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harem!〜カオス煮、いっちょ上がり!〜  作者: nyao
o メイドさん vs ご主人様
595/1098

ど-390. 何になさいますか?

ある意味究極の三つの選択肢。


「今日もいい運動したなぁ~」



「おかえりなさいませ、旦那様。お食事になさいますか、ご入浴になさいますか、それとも……わた」



「その選択肢はない」



「……、ではご入浴になさいますか? お身体が汚れておりますし、汗もかいているご様子」



「ああ、んじゃそうするか……と、それでお前はどうしてついてこようとする?」



「お背中をお流ししようかと」



「結構だ」



「そうですか」



「……」



「……」



「……それで、まだ何か俺に用事が?」



「いえ、お身体を清めるお手伝いをしようかと」



「言い方を変えても同じだからな、それ。却下だ」



「そうですか」



「……」



「……」



「……言いたい事は分かると思うが、」



「奇遇に御座いますね、旦那様。私もちょうど入浴をしようかと――」



「それは奇遇とは言わないから」



「そこまで私に身体を洗わせるのがお嫌いですかっ!」



「ならお前はそこまで俺の身体を洗いたいのかっ!?」



「旦那様は変態で御座いますね。私に身体を洗わせるなど、何を考えていらっしゃるのですか?」



「……何、その変わり身?」



「改めて考えてみますと旦那様とご一緒に入浴、というのも恥ずかしいと思いなおしてみました」



「頼むから初めから思いなおしててくれ」



「私の裸体を見ようとは思わないのですね、このヘタレ」



「……今、凄い暴言を吐いたな、おい」



「何の事でしょうか」



「……ま、今更だけどさ」



「そうで御座いますね、このヘタレた旦那様」



「――お前、マジで襲って欲しいのか」



「……、……、どちらかと言えば」



「……んな、本気で頬染められるとやる気が失せる」



「旦那様のへたれ」



「あー、取り敢えずはもうそれでいいや。それよりも今は風呂が先だ」



「旦那様のへたれ」



「気にしない、気にしない」



「旦那様のへたれ」



「……無視だ、無視」



「旦那様のへたれ」



「……だぁぁぁ!! お前はっ、しつこいってのっ!! んなに俺と一緒の風呂入りたいなら入っていいからっ! 勝手にしろっ」



「そうですか。では旦那様がそう仰られるのでしたら、致し方御座いません。ついでに僭越ながらお背中も流させて頂いて?」



「好きにしろっ」



「拗ねる旦那様も可愛らしいです」



「……大体だなぁ、いい運動したなぁ~――で流そうと思ってたが、捕まると喰われる追いかけっことか振動一つで崩れ落ちる様な岩場のロッククライミングとか、はたまた臨戦体制の戦場に一人ぽつりと取り残されるような状況ってのは良い運動とは言わねえ!! いい運動ってのはもっと健全なモノだと俺は思うっ!!」



「御疲れ様でした旦那様」



「ああ疲れたよ、滅茶苦茶疲れたよ、すっげぇ疲れたよ――主に精神的に、誰かさんの所為でっ」



「これも日ごろの鍛錬のたまもので御座いますね、旦那様っ」



「アレを鍛錬とは言わない、ってかせめて武器の一つくらいは持たせてくれよ。素手じゃいくらなんでも辛いモノがあるだろう?」



「――では、ご帯剣なさいますか?」



「……」



「そのご様子ですので、私は無手の方が気楽で宜しいかと判断したのですが――旦那様に武器が必要ですか?」



「いやいい。武器ってのは相手を傷つけるだけのものだからな。そう言うモノは俺にはもう必要ない。そういや、そうだったよな」



「私は、剣を操る旦那様は凛々しくて素敵だと思いますが?」



「――やっぱりそうか? 館の皆も俺の勇姿を見たら見方を変えるっつーか、惚れ直す、みたいな?」



「可能性はないとは申しません」



「マジでかっ!? な、なら武器持ってるのも悪くないかな……」



「先程、ヒトを傷つける道具は必要ないと仰られたのは何ですか」



「モノには色々な考え方と捉え方があってだな、例えば俺が使ってるルクセイン流剣技ってのは誰かを護るために揮う剣なんだよ」



「初耳です」



「そうだったか? って、まあ最近とか、人前じゃほとんど剣握ってなかったしなぁ」



「いえ、旦那様が隠れて毎日、剣を振っているのは知っておりましたが」



「ありゃ、ばれてたのか」



「はい。大切な、一日の楽しみの一つですので」



「……んな、隠れて見るくらいならもっと堂々と見ててくれてもいいぞ?」



「では今度からそうさせて頂きます、旦那様」



「ああ。……まぁ、実際の話、帯剣してようとしてまいと、俺が誰か相手に剣を向ける事なんて無いとは思うけどな」



「残念な事です。ではせめて護衛部の方々に旦那様の剣技を伝授してみては如何です?」



「伝授、ねぇ。他人に教えるほど立派なモノでもなし、昔のうろ覚えが多いから今の俺のなんてほとんど我流になっちまってるしなぁ。それを教えるってのも」



「剣技に関しては私よりも旦那様の方がやや“上手い”ではありませんか」



「でもお前の方が“綺麗”ではあるだろう? 俺はどっちかと言えば、せっかくだから見栄えがする方がいいと思うぞ? お前の踊ってるみたいな動き、結構好きだし」



「ありがとうございます、旦那様」



「……で、だ」



「はい、如何なさいました?」



「風呂場についた」



「ええ、つきましたね。それが何か?」



「……脱衣くらいはせめて、別々にしないか?」



「……、――そうですね。失礼いたしました、旦那様」



「――いつもあれくらい素直なら、良いんだけどなぁ。っとは言っても、それはそれで物足りない気がするのは何ともまた、仕方ねぇよなって感じではあるけど」


本気で本当に、自分が考えている風に綺麗に終わるころには何話くらいになってるんだろう? と思わなくもない。

メインの部分とかを色々と切りあげたり、なんとかしたほうがいいんじゃないでしょうかと思わなくもない今日この頃。

やっぱり別のお話とかも書いてみたいなぁ、と思い始めているこの頃なのです。



にっき・十二日目

【日課の剣の鍛錬をしていたら、じっとシャルアに見られてた。俺が気が付くと慌てて逃げて行ったけど、悪い事をしたかもしれない。

あと、差し入れはまた今度お礼を言っておこうと思う。どこかの天災とは違って普通に美味い菓子だった。

しかし、うん。




今日は平和な一日だったな】


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