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harem!〜カオス煮、いっちょ上がり!〜  作者: nyao
o ご主人様の暴走
364/1098

ど-248. 向こうに見える赤い女の子は幻影です

レムールって言う場所に来てます。

そしてレムールと言うのはお空に浮いてる【竹龍の地】と言うモノが元々あった場所だったりする。




「――ここ、レムールの地は私共にとって、非常に感慨の深い地に御座います。旦那様は覚えておいででしょうか?」



「……ああ、忘れるはずがないじゃないか。で、それとは別に一つ言いたい事がある」



「何でございましょうか、旦那様?」



「寒いぞ」



「そうですか。ちなみに私は防寒完備の上、簡易結界を用いて周囲の温度調整を行っています」



「温かそうだなぁ。……俺も入れてくれないか?」



「一人用ですので」



「そ、そうなのか」



「……旦那様がどうしてもと仰られるのであれば、ご一緒いたしますか?」



「でも一人用なんだろう?」



「一人用とは申しましても、詰めて二人入らないわけでは御座いませんので」



「む? それだとお互いの身体が密着して素晴らしい事に――っ!!」



「とも思いましたがやはり二人は無理ですね。ちなみに私は譲る気はみじんも御座いません。身動きが取れなくなりますので」



「お前、寒いの苦手だからなぁ。と、言うよりも流石にお前の防寒具を奪い取ろうなんて非道な事は考えてないぞ」



「本当ですか?」



「本当だとも。その変わり、ちょっと詰めて俺も入れてくれないか?」



「どうしても入りたいですか?」



「ああ、入りたい」



「それほど寒いのですか?」



「一面銀世界だからな。さっき試しに唾を吐いたら一瞬で凍りました」



「そんなに私と密着したいのですか?」



「それこそ愚問だな」



「つまり旦那様はこの寒さに乗じて私に密着ならびに……そ、そのような事まで!? をなさりたいと仰られているわけで御座いますね?」



「そのような事、って言うくだりが個人的には気になります。具体的にはどの程度まで許されるんだ?」



「旦那様の御心のままに、如何様なりとも」



「如何様なりとも、なのか」



「はい、旦那様」



「それじゃあ、さっそく入れてくれ」



「……仕方のない旦那様ですね。分かりました、お断りいたします」



「ああ、ありがとう。それじゃあ――」



「入れませんよ?」



「押し入るっ!!」



「させませんっ――……などと戯れるのはこのくらいにしまして。久々に共にこの地に足を踏み入れたのですが、旦那様は何か思う所は御座いませんか?」



「戯れじゃなくて真面目に凍えそうだ。取り敢えず防寒具をくれ」



「大丈夫です。旦那様ならば気合いで何とかできると私は信じております」



「む? そう言われたら男としてやらないわけにはいかないだろう……――うおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉ、」



「だ、旦那様が――」



「ぉぉぉぉぉぉぉぉぉ……寒いモノは寒い。事実をちゃんと認めるのも男の甲斐性だとは思わないか?」



「思いません。しかし時と場合、相手によっては虚実も事実と認めるのが旦那様の在り方かと」



「……そうか、ならもう少しだけ頑張ってみるか」



「徒労下さいませ、旦那様」



「ああ、俺はやると言ったらやる男だぜっ! そしてやらないと言ってもやってみせる漢でもあるっ!!」



「わー旦那様、素敵ですよー、そしてうざいですねー」



「声援もあって元気万倍!」



「今のは声援ではなく罵倒です」



「愛情の表し方は千差万別だしなっ。と、言う訳でこの程度の寒さなんて俺の敵じゃないぜっ!!」



「流石は旦那様で御座いますね。それに旦那様は風邪をひかないとも言いますので、仮に旦那様のそのお言葉が単なる虚言だったとしても問題は一切ないです」



「ああああ、全く問題ないなななななな」



「震えてらっしゃいますね。武者ぶるいですか、流石は旦那様」



「ふっ、俺の魂の猛りの表れだと思ってくれていいぞ」



「それはそれとして永遠に傍に置いておくとしまして。旦那様、この地に足を踏み入れ、何か思う所は御座いませんか?」



「そう言えばさっきもそんな事を聞いてたな」



「はい。ですから――どうかお答えくださいます様」



「……んー、そうだな」



「はい」



「――赤い幼女が見えるんだ。さっきから俺に何かを伝えようと一生懸命に……ウィンクされた。お、と思ったらいきなり脱ぎだし――」



「旦那様それは幻覚ですのでお気を確かにお持ちください。こちら、旦那様用の防寒具で――」



「手招きしてる。お嬢さんに求められたからには往かなければ……」



「旦那様、お気を確かに。赤い童女などどこにも存在しておりません」



「でもほら、あそこに……。それにお嬢さんが俺を呼んでるんだ、早く往かなきゃ。……でも不思議なんだ、どうしてか足が動かない。身体が震える、まるであの子を怖がってるみたいなんだ。なんでだろうな?」



「……本能が危機を察しているのでは? もしくは単に寒いだけかと」



「け、けど俺はこんな事じゃ屈し――、屈し、な……ぃ…………、ぁれ?」



「――旦那様!?」




取り憑かれてる?



とあるお嬢さんの寝言一句(+アルーシアの溜息)


「……むー、肝心な所でレムの鈍感っ」


「女神様は全世界の宝ですっ!!」


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