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harem!〜カオス煮、いっちょ上がり!〜  作者: nyao
o メイドさんとご主人様
34/1098

 ど-23. 贈り物

心をこめてぇ〜、貴方に送る、贈り物〜

ボケは?

ないない




「旦那様、こちらに。夜風が御身にしみます」



「ん、ああ、分かった。そうだな、確かに最近ちょっと寒くなってきたって感じだな」



「はい、この館が今は風に乗り北部へと向かっている模様です。時期に今よりも寒くなることでしょう。“隷属の刻印”を刻まれた皆様にも相応の寒さ対策をなされておくよう、話は既に通しておりますのでこの話を致しますのは旦那様が最後になります」



「…なあ、一応聞いておくけどな?」



「はい、何で御座いましょうか?」



「何で俺が最後なんだよ?俺って確かここで一番偉いはずなんだけど?」



「はい、その通りですがそれが何か?」



「何か、てな。それなら進路が北に向かってるのを一番最初に俺に報告するべきじゃないのか?」



「あはは、面白い冗談ですね」



「冗談!?何処が!?あと、無表情での平坦なその笑いがかなりムカついた」



「旦那様のお顔が冗談だと、そのように申しました。また私の御尊顔云々に致しましては諦めていただくのが宜しいかと存じ上げます。旦那様の眼力が万事狂っていらっしゃるのは致し方のない事ですので」



「お前、喧嘩売ってるのか?」



「旦那様は買って下さるので?」



「ほぉ…」



「では御代を頂きましょう」



「て、は?」



「ですから旦那様。喧嘩、と言うものを旦那様は私から買ってくださるのでしょう?ならば私が御代を頂戴するのは至極当然の事かと。何か不備でも?」



「いや、不備つーか……お前意味分かって言ってる?」



「失礼ですね、旦那様。旦那様は私に今の会話で不行届きがあると、そう仰られるのですか?私には何事にも間違った箇所はなかったと言うのに…」



「………お前、大丈夫か?何かいつもと様子が違うぞ?」



「それは純粋に旦那様の頭の問題かと思われます。旦那様が妄言をお吐きになられるのは常日頃の事として既に卓越の域に達しております私で御座いますが、それに常に付き合う道理はないかと存じますので。おや、旦那様いつの間にお二人になられたので?」



「……………、ああ、そう言えばお前寒いの苦手だったよな」



「確かに私どもは寒いのを少々の不得手としておりますが旦那様にそれほどまで呆れられたお顔をされるほどではないかと思われます。ご自身の為にどうか先のお言葉の撤回を」



「……それとな、話は変わるけどここ数日お前の姿を見てなかったよな。何してたんだ?」



「はい、被服部の皆様に少々ご厄介になっておりました」



「被服部に厄介?何でだよ?」



「…私の行動に旦那様が関知なされる権利は御座います。また私もそれを大変嬉しく思います。ですがそれは…昨今巷で有名なストーブと言うものですか?…いえ、間違えました、ストーカーですか?それは、自分で言うのもなんですが私は確かに世間一般で表される美人という類であり狙われる種別、では御座いますが…」



「で、それは良いから何で被服部になんていたんだ?お前、別に被服部の奴等に教わらなくても服くらい自分で作れる、むしろお前の方が教えられる立場だろ?」



「はい、ですがやはり他者の意見を取り入れるという事も創作に置いては必要な事。此度失敗をするわけにはいきませんでしたので、出来る限りの事前情報を得てから行動を起こそうとしました結果、二日ほど被服部の方々の御所にご厄介になる結果になりました」



「創作、それに失敗は駄目…て、何か作ってたのか?」



「はい、こちらを」



「こちらって…これは服、か?」



「はい、思いつく限りの防寒処理を施しました。またご着衣なされても不快感等を極力感じなさいませぬよう素材・製法にもこだわりを持ちました、世界でただ一つの一品で御座います。お陰様で少々寝ずの晩が続いておりましたが、それも本日までとなりました」



「…なるほど、寒さに加えて寝不足で様子が変だったわけか。しかしまた、寒いところに入るってだけで態々自分用にそれ作ったのか?前に来たことあるから他にも何着か持ってるくせに、ご苦労な事だな。それに何かお前の服にしちゃ一回りほど大きいような気もするけど…」



「それは、確かに。その服は恐らく私のサイズよりも一回りほど大きなものとなっております。ですので旦那様が感じられたものは実に珍しいことながらも正しいかと、申し上げておきます。ですが旦那様、これは自身のものではなく旦那様にと…」



「え、俺に?」



「……はい。その服の作製故にご報告が遅れた事は謝罪いたします。どうか寛大なご容赦を」



「あ、いや、な……まあそれだったらしかたないかなーなんて」



「有難う御座います。では私は旦那様と異なり忙しい身体ですので、これにて失礼させていただきます」



「て、何だそれはっ!!殊勝な態度をさらりと変えるなよ!?」



「これは何度も申し上げますが私は常日頃殊勝な態度を心がけております。また不遜というお言葉が悪意ある意味で誰よりもお似合いになられる旦那様に言われてしまうのは幾ら私と致しましても些か心外な事かと」



「お前は今間違いなく世界を敵に回した。少なくとも俺を敵に回した」



「ご冗談を。私が旦那様の敵になるなど、それほどまでにありえない事が御座いますか?」



「売り言葉に買い言葉、一種の皮肉って奴だ。言葉通り真に受けるな。あと段々俺自身が虚しくなってきた」



「では失礼致します」



「て、完全無視かよっ!?つーか俺に如何しろと?」



「………私が編み上げましたその服をご着衣なさりまして心身ともに暖められますのが宜しいかと……との言は旦那様には聞こえていませんね。はい、残念な様でほっとしました」



「と、実は聞こえている俺がいるわけだ。まあ、あいつなりの心遣いに感謝しておきますか………ふむ、サイズはぴったりか」




本日の一口メモ〜


【厄災】について3

すっかり忘れてました(汗)。

【厄災】は【小厄災】【大厄災】とは根本から意味が異なっている。これは総称ではなく、一個の個体を指す通称である。

ヒトの中でも最も強固な存在である龍種の、最大限の『滅び』を内包した、“真なる黒龍”の事である。

ちなみに“真なる黒龍”とは生れながらの黒龍の事を言う。通常の【厄災】は生れながら髪や瞳が黒なわけではないが“真なる黒龍”は違う。一個体で世界を滅ぼせる力を有する、破壊者でラスボス的な存在。




はっちゃけちまえばこいつもレムくんの魅力でメロメロだぜぃ!!

……真偽の程はご想像にお任せします。あと、レムくんの魅力でメロメロな人ってはたしていたかな?



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