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harem!〜カオス煮、いっちょ上がり!〜  作者: nyao
o メイドさん vs ご主人様
484/1098

ど-301. 淡々と、……ちゃんちゃんと

平常も〜ど




「あー、何て言うか、こういうのも久しぶりだよなぁ」



「そうで御座いますね、旦那様」



「まだまだ後始末とか、奴隷たちを早く館の方に戻してやらなきゃいけないとか色々とあるんだけど、何事にもやっぱり休憩って大切だもんな?」



「そうで御座いますね、旦那様」



「んーっ、何か最近の記憶があやふやな気もするんだが、こうやって天気のいい日にのんびりしてると、その程度の事なんてどうでもいい気がしてくるよな」



「はい。そうで御座いますね、旦那様? 確かにシルファ様やハカポゥ様、トトル様、チョイク様、サイサ様、ポールィ様、その他にも……旦那様にとっては確かに些事に御座いますね?」



「……いや待て。聞き覚えはあるはずなんだけど、心当たりはないって言うか。何だ、それ?」



「何だも何も、皆さま旦那様の愛人なのでは御座いませんか?」



「愛人!?」



「違うのですか?」



「違う、と言うか記憶に……いや、待てよ? ここ最近の記憶も曖昧だし、あり得ない話じゃない、のか?」



「有り得ないというよりも事実では御座いませんか。何を否定される事がおありで?」



「――ちょっと待てぇぇぇ。俺!? 俺は一体何をしたんだ? つーかどうして俺の記憶に残ってないんだ!?」



「私が言うのもなんですが、強引な旦那様と言うのもそれはそれで宜しいのでは御座いませんか?」



「……せめてこういう場面とかじゃない時に聞きたい褒め言葉だな」



「褒め言葉? 一体何の事ですか?」



「あー、俺には何も聞こえないー」



「現実を逃避したところで真実は常に一つのみ。時折、稀に二つ三つある場合も御座いますが、それは愛嬌というものでしょう」



「真実が二つ三つって、それ本当に愛嬌か?」



「はい、愛嬌ですよ? それと旦那様、くれぐれも月のない夜、背後にはご注意くださいませ」



「何その忠告!? つか俺、本当に何してたの!?」



「いえ、種々様々たる訳有りの“美”女もしくは“美”少女または“美”幼女を悪辣とも言えるその口説き文句と無駄にある行動力、そして不必要なまでに世界の女神サマに愛されたその強運でいたいけな彼女らの水戸心を我が物にしようと蹂躙仕掛け、見事全てに振られていただけですのでご安心くださいませ」



「滅茶苦茶安心できないぞ、それは。つーか俺、そんな事してたのか」



「はい。皆様方に相手にされない様子は見ていていっそ清々しいほどで御座いました」



「……そうか、つーか俺、そこまでひどく降られてたのか。何かそこまで往くと情けないな、俺」



「そんな事は御座いません、旦那様」



「一件相手にされていなかったとはいえ、あの『会』にあれほどの人数の方々が集まったのですから……あぁ、そう考えますと少しだけ、」



「いやちょっと待ておい、あの『会』って、あの会とかそれは何だ!?」



「『新設・旦那様被害の会』、略して『被害の会』ですが何か?」



「なにかもくそもあるかー!! 第一何だ、その日がいってのは、俺はそんな被害者ずらされるようなことでもしていたとでもいうつもりか!?」



「……しかし旦那様、私としてましても大変心苦しいのですが、」



「な、何だよ。急にそんなしんみりされると悪い予感が逆にひしひしと」



「逆にお尋ねいたしますが、旦那様はそのような心当たりがないと、そう主張なされるのですか? 最近の記憶があやふやだと仰っている旦那様が? 記憶が曖昧であるにも拘らず知らなかったはずの女性の名前に心当たりがあると先ほど仰られた旦那様が?」



「ぐっ、それを言われると……俺も自信がないというか、強く出れないのだが……――いやっ! 俺が俺を信じなくてどうするっ。俺は俺が何も後ろめたいことはしていなかったと、そう信じるぞ、ああ信じるさっ!!」



「開き直られましたか」



「ああそうだよ、開き直ったよ。つーか開き直りの一つもせずにお前の相手なんかしてられるかっってのっ!」



「それは実に残念な事に御座います。開き直られては旦那様の弄り甲斐が御座いませんんで」



「弄るとか弄り甲斐とか言うな、おい」



「おっと、つい本音が漏れてしまいました。旦那様、どうかその寛大なお心でご容赦を」



「……容赦、ってか。そのあたりについてはもう諦めてるから良いんだけどな」



「流石は旦那様。その寛大な心に深く感謝申し上げます」



「それは嫌味か!? 嫌味なのか!?」



「いえ、まごう事なき私の本心ですが?」



「……だよな。本心で、嫌味言ってるよな」



「はい」



「……もーいいや。記憶が曖昧な事も、もう気にしない事にする。どうせなるようにしかならないんだし、気にするだけ無駄だしな」



「流石旦那様。たとえ命の危険があろうともそのような些事は気にしないとは何と気概と自信、全てにおいて全く根拠のない自身の妄言のみの言葉でしょうか」



「いや待てお前」



「はい、如何いたしましたか、旦那様?」



「………命の危険って、何でしょうか?」



「言葉の通りの意味ですが? 旦那様にとっては日常茶飯事な事、今更気にかける必要後もざいませんでしょう?」



「命の危険が日常って……そのほとんどがお前の所為なのですが?」



「さて、旦那様。本日は良い天気に御座いますね?」



「……ああ、本当にいい天気だよ。それと、お前の無茶振りも実にイイ具合だよっ!」



「それ程でも御座いません、旦那様」




と、言う訳で通常モードに戻ります。あとちょっとだけステイルサイトとかの尾を引いた話が入ってくるかもしれませんが、それはそれと言うことでお願いします。




身に覚えのない話


「……あれ、この手紙なんだ?」


「たった今旦那様が書きあげられた、シルファ様への近況報告に偽装した恋文ですが、それが何か?」


「……いや、うん。単なる近況報告だな、間違いなく」


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