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harem!〜カオス煮、いっちょ上がり!〜  作者: nyao
o メイドさん vs ご主人様
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33. どれいと道すがら

〜これまでのあらすじ〜

アルカッタのお城が崩壊した(犯人、スィリィ・エレファン)により急遽アルカッタへと戻っていったリリアン姫様その他一向。レムその他一向は傷心のラライを置いてけぼりに、一路カトゥメへと向かっていた。

そして実は背後からはレムに向かう怖い追手が……



アルーシア・・・愛称、アル。喋る事の出来ない奴隷の女の子。最近少しずつ肉が付いて健康体に近づいてきたらしい。

レアリア・・・成り行きでレムの奴隷にされた女の子。ツンデレで言えばツンが150%ほど、デレは-50%ほど。実はカトゥメ聖国の王子様とは種違いのお姉さん?


ネルファ・・・カトゥメ聖国の聖王女様。リリアンお姉様・ラブな女の子。




「――はっ!? いま何か、天啓が降り立った。俺の身に危機が迫ってるかもしれない」



「……(ころころ、ころころ)」





「「う゛ー、う゛ー!!」」





「ま、それはどうせいつもの事だからいいとして、アル―? アメはおいしいか?」



「……(ころころ、ころころ)」



「うんうん、喜んでもらえてるようで嬉しいぞ」



「……(ころころ、ころころ)」





「「う゛ぅ゛〜!!」」





「ん? ああ、さっきから聞こえるうめき声は気にしなくていいからな、アル」



「……(ころころ、ころころ)」





「「う゛ー! う゛ー!! う゛ー!!!」」





「所でアルは何か欲しいモノとかってあるか? あったら買ってやるぞ」



「……(ころころ、ころころ)」



「ん〜、別にないか。アルってば無欲だなー……どこかの誰かさんたちと違って」



「……(ころころ、ころころ)」



「そうそう、その調子でアルは全く、気にしなくていいからな?」



「……(ころころ、ころころ)」





「「う゛!!!!」」





「……ったく、さっきからうるさいぞ、二人とも。少しは静かにしてくれないか。折角アルと二人で楽しくおしゃべりしてるんだから」



「……(ころころ、ころころ)」



「なー、アルー?」



「……(ころころ、ころころ)」



「う〜ん、でもどうしてレアリアじゃないと此処までアルの反応がないのか、一度調べてみた方がいいのか?」



「……(ころころ、ころころ)」





「「む゛ー!!!!」」





「アルはレアリアの事、好きか?」



「……(ころころ、ころころ)」



「ちなみにレアリアは実は俺にべた惚れだ」





「ん゛ー!!!!!!!」





「……(ころころ、ころころ)」



「ふむ、これも反応がないのか。別にレアリアって事に反応してるわけじゃないんだな、アル」



「……(ころころ、ころころ)」



「じゃあアルは俺の事、好き?」



「……(ころころ、ころころ)」



「俺はアルの事大好きだぞー?」



「……(ころころ、ころころ)」



「……うーむ、せっかくの告白をこうもあっさり流されると何とも寂しいのな」



「……(ころころ、ころころ)」



「やるなぁ、アル。いや、でも手強いからこそ倒し甲斐、落とし甲斐? があるってモノだ。俺も全てを掛けて、とことんやってやろうじゃないか!」



「……(ころころ、ころ)」



「ん?」



「…………」



「ああ、アメ食べ終わったのか。まだ欲しいのか?」



「…………」



「そうだよな。いくら好きでも食べ過ぎは良くないもんな。今は少しだけ我慢しようか。……まあアルはもうちょっと色々なモノを食べた方がいいとは思うけどな」



「…………」



「それじゃ、休憩はこれくらいにしておくか」



「…………」



「うん、余りゆっくりとしてると怖い鬼さんに後ろから追いつかれるかもしれないしなー」



「…………」



「それじゃ、――お姫様、お手を拝借」



「…………」



「よっ……と。アル、疲れてないか? どこか痛いところは? 歩く事に問題は……なさそうだな、うん、よし」



「…………」



「ほら、お尻の方にちょっと草がついてるぞ?」



「…………」



「何? とってほしいのか、全くアルは甘えん坊さんだなー」



「…………」



「ほらっ――と、これで綺麗になったぞ、アル」



「…………」



「うん? ああ、アルははじめから綺麗だもんなー、いや、今はまだ可愛いって感じかな?」



「…………」



「……」



「…………」



「……もう止めよう。いい加減一人であれこれやってるのは虚しい気がしてきた」



「…………」



「それじゃ、アル。またちょっとだけ急ぐことになるけど、行くか」



「…………」





「「む゛ー!!!!」」





「――あぁ、そう言えば荷物二つを忘れてたな」



「…………」



「よっ、と」





「「う゛!? う゛ー!!」」





「…………」



「どうだ、アル。俺ってば結構力持ちだろ?」



「…………」



「って、言っても実は二人を簀巻きにしてるこの縄に色々と仕掛けがあるんだけどな。ちょっとあいつの所から盗ってきた品で、物理魔法強度は高いし、おまけに縛ったモノは片手でもつまめるほどに軽くなるという無茶苦茶な代物」



「…………」



「いや、実際どうしてあいつがこんなものを作ってたのかなーなんて考えるのは非常に怖いコトしか思いつきそうにないから深くは考えてないんだけどな」



「…………」



「まあ兎に角、そう言う事もあって、非力な俺でもこうやって二人を担いで運べるわけだ」



「…………」





「「む゛ー!!!!」」





「ったく、煩いぞ二人とも。つーか耳元で叫ぶな」



「…………」





「「む゛ー! む゛ー!! む゛ー!!!!」」





「む゛ーむ゛ーって言われてもなぁ。何言ってるのか分からねえよ」



「…………」



「なー? アルだって、どうせ喋るんならもうちょっと判る言葉でしゃべってほしいよなー?」



「…………」



「ん? ああ、別に二人の口を塞いでる布とかは一切気にしなくていいからな。だってあれがないと煩くて敵わないだろ。アルだってそう思うよな?」



「…………」





「「む゛ー!!」」





「――ったく、さっきから煩過ぎるぞ、二人とも。俺はアルと楽しくお喋りしてるって、さっき言わなかったっけ?」



「…………」





「「む゛ー!!」」





「レアリア、それとネルファ。お前たちの身の安全が俺の気持ち一寸で決まるって今の状況をちゃんと理解してるのか?」



「…………」





「「ん゛!?」」





「例えば……そうだな、このまま川の中に放り込んだり、街の中に放置ってのもあるな。いや、むしろこのまま俺がうっかりと忘れていくかもしれない。それに盗賊の巣窟の中に放り込んだりしたら――実に愉快な事になるかもなぁ?」



「…………」





「「ん゛ー、んん゛ー」」





「いや、そんな懇願されるような眼で見られても。ほら、ヒトは誰しも手が滑ったとかうっかりしてました、とかって事はよくあるじゃないか。うん……非常によぉ〜く、な」



「「「…………」」」



「ま、とは言ってもそんな事は軽い冗談だから気にする事はないさ。アルだって、まさか俺がそんな酷い事をするはずがないだろう?」



「…………」



「んじゃ、今度こそ休憩終わりっと。こう言うのは時間が命だからな。アルカッタかカトゥメがまた攻め込む体制――」





「む゛!? む゛ー、む゛ー!!」





「ん? ……って、あぁ、そう言えばもしかしてネルファお姫様、“アルカッタの第一王女リリアン・アルカッタを誘拐したという難癖”をつけられたたカトゥメ聖国がアルカッタに喧嘩を売った事を知らなかったのか?」



「…………」





「む゛!?」





「――へぇ、その様子じゃ御存じなかったみたいだな。と、すると……、ふぅん、へぇ、そかそか」



「…………」



「と、まあ戦争なんて事態になたら拙いから、二国が体制をを整える前に、一気に崩しておかないと拙い事になるわけだ」



「…………」



「まあ、アルカッタの方はリリアンさえ戻っているなら、あそこにはマイシアって言うおっかなくて賢い王妃様がいるからな。いくら王様の方が子煩悩の真正バカ親父でも問題ないはずだ」



「…………」



「と、そう言う理由があるからカトゥメの方に行くわけだ。別に誰かを酷い目に遭わせようとか、そう言う気は一切ないから心配は無用だぞ、レアリア」



「…………」





「む゛ー」





「ネルファお姫様の方も、詳しい事は道すがら話してやるからそう喚くなって」



「…………」



「それじゃ、カトゥメに急ぐとしましょうか、ね」



「…………(こくん)」




相変わらず女の子ばかりの登場人物で……。

男って言ったら片手で数えるほどしか出て来てなくない?


ちなみにメイドさんの登場はずっと先。もしかすると皆無かもしれない。


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