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harem!〜カオス煮、いっちょ上がり!〜  作者: nyao
o メイドさん+幼女とご主人様
260/1098

ど-168. ちょっぴり真面目な話です?


…ほんのちょっとだけ。




「本日の業務はこれにて終了に御座います、旦那様」



「つ、疲れたー」



「御苦労さまに御座います」



「いやぁ、でも久しぶりに空き時間っていうの?余裕を以て終わらせることができたよな」



「はい。此度の旦那様はそれはもう大層頑張っておいででしたので」



「だよな?俺頑張ってたよな?」



「はい。旦那様が助長してそのように身の丈も弁えないような言動をなされるようになるほどでは御座ませんでしたが、それなりに頑張っておられた事は確かで御座います」



「…お前はどうしてそう一言…いや二言?三言、四言……、あれ?俺って今褒められてたんだよな?いや貶されて…、どっちだ??」



「貶してなどおりません」



「だよなぁ…っかしいな?」



「ちなみに褒めてもおりませんでした」



「…あれ?」



「旦那様、次の御予定は御座いませんが如何いたしましょうか?」



「んー、てかこの際だからお前ととことん話し合ってみようか」



「――旦那様のお望みとあらば」



「んなら。…最近の調子はどうだ?」



「…そうですね。最近はシャトゥも独りでいる時間が多くなってきましたので、もうじき寂しさで枕を濡らす夜を旦那様に強いる必要もなくなる事と存じ上げます」



「別に、涙で枕を濡らした覚えはないけどな。…それと一応言っておくが、涎とかで濡らした覚えもないぞ」



「つまり旦那様はここ最近お一人で寝られた事がない、と言う事ですね。……――どなたとでしょうか?」



「怖いっての。目が怖いから。ちなみに誰かと一緒に寝ているという事実は一切ない。…て、自分で言ってて悲しいな、おい」



「重々承知しております」



「いや、今のはマジだった。絶対マジでヤル気だったに違いない」



「そうかもしれませんね?」



「…そこは否定しようぜ、頼むから」



「そのような事実は御座いません」



「遅いっての」



「折角旦那様のご意向に沿ったというのに、ご無体なお言葉で」



「なら始めから俺の意向に沿うような言動を心がける事だな」



「それでは面白味がないではありませんか」



「誰も面白味なんてものは求めていない」



「そうなのですか?」



「そうだよ。つかここぞとばかりに不思議そうな表情を浮かべるなっての。ワザとらし過ぎる」



「いえ、私は演技などしておりません」



「今ここで敢えてそれを言った意味は何だと問いたい」



「旦那様に不信を植えつけるために御座います」



「そう断言されると…つかそう言うのは隠すのが普通なんじゃないのか?」



「その通りに御座います」



「…ならどうして態々言う必要があったんだ?」



「ではモノ覚えの非常に悪いと思われる、私のただお一人の旦那様に再度申し上げさせていただきましょう。――旦那様に不信を抱かせるために御座います」



「…あぁ、十分すぎるほどに不信は根付いてるけどな…主にお前の普段の行動でっ!」



「ご褒め預かり恐悦至極」



「断じて褒めてなぞいない!…第一、どうして俺に不信を抱かせる必要がある?…はっ!?まさか下剋上を――」



「敢えて申し上げさせていただきますに、既にそのような必要はないかと?」



「……悲しくなる事実を言わないで」



「で、あるからこそ旦那様に対して謀反を起こそうなどその様にたいそれた事、考えた事も御座いません」



「……まぁ、お前が俺に対して本気で謀反を起こすって事があり得ないってのは重々承知してるけどな。だからこそ何故に俺に不信感を抱かせる必要があるんだ、と問うてる」



「その方が面白いで御座いましょう?」



「面白いか面白くないかで言えば俺は面白くない」



「ですが退屈はなさらないでしょう?」



「……まぁ、確かに退屈だけはしないな」



「私の願いはただ一つ。旦那様に満ち足りた日々を送ってほしいと、ただそれだけに御座います。――その他の事など何事も二の次」



「――まあ、な。正直俺としてはもう少し他の事にも目を向けてほしいんだけどな。それでシャトゥの事とか、ちょうどいいって思ってたわけだが」



「…確かにシャトゥの事は大切ですが、それでも旦那様に比べ――」



「言うな」



「……」



「それ以上は思ってても口には出すなよ?シャトゥがショックを受けるからな」



「…はい」



「んで。…つか、マジトークは止めとこうぜ。んなのするもんじゃない」



「――旦那様が望まれるのであれば」



「……はぁ、暗い話はこれでお終い」



「はい」



「…そう言う意味じゃ、アルは……いや、これは今更だな」



「旦那様」



「変な顔するなって。今のは俺が悪かった。――んっ、今度こそ湿っぽいのは終いだ!」



「はい。ところで旦那様、ひとつ伺ってもよろしいでしょうか?」



「ん?何だ??」



「――本当にどなたにも手を出されておりませんか?」



「出してない!俺は誓って誰にも手を出して………いや待て、冷静に考えろ俺。俺の夢は何だ?」



「ハーレムに御座いますね?」



「そうだ、ハーレムだ。その俺がこれだけ周りに女を囲って置いて誰にも手を出してないって事実はおかしくないか?」



「…へたれ」



「ぼそっと呟きゃいいってもんじゃないぞ!?」



「ヘタレで御座いますね、旦那様♪」



「嬉々として言っても同じだ」



「…旦那様はへたれで御座います」



「悲しそうに言っても同じだ」



「ではストイックであると言い換えましょう」



「…何か余計にみじめになるから止めれ」



「はい、ではそのように。へたれの旦那様」



「……う〜む、そう言えば俺は何故に誰にも手を出してないんだ?」



「さて?私には何とも言えますが」



「……よしっ、それじゃ早速誰かれ手当たり次第に手を出す算段でもぶべほっ!?」



「――」



「な、なじぇ…?」



「…旦那様のおばか」



「…うぅ、がくりっ」



「……本当に、おおばか」





やんや、やんや。

…何となく言ってみたかっただけです。


旦那様の今日の格言

「…失敗だった」


メイドさんの今日の戯言

「旦那様はやはり本当にお馬鹿である、と申し上げておきましょう」


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