる前にこの場を退却致しましょうか」
「ああ、とはいってもあの程度の奴らじゃこっちを見つけるってのは無理っぽいけどな」
「旦那様、油断は大敵――」
「ふっ――ざけんなぁぁぁぁぁぁ!!! 一番は俺の女神、シャトゥルヌーメに決まってるだろうが!!!!」
「……」
「……」
「よし、取り敢えずあのロリ&マザコンは一度死んでも治らなかった、と。――行くか」
「はい、旦那様」
とある護衛の独り言
「……少し、太ってた。油断禁物、油断禁物」