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harem!〜カオス煮、いっちょ上がり!〜  作者: nyao
o メイドさん vs ご主人様
572/1098

37. どれいと巫女さん

~これまでのあらすじ~

ミドガルドと言う大蛇に食べられて、気がついたら知らない場所、そして大勢の兵隊さんに拘束されるレム君。一方、レアリアとアルの二人は『点睛の魔女』スヘミアに保護されていて――……そもそものお話、アルカッタとカトゥメ聖国との戦争はどうなったのでしょうか?



ミドガルド・・・愛称、ミーちゃん。通称、邪神フェイドとか呼ばれている大蛇。でも今は何故かレムの怪しげな行いにより小さな女の子の姿に……幼女趣味なレム君ではない。

シンカ・・・レム君が流れ着いたリリシィ共和国で、巫女と呼ばれている少女。実は世間には顔も名前も知られていない、神秘性の高いお方だったりする。着替えを覗いたりすれば極刑は間違いなし。


エルシィ・・・リリシィ共和国、巫女直属?の近衛騎士団団長様。そして男!




レアリア・・・レム君に不幸にも奴隷にされた女の子。今はレム君と離れて清々しているとかいないとか。

アルーシア・・・愛称アル。喋る事の出来ない、奴隷の女の子。この子は赤髪なのです。


スヘミア・・・『点睛の魔女』と呼ばれている、世界でも二番か三番くらいには強いはず(メイドさんを抜かす)な外見ちっさな女の子。でもそれは禁句。二度は許すけど三度目はないらしい。




「……そこに居るの、エルシィだよな?」



「――その姿で良く分かったな」



「何となく、な。それよりもさ。聞きたいんだけど、これって何だ?」



「見て……と言っても見えていないか。ならば肌で感じて分からないか?」



「どちらかと言うと分かりたくない」



「そうか。……なら貴様にも納得できるように説明してやろう、とは言っても一言で済むがな」



「サプライズパーティー、とかなら嬉しいな、なんて思ったり。てへっ」



「つまり貴様は――今から火炙りだ」



「……直球だな」



「それ以外、言い様がないからな」



「でも火炙りって、その割には厳重だよなー。頭の先からつま先まで全身をぐるぐる巻きに縛った上に何か木の棒みたいなのに縛り付けてるって、どれだけ手間掛けてるんだよ」



「貴様がそれだけ危険な存在とういうことだ」



「……なあ、そろそろ言ってもいいよな?」



「言う? 何をだ。遺言と言うなら聞いてやらんでもないが、呪いの言葉だとすれば即刻その喉を我が剣にて掻き斬るぞ?」



「うん、それは良いって。もう良いって。俺、十分満足したから、ってかいい加減に飽きたから」



「何の事だ?」





「ああ。……――な・ん・で・だ・よぉぉぉぉ!!!! 何この扱い!? 俺悪いことした? 反抗的だった!? 俺ってば実に素直で従順なだけだったよな、なぁ!?」





「――まさか、貴様が“禍”だったとはな」



わざわいって何!? 俺はそんなに悪い存在なのか、てか結局はこういう扱いなのかチクショー!!」



「シン――……巫女様からのお達しだ。貴様はこの国、強いてはこの地に禍をもたらす元凶――」



「巫女? 巫女って言うとアレか、この国に居た偉い確率の占い師みたいなやつか、確かっ」



「身も蓋もない言い方をするなっ、巫女様を愚弄すると酷いぞ。とは言っても貴様の場合、すぐに酷いも何もなくなるか」



「あともう一つ、すっっっっげぇ納得がいってない事があるんだけど、言って良いか?」



「なんだ、まだ未練があるのか」



「未練で言えばたらたらだけどさ、それよりも俺が聞きたいのは、ほら、アレだ」





「あー……うまうま。もっと、欲しい。……うまうま。次――」





「多分直ぐそこで何かを食べてやがりますミーちゃん!! 俺がこの扱いで、よりによって何でそっちがんな高待遇なんだよ!?」



「巫女様が仰るにはあちらの少女には害はないとの事だ。体躯の割に大食なのは少々驚いているが」



「おいこらっ、そのふざけた事を抜かした巫女、今すぐ出て来やがれ、てか出てきてくださいっ。ミーちゃんの危険性をこれでもかって程に説明してやるからっ!!」



「シンカ様を馬鹿にするなっ!!!!」



「シンカ? シンカって巫女の事? ……おかしいなぁ、俺の記憶じゃ確か、リリシィ共和国の“巫女”って言ったらかなり神聖視されてて、名前はおろか顔とかも普通の奴らには知られてないはず……あぁ、お前は一応近衛騎士団団長とかいう肩書だから知ってるのか。成程」



「ぐっ……ち、違うっ」



「違う? 違うって何が? 巫女の名前がシンカって事が、それともお前が巫女の名前を知っている理由が近衛騎士団団長と言う肩書だからってんじゃないって事がか?」



「――」



「なんか、今すぐにでも切り刻まれそうとか、火をつけられそうな雰囲気がひしひしとしてきてる訳だが?」



「――その口、即刻閉じなければ今すぐにでもその命を消すぞ」



「はっ、立場が悪くなったら暴力に出るってか。それはまた、お前の仕えてる巫女って奴の身の程も知れるってモノだよな」



「貴様っ――」



「違うとでも? どうせ俺はこれから火炙りにされるんだろう? それまでの間くらい好き勝手言っててもいいじゃねえか。それともその程度の器量も持ち合わせていないのか、お前。んで、そんな奴が団長様と? 笑えない冗談だよなぁ、そりゃ」



「……――それもそうか。どうせ貴様はすぐにでも死ぬ運命だ。どのような無礼非礼も、その命で赦そう」



「野郎に許されても全然嬉しくもねえよなー。それと、お前の為じゃなくてこの国の何も知らない奴らの為にひとつだけ忠告しておいてやるよ」



「……何だ?」



「多分俺のすぐ傍でモノ食ってる幼女――ミーちゃんの扱いには精々気をつける事だ。ミーちゃんの扱いは、食欲に忠実な分俺でも手を焼くときがあるからな」



「ふんっ」



「んで……――最後にお前の為に一つ、忠告だ」



「――何?」



「この俺を“禍”扱いするつもりなら余り安く、侮り過ぎないことだ」



「ふん、その状態で侮るも何もあるか。お前をぐるぐる巻きにしているその縄は対象の魔力を完全に封じ、しかも切ろうにも生身のヒトには到底切る事の無理な代物だ。それを何を、――」









「――んで、何を……何だ?」



「んなっ!? 貴様、どうやってあの状態から抜け出して――」



「俺の実に無駄な特技にどんな拘束状態からでも一瞬あれば抜け出せるというモノがあってだな、つか実はネタをばらすと転移魔術の応用で抜け出す訳なんだが、魔法と違って“本来の”刻印魔術なら発動時の魔力を必要としな……まあそのあたりはどうでもいいか」



「――ならば今すぐ、俺が貴様を叩き斬るまで」



「そう言うことは想定済みだ。――そしてもう一つ俺の特技に逃げ足の速さって言うモノがあるわけだ。アデュ!」



「逃がすと、思うかぁぁぁ!!!」



「――思わねぇよ。けど、俺が逃げられないとも思うなよ?」



「逃げ足か、言うだけの事はある。だがっ……――総てを圧し流す清流よ、ウォータ・クラッシャー!」



「どわっ!? ――なぁんて言って捕まるほど俺は野郎には優しくないんでな。この程度、あいつの悪戯の数々に比べれば軽い軽いっ! ……うわ、自分で言ってて少し悲しくなってきた」



「ちっ、貴様、後ろに目でも付いているのか!?」



「お前程度の攻撃なんざ、すべてお見通しなんだよっ。んなへなちょこ攻撃に俺が当たるかっ」



「ちぃ、ならば――大海の雫、一滴に混じる命の欠片、」



「ん? でっかいの、来るつもりか。でも甘い甘い。そんなの――」





「あー、レムレム。お腹、膨れた」





「ってぇぇぇ、ミドガルドォォォォ!?!? 何故こんな時に限って、つか邪魔だ、その手を今すぐ放」



「――ブレスト・プレス!!!!」



「ゃば」





ドッ、オオオオオオオオオオオ、オオォォォ……――





「……殺った、――いや、逃がした、か? 手応えが……だがあの状況でどうやって?」




◆◇◆




「死ぬ死ぬ死ぬっ、つか――死ぬかと思ったぁぁぁ!!!!」





「ふぁえ!?」





「おいこらミーちゃん、テメェはなんであのタイミングで俺が逃げるのを邪魔して来やがりますか。狙ってるのか? お前、あのタイミングを狙ってたのか!?」



「あー……?」



「……くそっ、食欲以外に何もない奴にどれだけ文句いっても無駄か」



「あー……うー、バカに、するなー」



「バカにはしてねえよ。つーか怒ってるのはお前じゃなくて俺だ。いやそもそもっ、俺じゃなかったらあそこで絶対死んでただろ」



「あー、あー」





「ぇ、ぇっと……」





「お前に限った事じゃないけど、俺にな何か恨みでもあるのかっ!? 俺がそんなに悪いのか!? 存在するだけで悪だとでも言うのかっ!!」



「――そうとも言う」



「んな時だけはっきり答えるんじゃねぇぇぇ!!!」



「あー、うん」



「……しかし今回は流石に、いや今回“も”なのか。ヤバかったな。あと一瞬、転移が遅れてたら確実にあの水の塊に押しつぶされてたぞ、俺ら。……とは言っても押しつぶされてたのは俺だけで、ミーちゃんはあの程度は何ともないか」



「あー、……うん、なんともない」



「ちくしょう。やっぱり貧乏くじを引くのは俺だけなのか、そうなのかっ」





「ぁ、ぁの~」





「なんだよっ、ヒトが不満の程をぶちまけてる時にっ!! ……と、言うよりもさっきから敢えて気づいていないようにしていましたが、どちらさまでしょうか?」



「あ、ちゃんと聞こえてはいたんですね」



「ああ、ばっちり。と言うよりもあなたの存在には此処に飛んできた瞬間に気づいていました。でもできれば気付かなかった、気づかれなかったという事にしたいと言うのが本音」



「それは、流石に少し無理ですね」



「そうかー。残念」



「はい。……ところで、貴方はどちらさまでしょうか?」



「そう言うあなたはどちら様?」



「……私の姿を見ても分かりませんか?」



「……ん~、ついさっきも同じような事を言った気もするけど、分かりたくないなーと言うのが本音。とっさの転移でそれほど遠くにもいけてないって事は分かってるから、ここがどの辺りってのはある程度察し付いてるし」



「では、私から名乗らせて頂きますが――」



「いや待て。こう言うときは男の俺の方から名乗ろう」



「ぁ、はい」



「俺の名前はレム。レムでもレム君でもれむれむでもレム様でも御主人様でもお兄ちゃん♪でも好きなように呼んでくれ。個人的に旦那様、だけは却下だ」



「では……レム、さんと言う事で」



「応。それで、こっちの方がミーちゃんな。ちなみに本名はミドガルドって言う。何を隠そう、世間じゃ邪神フェイドとかって呼ばれてたりもする」



「あははっ、レムさんって面白い冗談を仰るんですね? そんな可愛らしい女の子が、あの悪名高き邪神フェイドですか? ……ふふふっ」



「いや、俺は冗談とか言った覚えは一切ないけど。……まっ、いっか」



「では、次は私の番ですね」



「出来れば君の自己紹介とかは聞かずに、このままサヨナラしたいなーとか言うのが俺の思う所なのですが?」



「嫌です。それに名乗られた以上は名乗り返すのが礼儀と言うモノだと思います」



「……うん、そうだね。良くできたお嬢さんで」



「そ、そうでもありません」



「そうやって少し照れてる様子も、大変良くできたお嬢さんで」



「もーっ、バカにしないで下さいっ!!」



「いや、バカにしたつもりは一切なかったが。俺の発言で何処かが気に障ったなら謝る。悪かったな、シンカ」



「ぇ」



「――て、ぁ」



「貴方、どうして、私の……」



「いやー、何となくその服装と雰囲気で察しは付くし、つい口がポロリと……じゃ、俺は行きますんでお勤め頑張ってください。あとさっきの俺の発言は気にしない方向で、どうかヨロシク」



「ぁ、ちょっと待っ――」



「再びアデュ! そして“お着替え中“邪魔したなっ! ついでにミーちゃんも行くぞっ」





「あー」





「ぇ、あっ――き……きゃあああああああああああああ」




◇◇◇




「ただいまー。二人とも元気してた、って何、どうかしたの!?」



「あ、スヘミアさん、大変なの。アルが、アルが変なモノを舐めて、急に倒れちゃって……」



「変なモノ?」



「そうっ、コレなんだけど、」



「それ? それって普通の、砂糖の原石なんだけど……特に危険はないよ」



「え?」



「嘘だと思うなら舐めてみたら? ほら、甘くて美味しいよ?」



「……ぺろっ。甘い――だけみたい」



「でしょ? で、それを舐めてどうしてその子、倒れちゃったのかな?」



「ど、どうしてかしら?」



「ん~……吃驚したから、とかかな」



「吃驚、って、何にです?」



「さあ、何となくそうかなーって思った程度で。何にかは……」



「はぁ」



「それよりもさっ。レアリア、身体の方は大丈夫かなっ?」



「え、あ、まあ、まだ少しだるいですけど、動く事は問題ないですよ」



「なら、――行こうか。そっちの子は私が連れていくから」



「行く? って、どこにです?」



「そうだね。アルカッタとカトゥメの間くらいの位置……――色々と面白そうな事態が起きてそうな所に、かな。多分、君の弟君も其処に居るよ。聞きたい事、あるんでしょ? 大体の事情は分かったつもりだしね、私」



「ぁ、はいっ!」



「……?」



「あ、起きたみたいだね」



「あ、アル、起きたのね。身体は大丈夫なの?」



「……??」



「良く分かってないみたい……と言うより、この子もよく分からない子なんだよねー」



「まあ、アルが何考えてるかなんて私にも分からないし……余り気にしない方がいいですよ」



「うん、そうだね。そうするよ。それじゃ、レアリア、行こうか」



「――はいっ!!」


どうしてレム君は行くところ行くところで酷い目に遭っているのか。

多分、そう言う星の元の生まれなんですよねー。


……別に作者にレム君をいじめようって意志はないはずなんだけどなぁ。

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