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harem!〜カオス煮、いっちょ上がり!〜  作者: nyao
o メイドさん vs ご主人様
583/1098

ど-380. お寛ぎた~いむ

ぐーたらは正義です!



「ふぅ、良いお湯だなぁ」



「それはよう御座いました旦那様」



「……で、凄く今更感があるけど、どうしてお前がここに居るんだ?」



「旦那様のお背中をお流しするためですが、それが何か?」



「……、いや。もう何も言うまい」



「ちなみに今私が着ているメイド服は完全防水ですのでご心配なく」



「服着たまま湯船の中に浸かってるってのもシュールな光景だけどな。と言うより暑くないか?」



「少々暑いです」



「だろうよ」



「その様なお戯れを仰って、私の服を脱がせようという魂胆ですか、旦那様」



「そんな事は微塵もおもってなかったけど、純粋にお前の恰好を見て暑そうだな、と」



「旦那様がそこまで私が脱ぐことを期待しておられるのでしたら致し方御座いません」



「俺、期待してないって言った。お前、聞いてた?」



「はい、旦那様。旦那様のお望みなど聞かずともすべて心得ております」



「そう言いながら脱ごうとしている所とか、全然俺の望みを分かっていないと思うのは俺だけか?」



「口では何とでも言えます。ですが身体は正直なご様子」



「……どちらかと言えばそれは俺の科白だと思うのですよ」



「では旦那様? お嫌だと仰られるのでしたら私の腕を掴むなりなんなりしてお止めになれば宜しいではありませんか」



「お前が服を脱ごうとしているのに俺があえて止めてやる謂れはない」



「素直に見たいと仰ってくださってもよろしいのですよ?」



「と、言いつつさっきから手が全然進んでいないな? 今更ながらに恥ずかしくなったか?」



「いえ、少々旦那様を焦らしてみようと思いまして」



「無駄だ。水場で濡れていない脱ぎかけの服を見て、何を焦れろと?」



「では思い切って一気に――!」



「……」



「ぬ、脱ぎました」



「……で、何か言う事は?」



「そんなに見つめないで下さいまし。恥ずかしいです」



「……で、何か言う事は?」



「付き合って下さっても宜しいではないですか。旦那様のいけずっ」



「それで、俺に何か言う事はあるのか、それともないのか。どっちだ?」



「……期待、しました?」



「いや。最初から予想はしてたから、全く」



「つれないお方」



「お前のしそうな事くらい大体……いや、偶には予想がつく事だってある。大胆に脱ぎすてた服の下に水着が、なんてのは予想の範疇だ」



「程々に際どいものに挑戦してみました」



「俺が突っ込みたいのはセパレートの水着で中々扇情的だぞとか、お前のスタイルが際立っていて綺麗だとかそいう事じゃなくて、」



「お褒め頂きありがとうございます」



「いや。……と言うよりも、だ。その水着の周りのひらひら、それってもしかしなくても……」



「可愛いですか?」



「まあ、否定はしない。ってか、そのひらひらはもしかしなくてもメイド服の延長のつもりか?」



「はい。カチューシャも外しておりません!」



「そこは威張って言う所じゃないぞー?」



「――旦那様、お隣宜しいでしょうか?」



「……すっげぇ今更ではあるけどな。別に構わない」



「では、失礼いたします」



「……その身体をすりつけてくる事に意味は?」



「今やいつ欲情に身を任せてもおかしくはない旦那様の熱烈な視線に凝視されるのが恥ずかしいので、隠しております」



「仮にお前の言うとおりの目的だとしたら、全くの逆効果だよな、それって」



「そうなのですか?」



「ああ。……んで、身体をすりつけてくる本当の理由は?」



「旦那様に見つめられて恥ずかしい、と言うのも嘘では御座いません」



「嘘じゃなくとも本当でもない、だろう?」



「……少々、旦那様を試してみようと思いまして」



「ふん、お前のそれが誘惑って言うんなら試すだけ無駄だぞ?」



「いえ、そちらでも良かったのですが今はそうではなく――」



「?」



「旦那様のお顔が真っ赤でしたので、のぼせるまでどの程度耐えられるかと言う、」



「俺をゆっくり湯船に浸からせろっ!?」



「……すりすり」



「確かに、言われてみればお前にくっつかれるのは暑苦しいことこの上ない……じゃ、なくて。離れろよ、おい」



「私は旦那様のお傍でくつろげておりますので問題御座いません」



「俺は全然、寛げてないけどね」



「そうなのですか? どうぞ私に構わず、お寛ぎを」



「俺としては一人ゆっくり湯船に浸かって、お酒を一杯きゅっとしたいところなんだけどな」



「では私がお酌を」



「……まあ、それも悪くはないか。何処から取り出したかとか、気にするのは止すとして――んじゃ、頼む」



「はい。では……とびきりの、酒度の高い秘蔵のモノを」



「それはもう良いってのっ!」



「……はい。では旦那様、一杯どうぞ」



「ああ、もらおうか」



「では――」


時折、雨だったり。

しくしくしとしとと降っては積もり、降っては積もっていくのですよぅ。


にっき・二日目

【きょうは、久しぶりに処理部の方へ顔を出してみた。皆忙しそうで何よりだ。だから忙しかっただけで、誰も俺に声をかけるどころか見向きもしてくれなかったのは仕方ないと思う。声をかけても会釈だけだったのも忙しかっただけの理由のはずである。

俺と入れ替わりであいつが来た時の処理部の奴らの歓迎の程は



きっと、運良く仕事がひと段落したからだと思う。】


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