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harem!〜カオス煮、いっちょ上がり!〜  作者: nyao
o ご主人様の暴走
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ど-251. 勝負三回目・相互理解のため

理解し合う事は大切です?




「お互いの理解を深めるためには何が必要だと思う?」



「一般論であるならば、会話でしょうか?」



「そうだな。俺もそう思う、と言う訳だからお互いをじっくり知るためにここは一晩ほど話し合おうじゃないか」



「……それは今更と言うものでは御座いませんか?」



「そうでもないぞ。新しい発見とかがあるかもしれないだろ」



「確かにないとは申しませんね。ただし旦那様に限っての話ですが。私は旦那様につきましては完全に把握し切っておりますので、今更新しい発見などと言う事は断じて在り得ません」



「ふっ、そう思うのが凡人と言う名で一括りにされた俺以外の奴らの浅はかさだ。俺は日々進化を遂げている。――この意味が分かるかな?」



「はい、解ります」



「……言うな。それならどこがどう分かっているのかを説明してもらおうか」



「至極簡単な事に御座います。旦那様の頭は既に完熟しており、それでも更に熟そうとされていると言う事に御座いますね?」



「そうだ。言葉の上でだけはちゃんと理解してるようだな、流石だ」



「いえ。この程度の事でしたら私にとりましては些細な事に御座いますれば」



「けど、ま、それも言葉の上、上辺だけの理解だがなっ。この俺の真髄をそうやすやすと見抜けると思うなよっ!」



「見抜きたくも御座いませんとも」



「ふっ、お前にでさえもこの俺は眩しすぎて直視できないってか」



「何故、私“にでさえ”、なのかは甚だ不愉快ではありますが、ただいまの旦那様を直視できかねる、と言うのであれば確かのその通りに御座います」



「そうだろうとも!」



「……お労しや」



「どうした、顔を逸らして? そんなに感動したのか?」



「……そーですね。それと旦那様?」



「ん? 何だどうした?」



「会話と言うのは互いを理解するには重要な作業であるというのは確かな事では御座いますが、時として全く意味を成さない場合もある、と言うコトなのです。それはご理解しておりますか?」



「ああ、価値観が違って会話がすれ違ったりしていると理解なんてとてもできるものじゃないからな」



「そうですか。それは正しくご理解していただけていますか」



「当然だろう。でも俺とお前にはそんな心配は微塵も必要ないけどなっ」



「そうで御座いますね。確かに私は旦那様の事を常に正しく、一切の偏見中傷思い込みその他の蒙昧なる勘違いをせずに理解し、認めておりますから。仮に相互ではなく私の旦那様への一方的な理解だけだったとしても、心配は必要ありませんね?」



「ああ、そうだとも。でも一方通行とか、哀しい事言うなよ。ちゃんとお前の想いは、全部俺に伝わってるから」



「それが歪曲していないと旦那様は断言できますか?」



「出来るね」



「即答とは……困った所で、本当に旦那様は旦那様であられますね」



「見直したか?」



「……まぁ、多少は」



「ふふんっ、惚れ直してもいいぞ」



「御杞憂には及びませんとも。旦那様を一つ見直す間に軽く十は見下しておりますので。惚れ“直す”などと言う事は断じて在り得ません。そもそも惚れ“直す”必要性が全くないのですから、何故惚れ“直す”必要があるのでしょうか?」



「それもそうか。お前は最初から俺にベタ惚れだしなっ!」



「ええ全く。その通りに御座います」



「じゃあさっそくお嬢さ――」



「手が滑りました」



「――と、言ってナイフが飛んでくるのは照れ隠しか何かかな?」



「そうですね。ではそのようにしておいてくださいます様、旦那様」



「ふっ、照れ隠しも度が過ぎるとちょっとお仕置きが必要になってくるんだぞ?」



「旦那様のお仕置きですか。旦那様のお仕置きで御座いますか、お仕置きですかそうですか」



「何故三度も繰り返す?」



「私の聞き間違いではない事を再三に渡り確認したまでの事です。ですがどうやら聞き違いであった様子。そうですよね、まさか旦那様がこの私にお仕置きなどと、そのような事――で、どのような事をなされるのでしょうか? できれば優しくお願いいたします」



「ふっ、本当に仕方のない奴だな」



「恐縮に御座います」



「そう可愛い瞳で見つめられたら俺もお仕置きをするにできなくなるじゃないか。そんなに俺を見つめて、……本当にいけない子だ」



「照れます」



「照れた表情も可愛いよ」



「では、更に照れます」



「益々可愛いよ?」



「では止めます。……際限がなくなりそうですので」



「そうか。……いや、そうだな」



「それはそうといたしまして旦那様、おひとつ伺ってもよろしいでしょうか?」



「なんだ?」



「このようにして私と会話を重ねてみまして、結局のところ何か得られたものはありましたのでしょうか?」



「当然だろ?」



「当然、なのですか?」



「ああ、当然だ。だって、お前と話をすること自体、たとえ何の意味がなくたって、俺にとって掛け替えのない時間なのに代わりはないんだから。……そうだろう?」



「……――それは、私の台詞かと。旦那様?」




と、言う訳で何の変哲もない? 会話です。時間って、こういう風にして過ぎていくですよね……と何となく言ってみたり。



とあるお嬢さんの寝言一句(+アルーシアの溜息)


「……むー、レムが他の女のヒト褒めてると、ちょっとだけむ〜ってするのはどうしてだろ?」


「惚れ直しました!」


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