ど-183. 発覚
シャトゥは真実を発見した!
『おのれレムめ
「私は遂に確信にいたりました。すべてはこれが物語っています」
「ああ、そう言えば地上でってこれ凄く良く見ますね、レム様の手配書。レム様って有名人なんですね」
「うむ! 故に私は確信に至りました、諸悪の根源はレムにあり、と」
「…私も最近そう思い始めてきてるんですよねぇ」
「下僕一号様の考えに間違いはない!」
「ふぇ!? 私の所為にしないでよ、シャトゥちゃん!!」
「うむ? …と、言う訳で責任はすべて下僕一号様がとるそうなので私としては安心です」
「言ってない! そんな事言ってないからっ!!」
「当然です。私の責任はすべて私にあって誰にも渡しません! ……でもちょっと残念です?」
「…シャトゥちゃぁん」
「うむ。うむ!」
「…それでシャトゥちゃん、何してるんですか?」
「うむ? 早速レムのところに攻めに入ろうと思いまして。これは宣戦布告なのです」
「で、でもシャトゥちゃん、そう言えば立派になるまで館には帰らないって言ってなかった?」
「……ショックです。私はレムを野放しにするしかないのですか。無力です。私は無力です」
「元気出して下さい、シャトゥちゃん。……ううん、もしかすると元気がない方が私安全かもしれないし、慰めない方がいいかも?」
「下僕一号様?」
「御免なさい今のは出来心なんでした!!」
「うむ? どうかしましたか、下僕一号様?」
「…いえ、なんでもないです。なんでもないんです」
「うむ。ならば気にしません。でもどうしよう? レムを野放しにするのは私の威厳に関わります」
「……シャトゥちゃんの威厳」
「下僕一号様、私には威厳がないって言いたいの?」
「そ、そんな事はないけど」
「正直でよろしい。実は私もあんまり威厳あるって思ってないから。それに威厳はあっても信者は増えないので特に欲しくないの」
「そっ、そうなんだ」
「うむ」
「そう言えばだけど、シャトゥちゃん」
「なぁに?」
「これってレム様に向けての手紙で、録画中なんだよね?」
「……驚愕!」
「シャトゥちゃん落ち着いてっ」
「私ははじめから落ち着いてるけど、下僕一号様は少し落ち着いた方がいいよ?」
「…そうですね」
「ではレム、私が未熟でレムの退治に向かえない事を光栄に思って、生き延びるのです!」
「レム様、そう言う訳ですので心配しないで下さい。レム様の平穏は私が守って見せます!!」
「…うむ? 何を意気込んでいるのです、下僕一号様?」
「何でもないよー? それじゃ、次にどこに行こうか、シャトゥちゃん。ルル」
「ルルがどこか行きたいそうなので、ルルに任せます。ルル?」
『きゅぅ〜♪』
「ではごー、です!」
かしこ
』
「平和っていいなぁ」
「そうで御座いますね、旦那様」
と、言う訳でレム君の平穏は守られた。
…疲れたよ、パトらっしゅ
とあるお方のコメント×2
「相変わらずにぎやかで楽しそうねぇ」
「私がいるのだから楽しいのは当然ですよ?」
「その自信はどこから来るのやら」
「私が女神だからです」
「あー、はいはい。自称女神さまね。自称」
「自称じゃなくて本物です!」
「結局あの子には信じてもらえなかったくせに」
「…うぅ、何故なんでしょう。私、威厳足りませんか?」