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DeedΣ. Trickle-4

ちょいと、

「よし――っ!? ごほっごほっ!!??」



ちょ、点睛。コレ全然、どうとでもなってないってば!!


目が覚めたらお腹に穴が開いたままでした、てへ♪ とかあり得ないから、絶対!!



――マイマスター・スヘミア、お忘れですか? 貴女は“点睛の魔女”なのですよ。その意味を、ちゃんと理解してください



点睛、点睛の魔女……って、つまりはそう言うこと?



――そうです。“点睛”たるもの、自らを御せずして他者を御せるはずがありません、“一番簡単な事”が出来ないとは言わないでしょう、“点睛の魔女”スヘミア?



「……ふっ、言ってくれるね、点睛も」



そうまで言われちゃ、こっちとしても黙って聞いてるわけにはいかないでしょ。


……と、言うよりもやってみれば確かに簡単な事ではあるしね。欠損部分を幻想してしまえば良い。勿論、唯の幻想じゃない。嘘を真に、真を嘘にしてしまえるほどの、“真の嘘”。


そうすれば確かにこの程度の致命傷、“点睛の魔女”たる私にはどうってことない、うん。




「よしっ、今度こそオッケーだねっ。……とは言ってもお腹がすーすーするのって、嫌な感覚だなぁ」



やっぱりこっちも幻覚で隠しておこっと。




さて、と。それじゃ問題も解決したところで、“冥了”は……と。



「あれ?」



“冥了”の姿はどこにも見当たらない。気配なんかも、よく分からない。それにあそこにいるのって、キスケ兄とコトハちゃん? なんで??


いま、確か私は“点睛の眼”の空間の中にいたはずなのに――



――あのように、やはり無駄なモノは解きました



「え?」



解いたって、どうして解いちゃったの!?


そもそも実体のない“冥了”だから、“点睛の眼”を使わないと“冥了”を固定化出来ないじゃない。それじゃ、“冥了”の姿がないのも当然だよぉ〜



――マイマスター・スヘミア、“点睛の眼”とは結局は使徒【点睛】の力が暴走した結果に過ぎません



うん、それは知ってる。だからどうなの?



――……



点睛?



――私に介入できるのは此処までです、あとは……自分で考えて下さい、スヘミア



ちょ、点せ


「点睛ってば!! ……って、ああもうくそぅ、点睛ってば、また沈黙守るつもりなんだね。やっぱり神様との差は大きいかぁ〜。私は、点睛の事こんなに好きなのに」





◇◇◇





「――あのクソヤロウはどこに行きやがった、スヘミア?」


「っ!?」




そー言えば、忘れてたなぁ、キスケ兄の事。


おまけに、いま私の後ろにいるって事は、たぶん身体の方はもう……。




「や、やあキスケ兄、身体の方はもう動けちゃうのかな?」


「ああ、おかげ様でな。だが、んなことはどうでもいい。それよりもあいつは――」




「“ここ”にいるよ、師匠?」




「あん? 何言ってやがる、クソガキ」


「コトハ、ちゃん?」




其処にいたのはコトハちゃんで見間違えようもなく、“冥了”なんかじゃない、本物のコトハちゃんで――




思い、出した。“冥了の涙”って言うのは、そもそもが“病原菌”みたいなっモノだって、レム兄様が言っていた。つまりそれは“冥了の涙”――いや、点睛が出してくれたヒントから考えると、この“冥了”という”現象”は、ヒトからヒトへとうつるんだ。


ヒトへうつるって事はヒトの体の中に侵入してるって事で、それで相手を操れるんだとしたら?


――いや、使徒“冥了”なんだ、その程度は出来たって不思議じゃない。




「……“冥了”、コトハちゃんの身体を――奪ったの?」


「うん。そうですよ、スヘミア様。貴女の――【点睛】のおかげでこの不完全な鬼族の身体を使うなんて屈辱的な事をしないといけなくなりました」




そう言って笑うコトハちゃんは言葉遣いも仕草も、全然違和感がなくって、言ってる内容だけが“冥了”の言葉みたいだった。




「――おい、スヘミア」


「何、キスケ兄」


「つまり、今あのクソガキの中にあのクソ使徒が居やがるって事か?」


「そう、みたいだね。点睛が“冥了”の力を中途半端に削ったらこんな事に……もう、点睛ってば」


「へぇ、面白い事を言うな。つまりクソガキの身体を使わなきゃいけないほどに追い込まれてるってわけか?」


「え? うん、そう言う事だと思うけど……」


「なら今あのクソガキを殺せば、少なくともクソ使徒の邪魔は出来るって訳だ」


「ちょ、キスケ兄、何を――」


「ふんっ、あのクソガキも、クソッタレな使徒に良い様にされるよりは俺の殺された方が幸せだろうさ」




「そうですね、師匠。今この身体が使えなくなると、私としても少し困った事になってしまいます」




「ちょ、“冥了”まで何言ってるの!?」


「そうか。なら今すぐ、今度こそ殺してやるから――そこで大人しくしてやがれ、クソガキっ!!」


「ちょい待、キスケ兄!? あぁもうっ、何でこんな事に!?」



少し筆が乗らない、と言うよりも書く気が少し足りてない気がする今日この頃です。なので短い。

作者的にはなんでこんな展開になってるのかな? と不思議なところ。少なくとも早くレム君とメイドさんの舞台に話を戻したいです。


るるる〜♪



キスケとコトハの一問一答


「俺の名前を言ってみろ!」


「はい師匠! ……って、あれ、師匠の名前は師匠じゃなくって、なんて名前でしたっけ?」


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