ど-217. 四人目・任務遂行……の前に一休み
この物語には小人族、巨人族、妖精族、龍種、魔種という種族が存在しております。
鬼族って言うのは妖精族の一種で、戦闘種族の事。
「ところでコトハって鬼族だよな?」
「……、何の事でしょう?」
「惚けなくてもいいって。別に鬼族だからどうするってわけでもないし。単に鬼族は珍しいな、と思って確認取って見ただけ。そもそもお嬢さんで有れば俺は種族を問うつもりは一切ない!」
「なんですか、その無節操なセリフは。……でも、どうしてわたしが鬼族だと?」
「んー、何となく雰囲気みたいなモノが鬼族って独特だからな。一目見れば大体分かるぞ。なぁ?」
「はい、確かに旦那様の仰ります通り、鬼族の方々は小人族とは纏う雰囲気、気概とでも申し上げましょうか、そのようなモノが異なっておりますので、大抵は一目で判断可能で御座いますね」
「だ、そうだ」
「……雰囲気だとかなんだかで言い当てられたの、初めてなんだけど」
「ついでに言うと名前かな。鬼族って独特な名前が多いからな。コトハ・シキイ、なんて語呂の名前は鬼族以外はあんまり用いないしな」
「そうなのですか?」
「コトハ、だけならまだしも、“シキイ”なんてのは本当に珍しいはずだぞ」
「……なるほど、勉強になります。ではなくて、護衛の方の話なんですけど――」
「あぁ、そう言えばそんな話だったよな。オーケー、引き受けよう。報酬はコトハの笑顔って事でいいかな?」
「……いいかな、と確認を取られても。サルアーサの街までの護衛で銀一枚でどうでしょうか?」
「何を馬鹿な事をっ!?」
「や、やっぱり安すぎますか?」
「当り前だっ!!」
「なら銀三枚――」
「まだ安い!! そもそも君の笑顔がお金で買えると本気でそう思っているのか、コトハ? 俺はさっきから君の笑顔があればそれでいいって、そう言ってるだろう。……はっ!? それともまさか笑顔じゃ高すぎるって、そういう事なのかっ」
「……えーと?」
「そのように私を見られましても、旦那様は至極真っ当、常に本気ですので別に冗談を仰られているわけでは御座いません。護衛料の方はコトハ様のお気の済むような金額を払っていただければ、それで宜しいかと」
「違うっ!! 笑顔が足りていないだろうがっ」
「だ、そうですので。コトハ様の笑顔と、お気の済むような金額を支払っていただければ宜しいかと」
「本当に冗談、じゃないんですよね?」
「当然だ。君の笑顔はお金なんかに代えられないほどの価値がある」
「……そういう事言われると照れますけど、なら銅十五枚でどうですか?」
「コトハの笑顔」
「……はい。銅十五枚とわたしの笑顔でどうでしょうか?」
「その依頼引き受けた!!」
「商談成立ですね。……ほんとのほんとに、銅十五枚でいいんですか?」
「コトハの笑顔」
「あ、はい。わたしの笑顔と銅十五枚、本当にそれだけしか払いませんよ? いいですね?」
「問題なし!」
「銅十五枚と言えば一日分の食費程度ですね。まあ今の旦那様にはその程度が適当でしょうか。ちなみにコトハ様、契約金の変更をする事は御座いませんが、契約の取り消し等は行えませんので、どうかそのおつもりで」
「……わたし、本当に選択間違ったかもしれない」
最近どうにも気が重いので文章がだらだら気味かも?
その時の気分がはっきりと文に乗ってしまうのも考えものかと。
???の技名紹介(気まぐれシリーズ)
≪Godless――全てを殲滅せよ≫
対神用必殺技。存在するもの全てを灰燼と化す最終奥義?
面倒臭いからと言って粗大ごみの処分にこの技を使ってはいけません。
とある姉妹の騙り合い
「鬼族は野蛮人が多くて好きになれない」
「あら、おかしな事を言いますね、姉様。一番の野蛮人はご自身の癖に」
「黙れ、似非丁寧な愚妹。化けの皮を剥いだお前の方が何倍も野蛮だ」
「見たこともない癖に随分な仰り様ですね?」
「腐っているがお前は愚妹だからな。その程度の事は想像がつく。最も腹の中が真黒なお前が草々間抜けを見せるとは思えないのが難点だがな」
「……姉様、そろそろその口閉じません?」
「なんだ、本当の事を言われて頭にでも来たか?」
「いえ、姉様の存在自体、初めからどうしようもなくうっとおしいですが」
「――いいだろう、相手になってやる。後悔するなよ」
「後悔? それは私の科白です――よっ!」