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harem!〜カオス煮、いっちょ上がり!〜  作者: nyao
【時々晴れ編】
638/1098

 ←End. 時々、そんな陽気

後に残るは死屍累々。

「……なんかもう、死屍累々って感じだな」


「仰る通りに御座いますね。皆様、大変疲れたご様子で」


「床とか廊下に倒れてて、風邪とか引かなきゃいいんだけど」


「ある程度は既に回収しております」


「見れば分かる。まあ、だから死屍累々っぽいんだが。見渡す限り、倒れて寝てる奴らばっかりだし」


「毛布を用意しておきましょう。それと気温の方も少々上げておきましょうか」


「そうしてくれ。――あ、でも確かいくらか罠で巻いてきた奴もいるはずだけど……」


「その辺りはぬかり御座いません」


「そか。お前がそう言うなら」


「はい、旦那様」


「まぁ、大抵の奴らはここで倒れてるし、それ以外は他の所でのんびりしてるっぽいし、……もうお開きって感じかな?」


「そうで御座いますね。ちなみに先程旦那様のお部屋でリッパー様を見ました」


「……いや、俺の部屋で何やってるんだ、あいつ」


「旦那様のお部屋で幸せそうに寝ておられましたが?」


「……何やってるんだか」


「そう言えばリッパー様の他にも数名、いらっしゃいましたね?」


「……誰がだ?」


「秘匿させていただきます。そして何をなさっておられたのかは、旦那様の御想像にお任せを」


「多分、愛しい俺の温もりを求めてと言う感じだろう」


「はい、そうですね。決して弱みのネタを握ろうと家探しをしていたアメリア様その他数名、などと言うのは見ておりません」


「……まあ、何も言うまい」


「本当に見ておりませんよ?」


「分かった分かった、お前がそう言うなら俺の部屋で弱み探してたやつとかは別にいないんだろうなっ……まあ、別に見られて困るような物置いてるわけでもないしな」


「そうですね? ちなみに私は旦那様の所持物を全て把握しておりますが、確かに誰かに見られて今更旦那様がお困りになられるようなモノも御座いません」


「ま、当然だな。それはそうと――他の奴らは死屍累々なのに何で元凶のお前は何で一番平気そうなんだろうな?」


「体力が、何より鍛え方が違いますので」


「理不尽だなぁ」


「しかしながら、そう仰られる旦那様こそ、息一つ乱しておられないではありませんか」


「ふふんっ、伊達に逃げ慣れちゃいない」


「そうで御座いましたね?」


「ん~、しかし今日は久しぶりに良い感じに運動ができたなぁ。女の子に追い回されるのも悪くない」


「その割に、逃げている際の旦那様は随分と必死なご様子に御座いましたが?」


「捕まったら剥かれるんだ。そりゃ必死にもなるだろ」


「ですが旦那様には露出狂と言うご趣味が――」


「ねえよ、んなもの」


「……そうですか」


「何でそんなに残念そうなんだよ?」


「残念です」


「残念です、じゃねえっつーの。俺に脱いで喜ぶ趣味なんざねえ」


「では脱がして喜ぶ方ですか」


「まあ……相手が女の子ならば喜ばない事もないな、それは」


「旦那様の正直さは美徳であると私は思います」


「褒めてるのか、それは?」


「バカにしております」


「……、そうかよ」


「はい、旦那様」


「しっかし、まあ、ゆっくりできたかどうかはさておいて。こういうのを俺の為にしてくれるっていうのは嬉しいものだな、うん」


「別に旦那様の為なんかじゃないですからねっ!」


「ちなみにお前はあの『何でも命令権』以外に余計な事とかしてないからな?」


「そうですね。此度は折角皆様方が旦那様のために、とのことでしたので私が手を出すのも不粋であると思いました」


「お陰で――まぁ、お前が変なの企んだ以外は食べて飲んで、楽しく話してと至って普通の『ご主人様を労う会』みたいな感じだったんだけどなっ」


「それはよう御座いましたね」


「お前の余計な茶々がなけりゃ、もっと良かった気もするけどなっ!」


「過ぎたモノを悔やんでも致し方ございません」


「それはその通りだが、よりにもよってお前が言うな、それを」


「それは大変失礼を」


「ん~! それじゃ、まあ皆には明日は一日ゆっくりと休んでいいって、起きたら伝えておいてくれ」


「はい、了承いたしました」


「そして俺の凄さと言うモノを明日、皆に実感させてやるさ。ふふっ、久しぶりに俺のこの手が疼くぜ」


「旦那様も、毎日そのように馬車馬のように働いて下さればよろしいのに」


「うぉぉい!? それは根本的に違わないか!? 俺はあくまで、今日のお礼にって事でだな、」


「はいはい、そうですね?」


「なんか返事がぞんざいだ―!!」


「では旦那様、旦那様もお疲れかとは思いますが、最後にひとつ、よろしいでしょうか?」


「……何だよ?」


「この場にいる皆様方、各自お部屋に運んで置いて下さいませ」


「いやいやいや! 一体何人いると思ってやがる、テメェは!? つか、部屋の温度あげたりとか毛布用意したりとか、あれは一体何だったんだよ!?」


「旦那様への嫌がらせの一種ですが、それが何か?」


「何か、じゃないだろうがっ!!」


「皆様方が風邪をひかれてもよろしいので?」


「それを言われると……つか、テメェがやれよ。そっちの方が早いし効率いいだろうが」


「ですが旦那様にしていただたいた方が、皆様方もきっとお喜びになられるかと」


「……しっ、仕方ないなぁ。そうまで言われちゃ、やらないわけにもいかないか―」


「では、よろしくお願いいたしますね、旦那様」


「応、俺に任せておけっ!」


「ちなみに送りオオカミは不可で御座いますよ?」


「分かってるっての。俺だってそれなりに疲れてるし、明日の用意とかも色々あるからな。変な事はしない」


「そうですか。では旦那様、後ほどに。明日のご用意、お手伝いさせていただきます」


「おう、精々こき使ってやるから覚悟しとけよ?」


「はい、旦那様」


「それじゃ、いっちょ頑張ってみますか」


「私は見逃しがないか確認をしてまいります」


「ああ、それじゃ、お互いまた後でな」


「はい」



うん、取り敢えず終了と言う事で。


次回は、ちょっと色々と設定とか登場人物とかをまとめなおして更新する予定ですのでお話しの方はお休みさせていただきます。ご了承くださいませ。


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