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harem!〜カオス煮、いっちょ上がり!〜  作者: nyao
o メイドさんとご主人様
723/1098

ど-425. 終了?

色んな意味で。人生とか何とか。


「……ふぅ」



「旦那様?」



「――終わった。もう何もかも、終わった」



「ご立派で御座いました、旦那様」



「何か俺の俺としての色々な尊厳が全て打ち砕かれた様な気がする」



「それはご心配なさらぬよう。旦那様には元より砕くような、砕かれる類の尊厳など持ち合わせてはおりませんので」



「……はぁぁぁ、もう言い返す気も起きねぇよ」



「そうですか。やはり見た目通り、非常に疲れておられるのですね」



「あぁ、……ただし精神的な」



「では旦那様、後の処理は私に全てお任せいただき、旦那様はごゆるりとお休みくださいますよう、宜しくお願い申し上げます」



「言われずとも俺は休む。……ところで、後の処理ってのは何の事だ? 表彰式での晒し者かつ賞金貰うのはもう済んでるし、金輪際もうしない女装なんて代物、とっくのとうに止めてるし……他に何かする事あったか?」



「はい。取り敢えずは館の皆様と、思いつく限りの知人にこちらをお贈りしようと考えております」



「? なんだ、それ?」



「シャトゥ特製『エターナル・めもりぃ(完全保存版仕様)』に御座います。旦那様の雄姿はしかとこちらに」



「……えーと、俺は何を言えば良いんだ、おいこら」



「ちなみにサブタイトルは“-あの時のきらめきよ、永遠に-”だそうで」



「そんな事はどうでもいい」



「そうでしたか。それは失礼をば。……しかし旦那様? お休みいただくのであれば、早急に休まれる事をお勧めいたしますが?」



「俺も出来ればそうしたいんだけど……な」



「そうできない理由がある、と?」



「ああ、何かとんでもなく不埒な事を企んでる輩がいるみたいなんだよ」



「そのような不埒な輩が何処に? そのような輩、旦那様の手を煩わせずとも私めに申しつけて下されば、ただちにひっとらえてまいりますが?」



「じゃあ、頼む」



「はい、旦那様。ではその不埒なモノは一体どちらにいらっしゃるのですか?」



「ああ、俺の目の前にな」



「旦那様の目の前ですか?」



「ああ」



「……、不思議ですね。旦那様の目の前と言えば私しかおりませんが、もしや旦那様は私には見えない何かを見てしまわれているのでしょうか、具体的には頭の治療をお勧めする何かを」



「お前だよ、お前っ!!」



「……旦那様、やはり頭の方を治療した方がよさそうですね? 治ればよろしいのですが、望み薄では御座いますか」



「どういう意味だよ、そりゃ!?」



「旦那様、私は断じて不埒な輩では御座いません!」



「その手に持ってる奴をほぼ世界中にばらまこうとしている奴のどこが不埒じゃねえんだよ!?」



「手に持つ? あぁ、こちらは旦那様の雄姿を世界中に知らしめ、もとい旦那様を世の笑い物にしようとしているだけですので、取るに足らない些細なことで御座います。お気になさらぬ様」



「些細じゃないし気にしまくるよ!? あと態々言いなおした意味ねえよ!? 言いなおすならせめて取り繕った方に言いなおせっ!!」



「では旦那様の雄姿を世に知らしめると言う事で」



「今更遅ぇ!!!!」



「……どうやら旦那様はお疲れのご様子」



「だから疲れてるんだよっ、そこに更にお前の追撃だよ、そりゃ疲れるさっ!!」



「では早くお休みなさいませ。お身体にも差し障るかもしれません」



「ああ、すぐにでも休むさ、お前のその手に持ってるブツをなんとかしたら、なっ!!」



「それでしたら安心ですね。これで――」



「ぁ!!」



「旦那様の知人各位へのお届けは完了いたしましたので。これで旦那様のご心配も杞憂に終わると言う事で御座いますね」



「あ、あぁ……そ、そんな……終わった」



「ええ、はい。つつがなく、終了いたしました」



「……終わった。今度こそ何もかも……主に俺のご主人様としての地位とか男としての尊厳とか色々と、終わった」



「ですから旦那様にそのようなモノは初めから持ち合わせて――……と、聞いておられませんか」



「……ぼへー」



「旦那様は燃え尽きたようにお休みのご様子。それでこそ私も奮闘した甲斐があると言うモノです、ええ、はいっ」



「……」



「――とは申しましても、私プロデュースのあのお姿の旦那様を旦那様であると見抜ける者はそう多くないと考えますが?」



【ラライとムェの修行一幕】


「ムェ、あそこに美人さんが……」

「師匠、アレ女装大会の変態さんたちだから。そんな中に美人なんているはずないじゃないですか。寝ぼけるのもいい加減にしてくださいよ?」

「でも、あそこにレム様似の美人さんが……」

「えー、と言うよりもあのヒト、女装にまで手を出すほど堕ちてたら、僕引きますよ、もう」

「あ、うん。レム様は男の子だけど、あの子は女の子……」

「だから、アレは変態の集団ですって」

「……でもレム様は変態」

「……それもそうかー」

「……」

「師匠?」

「……くー」

「って、もう寝てるし。全く、今のってもしかしなくても全部寝言だったのか。うわ、恥ずかしっ」



平和です。

良い事?


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