ど-373. 日向ぼっこ
のんびり……眠たいのです。
「……いい天気だなぁ」
「そうで御座いますね、旦那様」
「なんて言うか、ぽかぽか日和で日向ぼっことかには実に最適な天気だとは思わないか?」
「確かに。この様な日和の日にする日向ぼっこは格別でしょうね」
「だろう。お前もそう思うよな?」
「はい」
「と、言うことが理由なんだ。決して仕事を放り出したわけじゃなくて、こう言う日はむしろ日向ぼっこをするのが正解だからこうして日当たりのよさそうな場所に居る訳だ」
「そうでしたか」
「ああ……って、お前何やってるの?」
「見て分かりませんか? 旦那様の隣に座ろうとしております」
「それは分かるのだが、」
「私が隣ではお嫌ですか?」
「いや、そんな事は全然ないぞ」
「それは宜しゅう御座いました」
「てか、お前……」
「はい、何でございましょうか、旦那様?」
「もしかしなくとも俺と一緒にここでぐーたらとする気、満々?」
「ぐーたらではなく、日向ぼっこなのでしょう?」
「まあ、そうとも言うが」
「ならばよろしいでは御座いませんか。このような日和、日光浴の一つでもせねば人生の二割ほど破損してしまいます」
「二割って、また微妙に多い様な少ない様な数字だな」
「妥当であると考えます」
「妥当ね」
「……何か?」
「いや。お前がとやかく言う気がないってんなら、俺としては喜ばしいだけだしな。ここで一緒に日向ぼっこするってんなら願ったり適ったりって訳」
「そうですか。……では旦那様、少々失礼させて頂きます」
「おう。……おう?」
「……」
「お前……て、まあいっか」
「……」
「んじゃ、俺ものんびりと――美女を隣に抱かせて日向ぼっこと洒落込みましょうかね」
「……良い、天気ですね、旦那様」
「ああ、そうだなー」
うにゅうにゅ
あの娘に聞く!~あなたにとってのレム君は?~
-二十一人目【マカフィーの場合】-
「レム様ですか? はい、今日もレム様は大量ですよ~?」
補足:『マカフィー』料理部の子。ちょっぴり悪戯好きとノリのいい女の子。登場話、ど-163。