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harem!〜カオス煮、いっちょ上がり!〜  作者: nyao
o メイドさん vs ご主人様
486/1098

ど-303. 嫉妬とは一線を画する

命の危険、と言ってもいろいろあります。



「死ねぇ!」



「うおっ!?」



「……しくじりました」



「しくじりました……じゃねえだろうがっ! いきなり何しやがるか、てめぇは!!」



「旦那様の背後より奇襲を試みてみました。残念ながら失敗に終わりましたが」



「残念ながら、じゃねえよ。第一おま、奇襲とかって何のつもりだ? 下剋上か? ようやく下剋上なのか?」



「まさか。そのように身構えられずとも、私が旦那様に刃向うなどするはずがないでは御座いませんか」



「……だよなぁ。んで、今ので刃向ってないって言うんだから、実はお前の身内である方が命の危険性は高いんじゃないか、て最近思い始めてきてる」



「かもしれません」



「そこは否定しろよっ!?」



「事実、旦那様は今命を狙われて死の危険に……」



「狙ったのはテメェだろうが」



「ですが旦那様、モノは言い様とは言いますが、」



「なんだよ?」



「備えあれば憂いる必要なし、とも申しますし」



「んなここと備えたくもねぇよ!? あとっ、お前が相手だと備える必要がないって言うのが別の意味に聞こえるから止めろっ」



「別の意味とはどのような意味で?」



「そんな事は決まってる。備える必要がない、つまり備えるまでもなく……って奴だ」



「逆らうモノは首を刎ねるとは何と恐ろしい事を……!」



「誰もんなこと言ってねぇ!! あと、逆だ逆。相手の首じゃなくて俺の首がはねられてるのっ! ってあぁ折角言葉尻を濁したってのに自分で言っちまったじゃねぇか!」



「愚かな旦那様ですね。流石です」



「それ貶してるだろ! 絶対俺の事貶してるだろっ!?」



「当然では御座いませんか。いえ、立派と褒めているだけでは御座いませんか旦那様。何故にそのように捻くれた考えをお持ちになるのでしょうか?」



「そう言う言葉はせめてさっきの自分の発言を顧みてから言いやがれー!!!!」



「自分の発言を顧みる?」



「……そうだよっ」



「はて、私は何か間違った事を一つでも言ったでしょうか?」



「間違ったことだらけだったわっ!!」



「嘘も裏返せば真となる。ええ、モノと方便は言い様とは正にこの事では御座いませんか」



「誰もそんな事は言わねー!!!!」



「そうなのですか?」



「――あぁ! その心底不思議そうにしてやがるお前が憎くて堪らないよっ!?」



「大丈夫です。私はしかと旦那様を愛しております」



「……全く、信用できないタイミングと言葉だな、おい」



「そんなっ、一生に一度の勇気を振り絞った告白を旦那様は『ははっ、お前も冗談が上手いな』と悪びれた様子一つなく御笑いになられるのですね!」



「そう言うお前は冗談が下手だな」



「その様な事は御座いませんとも。今のは旦那様のレベルに合わせていたに過ぎません」



「……ほー」



「何でしょうか、旦那様?」



「ほほほー」



「……何でしょうか、旦那様。その勝ち誇ったような笑みは?」



「いや、別にぃ」



「……旦那様」



「なんだよ?」



「好きですよ?」



「俺も好きだよ……って言って欲しいか?」



「いいえ。“そのような事”、私どもは求めておりませんので」



「……あ――そぅ」



「ですが言われる分には悪いモノでは御座いません。旦那様がどうしてもと仰るのであれば、思う存分この私めに告白なさってくださって結構です」



「ああ、すきですよー」



「何を言っておられるのですか、旦那様?」



「何をって……お前が言えって言ったんじゃないか」



「さて?」



「……ちっ、言わなきゃ言わないでどうせ機嫌が悪くなるくせに。俺にどうしろと?」



「所で旦那様?」



「……なんだよ?」



「前方には――特に“刃物を持って向かってくる女性”にはご注意を」



「はぃ? ……――ってぇ、うおっ!?」





「流石は旦那様。予行演習が役に立ちました」




コレは嫉妬ではない。



身に覚えのない話


「……何かありがとうございましたとか感謝状が来たぞ?」


「おや? サラサ様も健やかそうで何よりで御座いますね」


「サラサ……微妙に聞き覚えある気もするけど、誰だそれ?」


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