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harem!〜カオス煮、いっちょ上がり!〜  作者: nyao
o メイドさん+幼女とご主人様
284/1098

ど-190. 捕まえた獲物はでっかいぞー


滅んでしまえ


『前回はちょっとはしゃぎすぎました。深く反省しております』


『と、言う訳ですからレム様、先日の事は綺麗さっぱり忘れて下さいね?』


『それは無駄な足掻きというものです、下僕一号様。容量の少ないレムの頭にも既に下僕一号様の裸体がはっきり刻みついた?』


『…分かってるけど、それをシャトゥちゃんが言わないで下さいよぉ』


『うむ』


『あ、それとレム様。今回は別にこれだけの為に連絡を送ったわけではないんですよ』


『うむ。用事もなしにレムに私の無事を知らせるなんてこと、忙しい私はしないのです』


『最近、アクツォルト地方で“怪盗ネコにゃんにゃ”ってヒトが出現していること知ってますか?』





「“怪盗ネコにゃんにゃ”? …ふざけた名前だな。お前、知ってるか?」



「はい。確か悪徳商人から食糧庫の中身全てを盗み取り、それを貧民街の方へと配っている、世間では義賊などと呼ばれているモノだったと、私は記憶して居ります」



「ふぅん、義賊、ねぇ。つーてもやってる事は盗み何だろ?」



「はい。そうで御座いますね」



「ならいくらもてはやされようとも所詮は犯罪者、ってわけだ。本人も一体どんな思惑があってやってる事やら」



「………以前、解放した“隷属の刻印”を刻まれた方を酷い目に遭わせたという理由で世界五大商会の一つを壊滅寸前まで追い込んだ旦那様に言われたくはないでしょうね、その方も」



「あれは、ほら。お前だってムカついてただろ? いくつかすげぇ陰険な作戦出してたし」



「旦那様を悲しませるモノは、旦那様のお怒りを買うような輩は即ちソレ私の敵と同様で御座いますので。全精力全神経を持ちまして潰させて頂きます」



「おぉ、怖ぇ」





『と、今回はその怪盗殿を偶然捕まえたので連絡してみました』


『あれは……「怪しいもの発見!」とか言って喜々として撃ち落としちゃったのは捕まえたって言うのかなぁ?』


『でも下僕一号様? ネコミミと尻尾をつけた全身タイツの男のヒトが屋根から屋根に飛び移ってたら撃ち落としたくなりませんか?』


『……まぁ、気持ちは分からないでもないよ。多分シャトゥちゃんのとは言ってる意味が違うけど』


『うむ? どういう意味ですか?』


『ううん、シャトゥちゃんは分からなくて、解らない方がいいと思うから気にしなくていいよ』


『うむ?』


『それでですね、この捕まえた怪盗さんをどうすればいいのかと思って今回連絡してるんです。ちゃんと返信用の封筒もあるのですぐにご返事くれると助かります』


『それでレム、と言うよりも多分その場にいる母様、どうすれば良いでしょうか? この怪盗殿は家に帰れば妹十二人がお腹を空かせて待っていると言っています』





「妹十二人て、……真面目に働けよ」



「旦那様がそれをお言いになられるので?」



「どういう意味だ、それ」



「どういう意味も何も、言葉通りの意味でしか御座いませんが?」



「だからこそその意味を聞いている」



「現状、養われているヒモ状態の旦那様がそのようにお言いになるとは、という意味に御座います」



「遠慮ないなぁ、お前」



「旦那様に問われた事をお答えしないわけにはいきません」



「つか俺はちゃんと働いてる。真面目に、むしろ奴隷たちよりも働き過ぎてるから」



「奴隷ではなく、皆さまは“隷属の刻印”を刻まれた方々であると……」



「あー、はいはい。わかりましたよー。むしろお前が俺の事判れ」



「分かっていただければ宜しいのです。そして旦那様の事は既に旦那様以上に理解していると自負しておりますのでご心配なされぬよう。……しかし“怪盗ネコにゃんにゃ”、まさか男性であったとは驚きに御座います」



「…あぁ、俺も今初めて知ったけど、驚きだな。全身タイツにネコミミ、尻尾付きってどれだけだよ?」



「旦那様には負けますが」



「いや、負けてないから。勝ちたくもない、つーかむしろ俺の惨敗だから」





『そしてこれが怪盗殿です、レム』





「……ありえねぇ」



「旦那様が妬むと言うのもおこがましいほどに整った顔立ちの男性に御座いますね。いえ、当然の事ながら私は旦那様一筋に御座いますのでご心配なされぬよう」



「いや、その辺りの心配は一切……てか、何、こいつ。礼服着て白馬とかに乗ってたらどこぞの王子でも通じる勢いだぞ」





『ちなみに妹十二人は皆美人だそうですよ? いまの内に恩を売っておくかどうか、迷うところなのです、レム』


『シャトゥちゃん? でも恩を売って、それでどうするの?』


『うむ? …うむ、レムならば確かに嬉しいですけど私は別に嬉しくないですね。どうしましょうか、下僕一号様』


『どうしようって、だからそれが分からなくて困ってるからレム様に連絡をしてるんだよね?』


『うむ。という訳なので早く連絡を返してもらえるよう、母様によろしくお願いします、レム』


『お願いします、レム様』





「端から俺の意見は期待してないのか、お前たち」



「…あ、思い出しました」



「思い出した? 何を?」



「どちらかで見た顔とは思っておりましたがこのお方、確かマイファ国の王子で御座います」



「王子? ……本物の?」



「はい。一人の美王子と十二人の美姫、小さい国ながらも国の宝として近隣諸国にも有名な……えぇ、確かにマイファ国のリトル王子に相違ございません」



「………取り敢えず、滅んでしまえ、んな国」


怪盗ネコにゃんにゃは巷の人気者♪

……だがその真の姿を見た者はだれもいな――かった。



とあるお方のコメント×2


「不思議な格好をした小人ですね」


「…女神様、言いたい事はそれだけなの?」


「他に何かありますか?」


「いいえ。……こんな時、女神様って私たちと感性が違うんだなってつくづく実感するわ」


「???」


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