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harem!〜カオス煮、いっちょ上がり!〜  作者: nyao
o メイドさん vs ご主人様
546/1098

35. どれいと大蛇

~これまでの話~

北の軍事大国アルカッタと、大国カトゥメ聖国に戦争前の緊張感が広がる中……何故かカトゥメ聖国の第一皇女ネルファを連れて海のど真ん中に居たりするレム君一向。

海賊に掴まっていたがアルに色目を使われて、遂にレム君が切れて本当の力を出したり出さなかったり。

んで、てっとり早く助かるために点睛の魔女スヘミアのペットであり、通り名『邪神フェイド』とかいう物騒な大蛇、通称“ミーちゃん”を呼び寄せたレム君の運命やいかに!?

……と、言う感じの話だったはず。



アルーシア・・・愛称、アル。喋る事の出来ない奴隷の女の子。レム君に買われた。なんだか秘密がある様な、ない様な感じの子。

レアリア・・・通りすがり、偶然、たまたま運悪くレム君に奴隷にされてしまった女の子。ツンデレで、ツン成分が180%くらいで、デレ成分は-60%くらい?


ネルファ・・・カトゥメ聖国の王女様。アルカッタのお姫様であるリリアンらぶ、な百合っぽいヒト。何故かレム君に攫われるような形になっていたり。


スヘミア・・・天性の魔女と呼ばれる、世界でも五指に入るつわもの。外見はちっちゃい女の子、でも強い。どこかのメイドさんと“なんちゃって♪”女神もどきを抜かせば、この世界で一・二を争うほどのお方……のはずなんですけどね~



レム・・・我らが主人公? ?マークは永遠に消える事はありません。


「よー、ミーちゃん、久しぶり~」




かぷっ




「よし、レアリア。これで大丈夫だ。ミーちゃんに何処か、近くの陸地まで送ってもらえば、俺たちが海の真ん中で野垂れ死ぬ事もなくなるだろ? いや、この場合は海だから、海垂れ死ぬが正しいのか?」



「…………(じー)」



「いや、そんな事はどうでもいいんだけどさ」



「? どうかしたのか、レアリア。それとアルも、何かさっきから熱心に俺の事を見つめて来て――はっ!? もしかして、遂に俺の満ち溢れる魅力に気づいたのか、二人とも!?」



「…………(じー)」



「そんな次元断層を斬り裂いたり太古の歴史が変わったりしたとしても在り得ないような寝言は今は聞き流してあげるけど、」



「と、言うかなんでそこまで俺に惚れる事がないって言い切れるのか、そんなレアリアがちょっぴり不思議だったりする」



「…………(じー)」



「あんな状況で出会って、しかも無理やり私を奴隷になんてしておいて、誰のどこをどう捻じ曲げて惚れろと?」



「いや、別に捻じ曲げなくても……ほら、ありのままに?」



「…………(じー)」



「ありのままに、ね」



「そうそう」



「…………(じー)」



「無理。……って言うより、むしろ無知?」



「ふっ、世界の遍く事を知り尽くしていると言っても過言じゃない俺に向かって無知とは、随分と大きく出たな、レアリア?」



「…………(じー)」



「レムの方こそ世界の遍くって、随分と大きく出たみたいだけど……って、そうじゃなくってっ!」



「ん?」



「…………(じー)」



「……ねえ、レム。ちょっと、いいかしら?」



「なんだ、レアリア? そんな熱い視線をまっすぐに向けられると俺としても、……いや、むしろ遠慮はいらないぞ?」



「…………(じー)」



「何の遠慮よ、何の。……って、そうじゃなくて、あのね?」



「なんだ、さっきからやけに歯切れが悪いな。どうかしたのか?」



「…………(じー)」



「ゃ、どうかした、とかじゃなくって――ソレ、大丈夫なの?」



「ソレ?」



「…………(じー)」



「その……ミーちゃん? に思いっきり噛まれてるように、見えるんだけど……」



「――ああ、コレか。大丈夫、ちょっとした愛情表現みたいなモノだから。甘噛みだし、全然痛くないから。なー、ミーちゃん?」



「…………(じー)」




アァァァァァァアァァァ――




「こら止せって、くすぐったいだろ?」



「…………(ふるふる)」



「ねえレム? それって……その舐められてるのって別に、味見とかじゃ、ないのよね? 愛情表現、なのよね?」



「当り前だろ。見て分からないか?」



「…………(ふるふる)」



「えっと、私に見て分かるのはあんたがミーちゃんの唾液で全身べとべとになってるって事と、さっきよりもちょっとだけ牙が突き刺さってない? って言うことだけね」



「あははっ、レアリアは心配性だなっ。大丈夫、俺とミーちゃんの仲だから。……でもさ、ミーちゃん、ちょっとだけ痛いぞ? 強く噛み過ぎじゃないか」



「…………(ふるふる)」





ァァァァァァァァァァアアアア……





「ねえ、レム。本当に、大丈夫なのよね? いきなり私たちに襲いかかってきたりとかは……ないわよね?」



「だから大丈夫だって。ほら、ミーちゃんも、――」



「…………(こく、こく)」



「レム? 急に黙ったりして、どうしたのよ。きゅ、急に黙られたりすると不安になるじゃない」



「……」



「…………(こく、こく)」



「れ、レム。何とか言いなさいよっ」



「……んー、あのさ」



「…………(こく、こく)」



「な、なに?」



「いや、レアリアじゃなくって、」



「…………(こく、こく)」



「私じゃなくて……?」




「……――なあミーちゃん、もしかしてお腹ぺこぺこだったりする?」




ァァァァァァァァァァアアアアアアアアアアァァ




「うん、レアリア」



「…………(こくん)」



「な、何よレム?」



「――駄目だ、逃げるぞ」



「…………(こくん)」



「……、へ?」



「ミーちゃん、腹ぺこで気が立ってるから俺の話聞いてないわ」



「…………(こくん)」



「つ、つまり?」



「ああ、このままだと――喰われるな、俺達」



「…………(こくん)」



「……、レム、あんたの犠牲は、ちょっとだけなら忘れないわ」



「って、レアリアさん俺を犠牲にするの既に確定!?」



「…………(こくん)」



「や、だってあんた、もういつでも呑み込まれる――積みの状態だし」



「ならほらっ! 身を呈して自分のご主人様を助けようとかいう気概は――」



「…………?」



「ぁ」






アァァァァァァァアアアアアアアアアアアア





「た、食べられちゃ……」



「…………!」



「っ、ネルファさ――アルもっ、この隙に逃げるわよっ!!」



「…………」



「レムっ、あんたの犠牲は……私たちが生き残れたら考えてあげるわっ」




三つの水飛沫が、水面に上がる。





◇◇◇


◇◇◇





「――だあああああああああああ、ミドガルド! 悪ふざけが過ぎるぞっ!? つか、いくら腹ぺこだからって俺の事を忘れるか、普通」



ァ、アア?



「んなオイタばっかりしてるとスヘミアの奴に言いつけるからなっ」



……ァァァ



「そうそう。初めからそうやって素直にしてれば……れ?」




一人、ぽつんと立っていたのは見渡す限りの砂浜。人影一つ、そこには存在しない。




「……えーと、ここってどのあたりだ、ミドガルド?」



アアアアアアアア



「あぁ、うん、お前に聞いた俺がバカだった。つか、何言ってるのか分からねぇや」



アァァ……



「アルにレアリア、ついでにネルファとも逸れちまったみたいだし、探さなきゃだけど……ま、まずはお前の腹ぺこを何とかするか。また呑み込まれでもしたら堪ったもんじゃないしな」



アアアアアアアアアア



「ん~っ、そう言えば久しぶりの狩りだよなっ。――しっ、いっちょ張り切ってみますかっ!」



ァァァァァァアアアアアアアアアアアアアアアア



「喜ぶのはまだ早いって、ミドガルド。俺がちゃんと獲物取ってから、な?」





◇◇◇




「――ぷはっ!? ……わ、私生きてるの?」



「…………」



「アル!?」



「…………(ふるふる)」



「ゃ、あなたどう見てもアルでしょ?」



「…………?」



「って、この子に言っても無駄か。……って、そう言えばネルファ様は!?」





「ん? 気がついたみたいだね?」





「……こど、も?」



「…………(ふるふる)」



「失礼なっ、私はもう立派なレディーだよっ!」



「ああ、ごめんね、お嬢さん?」



「…………(ふるふる)」



「まだ子供扱いしてる気がするけどなぁ。それにこう見えて私の方が年上なんだよ? ……まあ、妖精族とかの長寿で、見かけどおりの年齢じゃありません、とかだったら流石に分からないけど」



「私はまだ17よっ!」



「…………(こく、こく)」



「そか。そりゃよかった。なら私の方がお姉さんだねっ」



「……お姉さん?」



「…………(ふるふる)」



「む~、失礼だな、二人ともっ。でも君が起きてくれて助かったよ。その子、全然喋ってくれないから困ってたんだよね。もう一人はもうしばらく目を覚ましそうにないしね」



「もう一人って……ネルファ様!?」



「…………(こくん)」



「ネルファ? あー、そう言えばカトゥメ聖国の皇女様の名前? そっかそっか、あの子どこかで見たことあるかなーとかって思ってたんだけど、お姫様だったのかー」



「それでっ、ネルファ様は無事なの!?」



「…………(ふるふる)」



「無事だよ。……て、なんでその子、首振ってるの?」



「そっか、ネルファ様は無事、なんだ。……あ、この子の事は気にしないであげて。特に意味はないから」



「…………(ふるふる)」



「否定してるみたいだけど?」



「そんな事ないわ。ねぇ、アル?」



「…………(こくん)」



「今度は肯定してるし……」



「だから気にしなくていいって言ったのよ」



「…………(こくん)」



「う~ん、ならそうさせてもらう事にするよっ」



「そうして頂戴」



「…………(こくん)」



「で、二人……と、言うよりも君に聞きたいんだけど、どうして君たちはあんな所に居たの? と言うよりも私が助けなくっちゃ、溺れ死んじゃってたよ?」



「それは――……ありがとう」



「…………(ふるふる)」



「や、お礼は別にいいんだけど。どうかしたの? ……まさかとは思うけど、おっきい蛇に乗ってた船を壊されちゃった、とか……ち、違うよね?」



「――え、よく分かったわね?」



「…………(ふるふる)」



「……あー、やっぱりそうなのか~」



「? どうかしたの?」



「…………(ふるふる)」



「いや、ね。何と言うか、その……ごめんねー、私が不甲斐無いばっかりに」



「どういうこと?」



「…………(ふるふる)」



「ミーちゃんが粗相しちゃったんだね。だから――あの子に代わって私が謝るよ」



「謝るって、どうしてあなたが?」



「…………(ふるふる)」



「ゃ、だってあの子……私のペット、だし……」



「……、ぇ?」



「…………(ぺこり)」



「だから飼い主の私が謝るのは当然のことでしょ?」



「当然って、それじゃああなた……いや、貴女様はもしかして、点睛の魔女――」



「…………?」



「いや、様づけってのも照れるんだけどね。……うん、はじめまして。私の名前はスヘミア……まぁ、『点睛の魔女』なんて大層な名前で呼ばれちゃってるから知ってるかもだけど」



「本当に……W.R.第3位の『点睛の魔女』!?」



「…………(じー)」



「うん、正真正銘本物だよ?」



「…………」



「…………」



「それで、そう言うあなたはどちら様?」



「……レアリア・ルーフェンスと言います、『点睛の魔女』」



「…………(じー)」



「ああ、私の事は気軽に“スヘミアちゃん”で良いよ? そんな堅苦しいのも好きじゃないしね」



「えと、それじゃあ……スヘミア、さん?」



「…………(じー)」



「ん~、まぁいっか、それで。……て、うん? そう言えば、カトゥメ聖国と言えば最近アルカッタに喧嘩を売ったって話じゃなかったっけ? それで、そのお姫様がどうしてこんなところに……むむっ、何か事件の予感がするよっ!?」



「事件て、それならもう既に――」



「…………(じー)」



「よぅしっ! いっちょ私が見事に解決してあげるっ。今度こそっ、お姉ちゃんやレム兄様に馬鹿にされないような活躍するんだからっ!!」









「……多分、聞き間違いよね。あの『点睛の魔女』がレム“兄様”とかって。もしくは似た名前の別人、とか」



「…………(ふるふるふる)」


と、言う訳でまた逸れてしまいました。

レム君が自力で脱出したのは、もう気力と根性でって感じでお願いします。


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