ど-179. とあるお方の手記?3
ギルドvsシャトゥ、シャトゥの勝利!
『拝啓、レムへ。
そろそろ手紙を出すのが面倒になってきた今日この頃です。そもそもどうして私はレムに手紙を送っているのでしょうか?
こうして文字を認めているとふつふつとしたレムへの怒りが湧き上がってきます。いつかこの怨み晴らさでか
「レムはそろそろ死にましたか?」
「シャトゥちゃん!何を物騒な事をいきなり…」
「下僕一号様、こう言うのが礼儀なんですよ?母様が言ってました」
「……本当にそうなのかなぁ?」
「と、言うわけでレム、順調に魂をすり減らしてますか?最近ちょっとドタバタしてたのでその状況報告をまとめてしちゃいたいと思います」
「…ちょっと?あれでちょっと」
「下僕一号様?」
「あ、ううん。なんでもない。なんでもないから続けて」
「うむ?…うむ、では報告を続けます。最近はちょっとなれても来て私の信者もいっぱいに増えました。人気者です」
「人気者……うん、ある意味でだけどシャトゥちゃん、凄い人気者だよね」
「千客万来とは正にこの事?」
「被害が全部私に方に来るのって…私、何か神様に嫌われるような事でもしてしまったんでしょうか?」
「むしろ下僕一号様は神様に好かれてます」
「……神様なんて、嫌いです」
「最近下僕一号様が落ち込みやすいのは何故でしょう?」
『キャルゥ〜』
「うむ、下僕一号様も色々と大変なのだという事なの、ルル?」
『キュ〜』
「と、言う事らしいです。そしてレム、続けて報告ですが、私はギルドに勝ちました!」
「…W.R.にも名を連ねてる『千烈の騎士』トマス・ミューズィリア様が現れた時はどうなる事かと思いました」
「でも私の敵じゃありません。えへん!」
「……そしてシャトゥちゃんの必堕技『ジャンピングキック・りばーす』一撃で轟沈させてしまった時はもっと驚きました」
「残り106種類あります」
「見たいような見たくないような…やっぱり見るような機会に合いたくないです」
「下僕一号様は謙虚ですね?…それとレム、残念とは思いますが今日は下僕一号様の艶姿映像はないの。隙を見つけられなかった。ごめんなさい」
「そう何度もあんなの見られてたら堪りません!!」
「と、言うわけで私たちの方は順調に世直しの旅を続けているので心配なさらないよう、母様にお伝えください、レム」
「…そう言えばシャトゥちゃん、これってどうして態々レム様に出してるの?“お母さん”宛なら直接そっちに送っちゃった方がいいんじゃないのかな?」
「…………うむ?」
かしこ
』
「旦那様、トマス様を撃破してしまったシャトゥの処遇はどうなるのですか?やはり通例どおりW.R.に入れ替わりを行いますか?」
「…や、あいつは特例だろ。強さとか、そういう次元超えてるから」
「つまりは旦那様と同類、と言う事ですね。………――羨ましいです」
『ワールドランキング上位十名ランダム発表会』(不定期掲載)
千烈の騎士トマス・ミューズィリア
ギルドに属する寡黙なおっさん。詳しい事は知る必要なし。ギルドvsシャトゥでシャトゥに負けたヒト。
弱くはない、決して弱くはないのです。
『ジャンピングキック・りばーす』
シャトゥ、108の必堕技の一つ。必ずオチる技、と書いて必堕技。
唯のとび蹴り。ただし光速を超えて、地味に時空の壁とかも超えてる技。肉体的ダメージはゼロ。当然喰らっても死なない、つか痛いだけで無傷。死ねない。
とあるお方のコメント×2
「どうです、参りましたか?」
「何で偉そうなんです? というより勝って当然じゃないですか、女神様?」
「ふぅ、これだからできそこないは。このように礼儀のなってない信者が多くて困りものなのです」
「誰が信者か、このストーカー女神」
「聞こえてます。聞こえてますから」
「だからどうかしました、女神様?」
「……くぅ、これがあの子の母親でなければお仕置き決定なのに」
「ふふんっ」