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harem!〜カオス煮、いっちょ上がり!〜  作者: nyao
o ご主人様の暴走
421/1098

DeedΣ. とあるメイドさん


ようやく解放?



「――さて、シャトゥ」



「はいっ、何でしょうか母様!」



「……そう硬くならずとも結構です。シャトゥが悪い、と言う訳ではありませんから。だから――力を抜きなさい」



「うむ? そうなのですか母様?」



「ええ。以前も教えたでしょう? 世界遍く事象の諸悪の根源とも言うべき悪いのは全て旦那様です」



「はっ、そうでした。いつだって悪いのは絶対にレムなのでした」





「おいお前ら、つーかお前、一体シャトゥにどんな教育をしたんだよっ!?」





「私が立派な一人前のレディ? になれるような事を教えてもらいました」



「例を挙げるならば旦那様の弄り倒し方ですね」



「うむ。アレは有意義な時間でした。おかげでレムの秘密もバッチなのです」



「ええ。ですが絶対に他者へ喋ってはいけませんよ?」



「了解なのです母様! ……ですが下僕一号様には既に話してしまいました。何せ下僕一号様ですので」



「ファイ様にですか。既に話してしまったのであれば仕方ありませんが、今後は気をつけるのですよ、シャトゥ?」



「うむ!」





「いや待てお前たち、俺の秘密ってのは何の事だっ!? ……おいそこ、ファイ、なぜ視線を逸らす? 私は何も知りませんよ、みたいなその態度は何ですかっ!?」





「と、このような戯れはこの程度にしましょうか」



「うむ、戯れですか?」



「ええ。シャトゥ、早速ですが私の“呪い”を解けますか?」



「鈍い? 母様、呪われているのですか?」



「ええ、遺憾ながらですが」



「でも母様、ご自分で解呪はできないの?」



「解呪しようとすれば必ず、失敗します。それにコレは厳密には“呪い”とも違いますので、解呪出来るという保証もありません」



「うむ?」



「……細かい事はいいのです。それよりもシャトゥ、解呪出来そうですか、それとも可能ですか?」



「じゃあ母様がレムとらぶらぶしているのは遂にレムを陥落して隷属下においたからではなく、呪いの所為なの?」



「ええ。残念ながら、そうです」



「それはとても残念です」



「ええ。非常に、残念です」





「お前ら何話してるのっ!? あとファイ、い・い・か・げ・んっ、俺の秘密とやらを吐いてもらおうか〜?」





「レム、下僕一号様を弄らないでっ。下僕一号様を弄っていいのは私とレムだけなのです。……うむ? なら問題なかったのです。レム、存分に下僕一号様を弄るといいのです。きっと下僕一号様も悦んでいます」



「シャトゥ、あちらの事は今は良いので、それよりも解呪はできますか、それとも可能ですか?」



「ちょっと待って下さいませ、母様。……、……、うむ? 母様、機嫌を損ねていますね。一体何をしたのですか?」



「機嫌を損ねるとは、どこのどちら様にでしょうか、シャトゥ?」



「何か色々と……うむ、世界と名乗れ? 無礼者、むしろ世界は私のモノなので私が世界と言っても過言ではないのです!」



「――ではシャトゥが原因で私が酷い目に遭っていた、と言う事でいいのですね?」



「ち、違うの母様。それは誤解です。ほら、ちゃんと母様に謝ってください。じゃないと私が“めっ”ってされてしまいます!」







仕方ない、ここはこの女神に免じて赦してやろう、ありがたく解呪されちまえっ!







「私は女神じゃありません!」



「……」



「それで母様、お加減の方は如何ですか?」



「今ので、解呪されたのですか?」



「うむ、私の言う事をちゃんと聞いてくれる良い子でしたので大丈夫なはずです。いえきっと、多分、恐らくは大丈夫……だから母様そんな目で私を見ないでっ!」



「……そうですね。モノは試してみればそれでいいのです。――旦那様?」





「ん? もう終わったのか。ならあとちょっと待っててくれ。もう少しでファイの奴をオトせそうだから――」





「――ちょっと、旦那様をオトしてみましょうか」



「……おぉ、レムを瞬堕なのです。私も見習わなくてはっ」



「……、……、……、確かに。旦那様と離れても問題ないですね。いきなり転ぶこともなければ空から凶器や生物が降ってきたり、枯葉や羽毛に埋もれてしまう事もない。魔法の方も問題なく発動しそうですし……えぇ、確かに怪獣されている様子」





「たたた、助かりましたぁぁぁ。ふぇぇぇ〜ん。レム様が、レム様がぁぁぁ〜」





「うむ、下僕一号様。ご苦労様でした。楽しかったですか?」





「全然楽しくなかったよっ! シャトゥちゃん、見てないで助けてくださいよっ!?」





「お楽しみのところを邪魔してはいけないと母様が言っていましたので、私は邪魔しませんでした。偉いですか?」



「ええ、偉いですね、シャトゥ」



「えへへっ、母様に褒められました!」





「う、うぅ。そんな……、っ、シャトゥちゃん!!!!」





「何でしょうか、下僕一号様?」





「れれ、レム様が起きる前に早くここから逃げ、逃げなくっちゃ。このままじゃ私、私……!」





「……母様?」



「ええ、行ってもいいですよ。それよりシャトゥ、今回はありがとうございました」



「朝飯前なのです! そしてちょっとだけお腹が空いています」



「では早く朝食を取らなければ、ですね?」



「うむ。……でも下僕一号様の料理を食べるのはさすがに限界が近そうなのです、がくぶるがくぶる」





「――それは、どういう意味かなぁ、シャトゥちゃん?」





「今のはちょっとしたお茶目なのです下僕一号様だからお仕置きは止めてっ。――と言う訳で母様、別れは惜しいですが、私たちはこれにて去らばなのです」



「はい、シャトゥ。元気で。それとちゃんと連絡はとってくださいね。何かあったのかと心配になります」



「うむ。申し訳ないのです、母様。今度からちゃんとお手紙を書くようにします」



「良い子ですね、シャトゥ」



「うむ、私は良い子なのです。……では母様」



「はい、また逢いましょう、シャトゥ」



「うむ! 下僕一号様、ルル、では出発なのです!」





「は、はいっ。急ぎましょう、シャトゥちゃん!! ほら、ルルもレム様と戯れてばかりいないでっ、早く!!」



『きゅきゅ〜♪』







「……行きましたか。そう言えば、旦那様の“覚醒状態”も直せるのであれば直せば良かったのですか。まあ、過ぎた事ですか」


シャトゥとメイドさんの会話。

ちなみにシャトゥの発言の、「鈍い?」の部分は誤字ではありません。


そしてメイドさんに呪いを掛けたのが何だったのかはずっと不明なままです。


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