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harem!〜カオス煮、いっちょ上がり!〜  作者: nyao
o メイドさん vs ご主人様
495/1098

31. どれいと置き去り

〜これまでのあらすじ〜

攫われていたアルカッタのお姫様、リリアンを助けた(?)までは良かったが、突然の悲報が届く。どうやらアルカッタの首都が何者かの手によって陥落したらしい。(首謀者、スィリィ・エレファン)


レアリア・・・奴隷の少女その一。ツンデレで、ツン120%、デレ-40%くらい。実はカトゥメ聖国皇子とは父親違いの姉弟……とかいう事実があったりした。

アルーシア・・・愛称、アル。喋る事の出来ない奴隷の女の子。感情も表現できていない乃で無表情。周りの会話の意味は理解していない……はず。


ラライ・・・灼眼の剣士とか言って世界でも五指に入るほど強い女の子、のはずなのだが、活躍の場が少ない?

ネルファ・・・実はまだ名前の紹介されていないが、カトゥメ聖国の第一皇女。リリアン、ラヴなお姫様。


リリアン・その他・・・アルカッタの面々。国へ帰った。




「――と、言う訳でアルカッタ組の方々は飛んで逝く勢いでアルカッタに帰っていった訳だが」



「……あれ、本当に“飛んで”――宙に浮いてたわよね」



「…………(こくん)」



「まあ城が壊されたと聞いてリリアンの奴も相当焦ってたみたいだしな。さすがに王女様とだけはあって国や民、両親の事が心配か」



「私、何か『秘蔵のコレクションが……っ』とかって呟いていたの聞いた気がするんだけど?」



「…………(こくん)」



「言うな。俺は聞こえなかった事にしてるんだから。レアリア、それとアル――は別に大丈夫か、とにかく悪い事は言わんから聞かなかった事にしておけ。下手に覚えてたりすると後でリリアンからどんな尋問をされる事か……」



「そ、そういうことなら素直に忘れておくわ。……W.R.の階位持ちから尋問とかって、ぞっとしないわね」



「…………(こくん)」



「ああ、全くそれが賢明だ。しかしマレーヌの奴は待たせてる人がいるとかで言うこと言うとすぐどこか行きやがったし、場を騒がせるだけ騒がせて逃げるとはなんつー無責任な」



「そう言う所、ご主人様に似ただけじゃない?」



「…………(こくん)」



「なら二人とも、俺に似てくるのは時間の問題って事だな」



「――いやあああああああ!?!?」



「…………(こくん)」



「ゃ、何も絶叫上げてまで嫌がらなくても……良いんじゃないかなぁ、とか俺は思うんですけど、ね?」



「わ、私はレムなんかに絶対染まらないんだからっ!」



「…………」



「ふっ、そう言ってられるのも今の内……って、煽るだけ煽って、とか言うマレーヌの性悪な部分は別に俺に似たわけじゃないと思うけどなぁ」



「レムじゃなかったら誰に似るって言うのよ?」



「…………(こくん)」



「そりゃ当然……まぁあいつだろうなぁ」



「あいつって、もしかしてもまたレムの脳内使用人の事?」



「…………(こくん)」



「いや、だから別に俺の妄想じゃなくって、実在してるって」



「あんたを慕ってる? メイドさんが? 実在してるって?」



「…………(こくん)」



「……今の言葉だけを素直に聞くと、いない気がしてくるのが不思議だ」



「やっぱり、本当はいないんじゃない」



「…………(こくん)」



「いや、そういう訳じゃなくて……って、あいつの事は今は良い。どうせ実際に遭わせれば良いだけだしな」



「ほんと、いるって言うならいつか会ってみたいものね。実は等身大のお人形、とかじゃない事を祈ってるわ。そんな変態となんて一緒にいるだけでも嫌だもの」



「…………(こくん)」



「ふふんっ、精々後悔して待っているんだな」



「……後悔?」



「…………(こくん)」



「あ、間違えた。期待して待ってるんだな」



「ええ、そうさせてもらうわ」



「…………(こくん)」



「んで、マレーヌの奴もいなくなったから結局この場所に残ったのは俺とレアリアとアル、それに遂にアルに憤死したラライ――」





「ま、まだ死んでませ……う゛ぅ゛」





「んじゃ訂正、瀕死のラライと、後……」





「はぁぁぁぁぁぁ、お姉様とのお茶の一時……なんて夢心地な時間だったのかしら。でもそれもこれも――そこの薄汚い男! すべて貴女の所為で台無しすわっ!!」





「カトゥメのお姫様、ね。また随分と微妙なメンバーが残ったな」



「一番微妙なレムに言われるとその言葉も一入ひとしおよね」



「…………(こくん)」



「おい、レアリア。俺が一番珍妙ってどういう意味だよ? ――それとアル、何度も言うようだけど頼むから意味も分からず頷くのは止めような?」



「……あんた、そんな事も理解してないの?」



「…………(ふるふる)」



「いや待てアル!! その否定は一体どういう意味だ!?」



「――ちょっと、私の言葉無視しないでくれる? ……レムの癖に」



「…………(こくん)」



「いや待て、少し落ち着け俺。どうせアルの事だから、何も分からずに頷いたり首振ったりしてるだけだ。実は会話の内容理解していますとか、実はアルってば俺の事嫌い? とかいう事はない……いや、ないはずだ。ないに決まってる」



「憐れね」



「…………(こくん)」



「だから、うん。夢と希望を持って頑張るんだ、俺。負けるな、俺。ファイとだ、俺」



「うざっ」



「…………(こくん)」



「あれは幻聴、あれは幻聴……もしくはちょっぴり意地悪な神様もどきとかが見せた悪夢に違いない、絶対そうだそうに決まっている」



「こんなのがごしゅ……、よりにもよって私に烙印なんて捺したかと思うと嫌気が差すわ」



「…………?」





「ちょっと! そこの薄汚い男っ!! この私を無視するなんていい度胸ですわねっ。私を誰だとお思いになって?」





「……あー、お前、確かネルファとか言ったか? 俺は今、ちょっと落ち込んでる最中だから少し黙ってろ」





「なっ、なんてモノ言い!? そう言えば私のリリアンお姉様に対する数々の無礼と凌辱といい、最早許せま――」





「――いいから、少し黙れ」





「っ!? おっ、おとっ、……薄汚い雄畜生の分際でなんて、なんて汚らわしいっ!? みっ、耳がっ、それに見ているだけで目が腐りますわっ!!」





「あぁ、全く、悲しむ暇もないなんて、なんて不幸な俺」



「うわっ、遂には自分で自分の不幸を慰め出したわ。ちょっと、仮にも私の御主人様とかあり得ない事名乗るつもりなら、そういう気色悪いの止めてくれない? あと同類に見られたくないから話しかけないでくれない?」



「…………(こくん)」



「――良しっ、元気充電完了だ。ふっ、もう何と言われようが痛くもかゆくもないぜっ」



「寄るな、ご主人様♪」



「…………(こくん)」



「……ぐすっ。ひどいっ、この扱いはあんまりじゃないか!? 俺の扱いがちょっと酷過ぎると思わないか、なぁラライ!?」




◇◇◇




「ふー、ふー……ふぅ、ようやく落ち着いてきました。――? レム様、どうかしたんですか?」



「……ふっ、ラライなんかに頼ろうとした俺がバカだったってわけだな」



「え? ええ?? れ、レム様、どうなされたんですかっ!?」



「ふーん、いいよーだ。ラライなんて、ラライなんて……このぷーめっ!」



「…………(こくん)」






「…………終わりました。何か色々、私の人生終わりました。燎原にそこまで云われて、私もう生きて――……って、ちょっと待って灼眼!? 焦っちゃダメっ!! わた、私だってレム様に急にあんなこと、あんな、ぷ、ぷーだなんて言われて……駄目だ、私。もう死ぬしかないかもしれません」




◇◇◇




「……何か、私の想像してた『灼眼の剣士』と随分と違うわね。お茶目と言うか、ノリが良いというか、何て言うのかしら? ……可愛い?」



「そうですわね。でもリリアンお姉様には負けますわっ!」



「っ!! ネッ、ネルファ様!?」



「貴女は……そう言えば何度か見た覚えがありますわね。確か名前は――」



「レアリアです。レアリア・ルーフェンスです、ネルファ様」



「レアリア……そう、確かそんな名前でしたわね」



「はい」



「ねえ、レアリア? 貴女にひとつ聞きたい事がありますの」



「私に聞きたい事、ですか? はい、私が答えられることでしたら何でも……」



「そう。……ねぇ、あの、腐れ下衆な生物ナマモノは一体何ですの?」



「腐れ……レムの事ですか?」



「あんなケダモノの名などどうでもいいのですっ! そ、それよりもリリアンお姉様と親しげだったのが気になると言いましょうか、その……まさか本当に婚約者、なんて世界の終りが到来しそうな事はありませんわよね?」



「……はぁ」



「そ、それで。どうですの? あのケダモノと私のリリアンお姉様との関係は――!」



「さあ?」



「さあ? って――」



「実は私もレムの事は良く知らなくて……うん、確かに考えてみると私、レムの事何も知らない?」



「……や、やはりあのような下男は即刻この世界から抹消しておくのが一番なのですわ」



「それは私もその通りだと思います」



「正義は私にあり、ですわっ。今度こそ覚悟しなさい、下男っ!!」





「うおっ!? またコレか、ってだから素人がそんな刃物を振り回すのは危ないと何度言えば……」





「ええいっ、お黙りなさい、そして当たりなさい、いや死ねっ!!!!」





「無茶だー!! 誰が素直に死んでやるか、このぷー二号めっ!」




◇◇◇




「ねえ灼眼? ……ええ、そうですよね、あのヒトに嫌われたら私は、私達はどうしたらいいんでしょうか……? う〜」




◇◇◇




「……ねぇ、アル?」



「…………(こくん)」



「私達は邪魔にならないように少し離れてよっか?」



「…………(こくん)」






「――って、お前ら、特にレアリアっ、だから傍観せずに俺を助けろー!!!!」





何か、こう……久しぶりに書くと雰囲気が思い出せませんー


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