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harem!〜カオス煮、いっちょ上がり!〜  作者: nyao
o メイドさんとご主人様
694/1098

ど-403. おニュ~

新しい事、何かないかな……?




「あのさー」



「はい、如何なさいましたか、旦那様」



「俺さ、実はリヒッシュとか、処理部の奴らに嫌われてる……てことないよな?」



「何を今更」



「や、やっぱり今更なのか……」



「それで、旦那様は如何にしてその様な愚考に至ったのでしょうか?」



「愚考言うな」



「失礼致しました。では、旦那様な如何にしてその様な素晴らしいお考えに辿り着いたのでしょうか?」



「それはそれで何か嫌だな、おい。侮辱してんのか、テメェ」



「はい、侮蔑は当然込めておりますが、旦那様が嫌だと仰られたからこそ言いなおしたというのにその言い様はあんまりでは御座いませんでしょうか?」



「それは、まぁ……てか込めてるのか、侮蔑」



「はい」



「……お前はもう少しヒトを傷つけないオブラートな表現を学んだ方がいいと思う」



「ではもう一度言いなおしましょう」



「いや止めろ。どうせまたろくでもない表現をするだけだと思うから」



「畏まりました、旦那様」



「……全然畏まってないけどな」



「それで、改めてお聞きいたしますが旦那様は何故そのような事を思われるに至ったのですか?」



「実はな、何かサプライズ! とか思って久しぶりに処理部に顔を出してみたんだが、その時の対応がぎこちないというか余所余所しいというか、何か変でな。リヒッシュなんて特に顕著で完全無視だぞ? 完全無視、俺の事なんて視界に映ってもないとか言う対応!」



「……旦那様」



「なんだよ!? と言うよりもなんでそこでさも俺が悪いことした、みたいな目で見るなよ!?」



「それは些か旦那様の被害妄想かと。それで旦那様はどのような事をしでかしてしまわれたのですか?」



「それ違ってるから、話の後と先で言ってる事が真逆になってるから」



「まあ、リヒッシュ様は何事にも熱中されるお方ですから本当に旦那様の事が眼中になかっただけかもしれません」



「頬をぷにっとしたり胸とか脇腹をつついてみても何の反応もなかったぞ?」



「――やはり!」



「あ、いや今のなし。やっぱりなしだ、聞かなかった事にしろ」



「では私は何も聞いておりませんでした」



「よしよし。……ふぅ、危なかったぁ」



「と、まあ旦那様には後ほど軽く罰を与える事にしまして、」



「やっぱり駄目かっ!?」



「何を当然な事を。そのような事をなされる場合はちゃんと本人から同意を貰ってからなさってくださるようと常々申し上げているはずですが?」



「いや、でもこう悪戯心がむくむくっと」



「その気持ちは理解できます。かく言う私も旦那様にはつい悪戯心が湧き上がってしまい、日頃あのような――」



「……悪戯って、良くないんだなぁ」



「そうで御座いますね?」



「……で、取り敢えずリヒッシュはいいとしても、他の奴らの対応も何か隠し事してるみたいで変だったわけだよ」



「旦那様がリヒッシュ様に悪戯していたのを見て身の危険を感じただけでは?」



「いやそれはもう良いから。そう言う事じゃなくてだな、」



「ですが旦那様?」



「なんだ、何か分かったのか?」



「いえ。と言いますか、それは嫌われているというよりも、本当に隠し事をしているだけだったのでは御座いませんか?」



「……あぁ、なる。そう言われれば、それもそうだよなぁ。第一俺が嫌われるはずないし。ふぅ、俺も慣れない事をするから焦ってたのかな?」



「慣れないことと言うのが何かは存じませんが、そうで御座いますね、と同意しておくことにいたします」



「……でもそうすると、あいつらが隠し事って一体何を隠してたんだ……? 隠し事されるような事に思い当たる節がないんだが……大脱走とかか?」



「いえ、それはまだ時期尚早なので計画しておりません」



「お前が首謀者か!? ……と言うかこれは違うのか。なら他には……」



「ああ、恐らくですが彼女たちが旦那様に隠していたのは私がくれぐれも旦那様には内密にとお頼みした新刊の複製および配布の作業かと」



「やっぱり原因はテメェか!! ……と言うより、新刊?」



「はい、新刊です。今回もまた中々の出来になったと自負しております」



「新刊って、何だよ?」



「今回は料理本にしてみました」



「料理?」



「はい。如何にして旦那様を料理するかと言う、『旦那様を料理する108の方法-こうすれば必ずオトせます♪編-』で御座います」



「……それは料理とは言わないと思う」



「呼んでもおられないのに否定なされるとは失礼な」



「いや、失礼と言うか……なぁ? 題名からしてそもそも料理じゃないだろ、てか旦那様料理の材料違うし」



「私にかかれば皆等しく食材です」



「いや、食材と言われるのもそれはそれで怖いのだが」



「ご心配なく。全て旦那様で実践済みですので」



「今の言葉の何をどう心配するなと!? ……と言うか、実践てお前は俺に何をした、何を」



「仕方ありませんので旦那様には本の内容を少しだけお話しいたしましょう」



「そうしてくれ、俺の心の平穏のために」



「先ず一つ目の教訓として書いてあるのは“料理は愛情?”と言う事です」



「……思ったよりも普通だな」



「“料理は愛情?”と言う事です」



「分かったから。二度言わなくても分かったから……と言うか何でそこで疑問形? とかツッコミが欲しいのか、お前は」



「いえ、そう言う訳ではなく。序章では愛情とはいかなる食材であるかを事細かく語っております」



「いや、愛情は食材じゃないだろ」



「何故そう言いきれますか?」



「え」



「何故、旦那様は愛情は食材ではないと言い切る事が出来ますか?」



「いや、……と言うか食材違うし、愛情」



「そうですね」



「……だったら何だったんだよ、今のは」



「旦那様とのコミニュケーションと言う事以外では意味のない、ありふれた触れ合いですがそれが何か?」



「……もういい」



「そうですか。では次に書いてある事なのですが……」



「や、だからそれがもう良いって」



「まだまだこれからですが?」



「お前が本に何書いてようとそれほど気にしないし。そもそも、今俺がこうして無事なら多分問題なかった……なかったんだよな?」



「……意中の相手の髪の毛を用いて恋と言う名の呪いをかける手段を書き記したのは少々やり過ぎだったかもしれません」



「何だそれは、と言うかお前は俺に対してもそれを試したんだよな?」



「はい。ですがいつも通りの旦那様とお変わりなく、つまりは普段から旦那様は私に夢中☆と言う事ですね」



「……まあ、害がないなら別にどんな事書いてても良いか。最後にこの本の内容はフィクションですって書いておけよ?」



「それはぬかりなく。この本より発生する全責任は旦那様が負います、とちゃんと書きしるしてあります」



「駄目だろそれは!?」



「大丈夫です。今頃は既に時遅しのはずですので」



「それは全然大丈夫じゃねぇぇ!! ――ちっ、今すぐ処理部に行って回収をっ」



「……ふむ、では私は、完成したこの新刊を散布してくるとしましょうか」



【潰される人々:キックス編】


「キーくんっ♪」


「――あ、ずるいっ、私も、キックス様っ♪」


「わ、わたしも!! キックス♪」


「私だって!!」


「私もま~ぜ~てっ♪」


「わ~い♪♪」



「――ちょ、ま、」



【6人ほどに、文字通り押し潰されました】



……なむなむ


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