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harem!〜カオス煮、いっちょ上がり!〜  作者: nyao
o メイドさん vs ご主人様
557/1098

ど-358. のんびりと

のんびりといきましょう



「お茶」



「はい、こちらに」



「……ふぅ、美味い。流石だな」



「ありがとうございます」



「しかし、やっぱり自分の部屋っていうのは落ち着くなぁ」



「通常ならば危険もありませんしね?」



「ああ。――って、ちょっと待て。今お前は通常なら、とか言ったか?」



「はい、言いましたがそれが何か?」



「お前がそういう言い回しをした場合、通常じゃない事の方が多いんだよな。……お前、今回は一体何を企んでやがる?」



「企むなどと、人聞きの悪い」



「じゃあ言い換えてやる。どんなサプライズを考えてやがる?」



「余り、意味合いとしての差異はないように思うのですが。旦那様」



「うっせ。他に言い様がないんだよ。それでお前は、何を考えてるんだ?」



「何をと申されましても、愛しい私の旦那様の事を、とでも申し上げておきましょうか?」



「そんな見え透いた言い繕いを聞く気はねぇよ」



「……必ずしも言い繕いと言う訳ではないのですが」



「つまり可能性としては言い繕っているところもある訳だ」



「細かい事を気にする男性は大らかさに欠けるので、女性に嫌われる要因となりますよ、旦那様?」



「生憎、俺も必至なんでね。せっかくの安らぎの時間を邪魔されて堪るかっ。それにな、気にするところは気にしてないと、それは単なるずぼらだろう」



「そうですね。そう言う所は旦那様はしっかりなさっていると思います。時と場合と雰囲気を選ばないのは玉に瑕ですが」



「大丈夫だ。引き際はちゃんと弁えてる」



「……その弁えすぎな所が憎たらしいのですが」



「あん?」



「――いえ、何でも御座いません。それに旦那様、せっかくのご休息の機会なのです、その旦那様の平穏をこの私が壊すはずがないではありませんか」



「うん、今までの自分を振り返ってからもう一度同じセリフを吐いてみろ」



「……ふむ」



「無理だろ?」



「旦那様の平穏を私が壊すはずなど、あろうはずが御座いません。断言できます」



「よし、ちょっと顔洗って出直してこい、おまえ」



「旦那様は酷いですね。一体日頃から私をどのような目で見ているのやら」



「何でもできて容姿も端麗、苦手なモノがほとんどない癖に得意なモノは吐いて捨てるほどある、世界に喧嘩売ってるのか、ってくらいに万能な奴」



「相違ございません」



「くっ、抜け抜けと言いやがる……」



「ですが間違いではありませんので」



「そうなんだよなぁ。この万能女めっ」



「それほどでも、御座います」



「んで、付け加えるなら性格が悪い」



「そんな事はありませんが?」



「んじゃ訂正。俺にだけ、性格が悪い」



「その様なつもりも一切御座いません」



「……あぁ、そうだな。お前は性格が悪いんじゃなくて、性質が悪いのか」



「仮に旦那様がそう感じれおられるのであれば、そのように私を振舞わせているのは旦那様であると申し上げておきましょう」



「――その台詞が、一番性質が悪いって自覚はあるか?」



「はい、旦那様。すべては――旦那様が望まれるままに」



「……」



「……」



「……まあ、いい。今回は何も企んでないって信用してやろう」



「当然ではありませんか。旦那様がお休みになられたいと言うのでしたら――何故に私がその邪魔を出来ましょうか、否、私が何人たりとも邪魔はさせません」



「……お前ってそういう奴だよなー。基本的には俺に尽くすというか、俺の事を一番に考えてはいると言うか、」



「至極、当たり前です」



「俺としてはそうじゃなくてもいいんだけどなー、と時折思ったりする訳だ。まあ、お前が考えて選んでるって言うのなら何も言えないんだけどな」



「では、あまりつれない事は仰らないで下さいませ、旦那様。少々……悲しくなります」



「そか」



「はい」



「……あぁ、やっぱり自分の部屋ってのは落ち着くなぁ」



「その通りに御座いますね」



「お前も……少しくらい休んでたっていんだぞ?」



「いえ。私の場合、部屋で一人休んでいるよりも、こうして旦那様の顔を拝見させて頂いている方が休息になりますので」



「……あ、そ」



「はい。ですので、旦那様のその御心遣いの身をありがたく頂戴いたしたいと思います」



「んーにゃ。この程度、気にする事はねぇって」



「では気にしない事にします」



「そうしろそうしろ。……ふぁ」



「旦那様?」



「ん、……こう、のんびりしてると、何か眠くなって来るなぁ」



「お休みになられますか?」



「ああ、ちょっと、寝るわ」



「はい、旦那様。では良い夢を」



「お前も、良い休息を――」


むにゅ~




あの娘に聞く!~あなたにとってのレム君は?~

-六人目【ハッスの場合】-

「私たちの命を賭して守るべき対象であり、同時に命をかけさせてもくれない――優しくて酷いヒト」


補足:『ハッス』護衛部。護衛部としては結構上位の腕前の娘。槍を使う豪快な戦い方だが、性格はその反対でかなりおとなしかったりする。登場話、ど-205とか、Act XX.スィーカット-2あたり。


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