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harem!〜カオス煮、いっちょ上がり!〜  作者: nyao
o メイドさん vs ご主人様
606/1098

ど-399. 夢の話

あと、一回で400?


「……なあ、お前は並行世界って信じるか?」



「信じません」



「ばっさり切り捨てたな」



「よしんば、その存在を信じたとしても、交わることの――関わることのない世界への“もしかしたら”になど興味はございません」



「“もしも”あの時、あのクソ野郎を止めれていたら、“もしも”あの時、アルを助けることができたのなら、――そもそも、“もしも”あの“なんちゃって♪”が……なんて、言い出したらきりはないな」



「イフ、仮に、もしかしたら、などと考えるのは致し方ないのかもしれませんが、それはしょせん幻想です。万能たる神ならざる身の私たちには……、それとも旦那様は全を統べる神にでもなることをお望みで?」



「冗談。誰が神に何ぞ憧れ幻想を持つか。具体的にいえば駄目っぽいのがすぐに二柱は思いつくしな」



「二柱、なのですか?」



「……一応な。一部を除けば、女神サマのことは認めてやらんでもないからな」



「駄神は残りの二柱ですか」



「ああ、あいつらは駄目だ。マザコンとゲスだろう?」



「確かにその通りだとは思いますが、旦那様に言われてしまえばお終いですね?」



「俺はマザコンでなければゲスでもないぞ?」



「旦那様が下種……そのような輩であると考えたコトは一瞬たりとも御座いませんが、マザコンは言えないのでは?」



「俺は断じてマザコンじゃない」



「でも好きなのでしょう?」



「……否定はしない、が。母親が好きで悪いか」



「いいえ? そして母性本能溢れる私を旦那様が気にしてしまわれるのも致し方のない事に御座いましょう」



「は? 誰が母性本能溢れてるとか?」



「私です」



「少なくとも俺はお前に対して母性的な優しさとかそのあたりを感じたことは一切ない」



「私は旦那様の母親を目指しているわけではありませんので、それは当然です」



「じゃあ意味ないじゃねえか」



「そうなりますね」



「……」



「……」



「あ、そ」



「はい」



「まあ、急に下らないコトを聞いたな」



「いえ、それほどでも。しかし旦那様、なぜ急にあのような、並行世界は存在するか、などということを? ついに目覚めてしまわれましたか?」



「目覚めるって何にだよ?」



「いえ、私は旦那様とは違いその辺りの事には目覚めておりませんので判断はしかねますが」



「あ、そう。別に大した理由とかはないんだけどな、ただちょっと夢を見ただけだ」



「夢、ですか?」



「ああ。別にいつかはこうなりたい、とかその類の夢って意味じゃないぞ? 寝てるときに見る、あの夢だ」



「心得ております。それで、どのような夢を?」



「ん……いや。ルナがいて、あの“なんちゃって♪”も何故かいて、アルーシアがいて、んでお前らがいる。みんな幸せそうにしてる、そんな夢だ」



「確かに夢ですね、それは」



「……あぁ」



「旦那様、その夢の中に私を入れてくれたこと、大変嬉しく思います。ありがとうございます、旦那様」



「いや、つか夢の話だし。礼とか言われても」



「それでも申し上げたいことというのがあるものです」



「そういうものか?」



「はい。……しかし旦那様、それはそれとしましてですね?」



「ああ、言いたい事はわかるぞ」



「はい、では場所と状況を考えてくださいませ」



「目玉の化け物の大群に追いかけまわされるのは本当、もう勘弁なんだけどな」



「旦那様、ふぁいとです。捕まると石にされます」



「分かってるって。……でもさー、でも踏んだらモンスターが召喚されるトラップなんてどうやって組み立ててるんだろうな? 召喚なんて結構高度な技術のはずなんだけどな」



「存じません、というよりもこの地下の迷宮で些細なことを気にするのは無意味かと」



「だよなぁ。俺とかお前も、いまだに驚かされるような仕組みが結構あるしな。ところで今って何階くらいだ?」



「127,804階層に御座います、旦那様」



「……本当に、底ないんじゃねえか、この迷宮?」



「可能性はございます」



「そろそろ戻ることも考えた方がいいかなぁ」



「私は旦那様の判断にお任せいたします」



「……んじゃ、もう少し進んでみるか。っと、それよりまず先に、あの大量の目玉を何とかして撒くぞ!」



「はい、旦那様」


二人は迷宮(?)を探索ちゅー。迷宮とか、とくに深い意味は考えてない。

愉快なご先祖様が作った娯楽施設っぽいものです。



にっき・?日目

【今日は】


「って、お前何書いてるんだ?」

「旦那様の日記を少々」

「なんで俺の日記をお前が書いているんだよ? つか寄こせ。何か変なこと書いてないだろうな?」

「旦那様になりきったつもりで書きましたので、それなりの自信はあります」

「ほぅ、どれどれ……、……、……」

「如何でしょうか、旦那様」

「本当に俺が書いたっぽいな、これ。しかし俺の行動を全部把握してるおまえは何処かのストーカーかっ」

「いえ、それほどでも」



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