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harem!〜カオス煮、いっちょ上がり!〜  作者: nyao
o ご主人様の暴走
394/1098

滅べ

ぜんぶ、滅んじゃえ♪

「破壊――あぁ、それはなんて甘美な響き。創造――おぉ、それはなんて蠱惑な趣き」



「ヒトを作るも壊すも男と女、もとい旦那様と私であれば造作もない事に御座いましょう」



「創造、と言うより命を作るって言うのは案外面白くないものだ。気がつくといつの間にかできちゃった♪みたいな事もざらにあるからな」



「そうなのですか? と言うよりもそのようなご経験がおありで?」



「何を怒ってるんだ、お前は」



「怒ってなど居りません。ただ頭が痛いだけです」



「どれ、ならその頭痛、俺が“破壊”してやろう」



「近づかないでくださいませ旦那様」



「つれないなぁ」



「そちらの、手に隠し持っている品は一体何でしょうか?」



「……ちっ、敏いな」



「旦那様?」



「あぁ、これは新薬でな。ちょっとばかり効果を試そうかな〜なんて思ってるところだ」



「私の本能が全力で拒絶を試みておりますので、試すならばご自身が実験体になってくださいませ、旦那様?」



「何だよ、冷たいなー、そっけないなー、つれないなー」



「ちなみに今度はどのような新薬をお造りされましたので?」



「んー、踊って笑って次第に楽しくなってくる、幸せの薬だ」



「旦那様、少々その薬をお貸しいだたけますか?」



「良いぞ、って飲んでみてくれる気になったのか? ならぜひとも飲んだ感想を聞かせて欲しいんだけど……」



「旦那様、口をお開き下さいませ」



「良いけど、どうかしたのか?」



「いえ。――ではどうぞ」



「んぶっ!? ……の、飲んじゃった」



「幸せの薬なのでしょう。では旦那様の幸せを望むのは私として当然の行いをしたまでの事。何かおかしな事が御座いましたでしょうか?」



「そう言われると、確かにそのと、ふふっ、その通りだな、はははっ。な、――なんだこの湧き上がる気持ち、快楽はっ!?」



「薬の効き目なのでしょう?」



「そうだそうともさ。俺は世界一の幸せ者だ! 矢でも鉄砲でも持ってこい」



「鉄砲、とはなんですか旦那様?」



「何となくノリで言ってみただけだ。不満なら魔法に言いかえよう」



「ではそちらでお願いします」



「応っ、矢でも魔法でも持ってこいっ!!」



「では……“凡ての生たる生けしモノ、全てを育みしモノ、総てを抱き闇に埋もれしモノ――”」



「……、ん?」



「……“破滅を拠所に、滅亡を苗所に、終焉を生誕の産声と上げよ。汝、その名を以て。我、【厄災】たる世界清浄の理を以て――”」



「どっかで聞いた事のある詠唱……てか、それ――」



「――《World Breaker》」



「ぅ、おおおおおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぃ?!?!?!?」









☆☆☆









「――ふぅ、やり遂げました♪」



「やり遂げた、じゃねぇよ! つかてめぇは俺を殺す気かっ!?」



「いえ、旦那様が矢でも魔法でも、と仰られたので、では試しにと、ちょっとお茶目心を発揮してみました。いかがでしたでしょうか?」



「如何でしたもどうしたもあるかっ! つかあんなモノ使って、このあたり一面どころか世界全部を消滅させる気か、貴様はっ!?」



「済んだ事をくよくよと言っても仕方ありません。前向きにモノごとを考えましょう」



「それもそうだなっ、てか言葉の綾をいちいち真に受けるんじゃねぇよ、こいつぅ〜、このお茶目さんめっ♪」



「旦那様、気色悪いのでそのような気味の悪い行為はおやめ下さいませ」



「はっ!? ぃ、いや、別に俺がやったわけじゃなくて、身体が勝手に――」



「そのような戯言を吐いて、私が信じると御思いですか?」



「いや、だから本当に俺じゃなくって身体が勝手にやっただけだって。信じてくれないと、嫌いになっちゃう、ゾ☆」



「いえ、当然旦那様のお言葉全ては私にとってはかけがえのないものであり、旦那様が黒と言えば白いモノでも黒に――私がしますが、もう一度申し上げますが大変気色悪いですよ、旦那様?」



「そんな事は俺だって分かって、るんだけどぉ〜、何て言うのかぁ〜、むしろ俺が、みたいなぁ〜」



「――成敗」



「ぐほっ!?」



「私とした事が。旦那様と同様身体が勝手に動いてしまいました。旦那様を殴るなど、旦那様に害を与えるなどその様な蛮行、決して私の意志ではありませんと申し上げておきましょう。私の意志は精々が十割くらいのものです」



「じゅ、十割って、それは既に全部お前の意志って言わないのか?」



「そうとも言いますが、旦那様が聞き届ける限りにおいてはその限りでは御座いません」



「何でだよっ!?」



「さて? それは旦那様のみがお知りになられる真実に御座いますれば、私の様なものが存じ上げるはずも御座いません」



「そっか、言われてみればそれはそうだよな――ってんなわけがあるかっ!!」



「そうなのですか?」



「そうなんだよ。うふふ、あははっ――てぇ、また笑いの衝動がっ!! がははははははっ、俺の前に立ちはだかるモノは全て屈服させてやるっ、そして目指すは……な、ななんだろ? まぁいいか、そんな小さなことは」



「旦那様が目指すのは世界制服ですので、確かにそのような些事を気になさる必要はないかと」



「世界制服? ぬるいぬるい、ぬるすぎるわぁ!! 俺がその程度で満足するような器たとでも!?」



「……だ、旦那様。まさかそこまで――」



「応ともさっ、陽ともさっ、はいともさっ!!」



「何ですか、その掛け声らしき奇声は」



「いや、何か知らないけどさっきから嫌にテンションが上がって来てなぁ、あははははっ、今の俺なら何だってできる、そう、ヒトは頑張れた。そして空だって飛べたさっ!」



「私は生まれた時から飛べました」



「そんな当たり前の事を偉そうに威張るな」



「えへん」



「……御免、やっぱり全然、全く、これっぽっちも、微塵たりとも威張ってなかったな。訂正、さっきの俺の言葉は間違いだ。お前はもう少し自分を前に出して、むしろ威張り腐るくらいがちょうどいいと思うぞ?」



「えへんっ」



「威張るってのはこうするんだよっ。――ふふんっ!!」



「流石は旦那様、素晴らしいです。虚勢を張っている様子がありありと見てとれます。これほどなよなよしい威張り方は見た事が御座いません。そして敢えて二度申し上げましょう、流石は旦那様」



「褒められてる気がしないなぁ、えへっ、えへへへへへっ」



「その割には随分と嬉しそうですね、旦那様。遂にそちらの方に目覚められましたか?」



「そちらってどっちだよ、そちらってのはっ!?」



「言わなくてもご理解していただけているでしょうに。そんなに私に言わせたいのですか、旦那様は、もう素敵ですね?」



「なんだそりゃ。つーか、別に言わなくてもいいし」



「そうですか。では言うのは止めておきましょう」



「そうしとけ、そうしとけ」



「所で旦那様?」



「あぁ、なんだ」



「破壊とは素晴らしいものですね?」



「いや待てお前、よりにもよってお前が【厄災】に呑まれちゃダメだぞ!?」



「旦那様が先に仰られたのですよ。私の所為にするなどと、それは余りにもご無体と言うもの」



「あれ、そうだったか?」



「そうで御座いますよ。旦那様は本当に記憶力と言う言葉が脳内辞書に存在しないかのような振る舞いに御座いますね?」



「そうでもないぞ。ちゃんと覚えてる事だってあるし」



「それは何でしょうか?」



「ん? そりゃ当然、おま――」



「いえ済みませんいいです結構です止して下さいむしろ言わないで言うな黙れ」



「黙れって、酷ぇ……。でも、そうやって罵られるのも、ちょっといいかも、なんて」



「……旦那様、まさか、本当に?」



「本当に? 本当にって何が本当に、なんだよ?」



「それは当然、ついに虐められ打ちのめされ押し倒され殴りしばかれる喜びに目覚めてしまわれましたか。いつかはそうなると思ってはおりましたが、存外早かったですね?」



「早かったですね、ってそりゃ誤解も六回もいいところだ!! ぁ、でもそう言う言葉も、てか何か幸せな気分かもしれない。も、もしかして俺本当にそんな危ない趣味に目覚めちゃった、とか!?」



「問題御座いません。旦那様はもとより危ないお方ですので、今更危ない趣味の百や一億、どうと言う事は御座いませんでしょうに」



「ふ、……ふふふっ、それもそうだな。てか、なんだか全ての事がどうでもいいような、とってもいい感じな気分になってきたしなっ!」



「それは大変よう御座いましたね、旦那様」



「応ともよっ」



「それで旦那様、ただいまの気持ちのご感想などを一つお聞かせ願えますと、大変ありがたいのですが?」



「気持ち? そうだなぁ……俺は世界一の幸せモノだ、そうに違いない! って、これに限るなっ」



「そうで御座いますか。世界一の幸せモノに違いない、と。では後ほど旦那様にはそのように、薬の効力が切れた……切れれば、の話になりますが、そう伝えておくと致しましょう」



「どういう意味だ? 俺が言った事を俺に伝えるって?? ……って、魔あんな事はどうでもいいかっ、はははっあははははははっ!!」



「旦那様が大変幸せそうで、私としても感無量で御座います――……と、一応は申し上げておくとしましょう」




絶え間なく続く脈絡に飽きました。

と言う訳でひたすら想いを書きつづっただけの、はたしてこれはいったい何だというモノを無性に書きたくなって書きつづった結果、できたのはやっぱりわけのわからないテンションだけで続いたものでした。


ま、いっか。

ああ、憑かれた。……何にでしょう?


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