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harem!〜カオス煮、いっちょ上がり!〜  作者: nyao
o メイドさん vs ご主人様
510/1098

ど-324. 悟りとは勘違いの集大成

ぷーでぷー。




「ヒトは苦行の先に悟りを開くモノだ」



「今更ですか」



「今更とか言うな」



「これは失礼を。……ようやくですか」



「漸くとか言うなっ」



「これは失礼を。……まだそれだけですか」



「まだそれだけとか言うなっ、つーかお前、俺に喧嘩売ってるな?」



「何を今更。そもそも旦那様が発端では御座いませんか」



「発端って……いや、 別に俺の方から喧嘩を吹っかけた事なんて一度もないだろ? 俺はいたって平和主義者だぞ」



「御冗談を」



「冗談じゃない。少なくとも“今”は、俺は至上の平和主義者だ。少なくともお前よりも平和主義者であるという自負はある」



「ただし、あくまで自負だけですが」



「自負だけとか言うな。それに絶対、誰が見たって、俺とお前を比べれば、どっちが平和主義者か……なん、て……」



「なんて? 何でしょうか、旦那様?」



「……くぅ、世界は俺の敵でお前の全面的な味方だって事をつい忘れてた。誰が見たって、何て言い方をすりゃ、そりゃ俺の方が悪い立場にされるに決まってるじゃねえか」



「御理解なされたようで嬉しく思います、旦那様」



「ちっ、余裕こきやがって」



「結果に意味の微塵もない勝負事に頓着するほど私は暇では御座いませんので」



「くっ、その余裕が恨めしい……――と、いつもの俺なら言うところだが、今日の俺は一味違う」



「……失礼いたします」



「何を――うお!?!?」



「ふむ?」



「いっ、いい、いきなり何しやがるかこのっ!?」



「旦那様の“味”を確かめさせて頂きましたが、いつもと変わらないようですが? それとも一味違うと言うのは頬ではない部分でしょうか?」



「そういう意味じゃないに決まってるだろうがっ!!」



「当然、存じておりますとも」



「……はぁぁ、だよな、お前はそういう奴だよな」



「はい。しかし旦那様、折角いつもと一味異なる旦那様であるのかと多少胸を高鳴らせたのですが、やはりいつも通りの味に御座いましたね?」



「いつも通りとか言うな。つーか、そういう意味じゃないっつーの。何度も言わせるな」



「ですから承知しておりますとも」



「なら同じ事を繰り返すのは止めろ」



「何故私が旦那様の言う事を聞かねばならないのですか」



「……まさかお前からそんな言葉を聞く事になろうとは、」



「当然旦那様は私の旦那様なので、仰られる事には例えどのような、ただいま旦那様がお考えになられているコトにでさえも、従順に従わせて頂きますが」



「俺が如何にも変な事を考えてる、みたいな言い方は止めろ。あと、結局従うのかよ」



「当然では御座いませんか。たとえどのような時と場合状況、私の気持ち気分旦那様の存在そのものがどのような形であれ、私が旦那様の命に従わない状況など何をおいて一つたりともございませんとも」



「なら今すぐ機嫌を直せと言ったら?」



「私は機嫌を損ねてなど居りませんが?」



「それは嘘だな。自分で言ってて悲しいが、嫌がらせとかの頻度やレベルがいつもよりも酷くあくどくなってる。これを機嫌が悪いと言わずどういうんだよ?」



「私はただ冷静に、ただ至極冷静に旦那様に嫌がらせと呼ばれる“行為”を――幼少の男児が気になる女児に対して稀に行うらしい“好意”を行っているだけですが?」



「それは余計に性質が悪いと俺は思う」



「旦那様の心許無いお言葉に私は酷く傷つきました」



「心許無いって何が!? てか、今俺何か酷い事とか言った!?」



「なので改めまして旦那様に嫌がらせでもしてみようと思います」



「いつもとしようとしている事は変わってないけどねっ!?」



「旦那様」



「なんだよ!?」



「いつの世も真の理とは勘違いと思いこみの集大成なので御座います」



「はあ? ってか、はぁ!? お前いきなり、何が言いたいわけ?」



「旦那様は今更悟られずとも、ずっと悟っておられますよ、と言う事では御座いませんか。よかったですね?」



「良くねぇ。全然、よくねえって、てかそれは絶対、完璧に、どこからどう聞いても、貶してるだけだろ、おい!?」



「……さて。そうとも限らないと、私は考えますが?」




何となく最近書く気がしぼんでるな、と思う今日この頃。



愚痴ノート選抜

『旦那様は何も分かっていない。そして時々、何も分かっていないふりをする。

今日の昼時、いきなり迫ってきた事も判ってやっているのか、それとも天然でボケているのか判断がつかなかった。

それに比べれば私の悪戯なんて可愛いものだと思うのだが、絶対に旦那様はそう思っていないに違いない。


本当に、私の旦那様は性質の悪いことこの上ない。


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