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harem!〜カオス煮、いっちょ上がり!〜  作者: nyao
o メイドさん+幼女とご主人様
241/1098

15. どれいととうちゃく?

アルカッタ・・・レアリアさんの目的地

カトゥメ聖国・・・只今アルカッタに戦争仕掛けようとしてる国


レアリア・・・目的不明、レム君の奴隷になってしまった不幸?な女の子。ツンデレのツン100%

アルーシア・・・略称、アル。口のきけない奴隷の女の子。

セミリファ・ケイラン・・・アルカッタでそこそこの地位に付いてる女性。もう新人ではない。(『ど-91、いん、あるかった』辺り)

テッラ―・・・レム君の元…?


「と、言うわけで到着しました」



「………」



「――」



「って、アルは兎も角としてレアリアも何の反応もないのか? 折角アルカッタに着いたって言うのに」



「……私にどう反応しろって言うのよ?」



「わーい、とか。やったー、とか。何か全身で喜びを表現するとかさ、そうでなければ偉大な御主人様である俺に畏敬と憧憬の念を込めて感謝のしるしを示す、とか色々と反応があるだろ? あるよな??」



「――無茶言うわね。朝起き掛けに『行くぞ』って一言聞いて気づいたらこの場所にいたのよ。それをどう反応しろって……それに本当にここがアルカッタなの?」



「ああ。正真正銘アルカッタだぞ。ほら、あそこに見えるのが王城でだな……」



「血相変えてこっちに向かってきてるのは城の兵隊って事で間違いないのよね?」



「……うん、違わない。そういやここ、城内の中庭な気がするな」



「ふーん、なら私たちはさしずめ突然現れた不審者ってところかしら。で、偉大な御主人様、だったかしら? この状況をあの兵士さんたちにどう説明するつもり?」



「どうもこうもないな。100パー捕まる自信が俺にはある!」



「「……」」



「ふ、二人とも。お願いですからそんな冷たい目で見ないで下さい。今のはちょっとした冗談だから。な?」



「仮に今のが冗談だったとしても時と場合を選んで喋ってほしいものだわね」



「……(こくん)」



「うぐぅ」



「それで偉大な御主人様? この状況をどう切り抜けようって言うの? 言っておくけど私は誰かさんのはた迷惑な行為で割りを食って捕まるなんて御免よ」



「……(こくん)」



「ほら、アルだって嫌だって言ってるわ」



「う〜む? ……まぁ、なんとかなるのではないでしょうか?」



「あの兵隊たちの形相を見ても同じ事が言えるの?」



「……あーそう言えば今のアルカッタってお姫様を攫われて滅茶苦茶気が立ってるんだったっけなぁ〜」



「それで? なんとかなる算段はあるの?」



「……ない!」



「そう。なら仕方ないわね」



「おや? の、割にはレアリアってば落ち着いてるように見えるな?」



「えぇ。……ねぇ、レム?」



「うん? どうした?」



「こういう場合、偉大なご主人様のする事って決まってると思わない?」



「一概に決まってるとも言えないわけだが、何故か嫌な予感がするのは俺の気の所為か?」



「気の所為――よっ!!」



「うがっ!?」






「アル! 今の内よ、レムが囮になって捕まえられてる間に私たちは逃げるわよ!!」



「……(じー)」



「……アル? 行くわよ?」



「……」







「……てぇ。レアリアの奴め、いきなり蹴りつけやがって。尻に痣とか出来たらどうするつもり――」



「動くな、侵入者」



「……あれ?」




◇◇◇




「吐け! 何が目的で城内に侵入したっ!!」



「ですからね? 俺は別に用事があったわけじゃないとさっきから言ってるじゃないですか? むしろ用事があるのは俺の連れの方であって……」



「何が連れだ、仮にも仲間ならお前を見捨てて逃げるはずがないだろうっ。苦し紛れの戯言を抜かすな!」



「……わーい、流石はアルカッタのお国のヒト。仲間を見捨てるはずがないとか、言う事が違いますねー」



「貴様っ、我らを侮辱する気かっ!?」



「いや、そんな気持はこれっぽっちもないんだけどね。つか俺は極めて当り前な事実を言っただけじゃないですかぃ?」



「――そうか、貴様、さてはカトゥメ聖国のスパイだな!? 言え、姫様をどこへやった!?」



「……お前、実は無能だろ?」



「なっ!? お、おのれ気様、自分の立場と言うのが分かってないのか…!」



「や、十分過ぎるほどに分かってるつもりだけどな? こうやって鎖に縛られてるってのもあんまいつもと変わりがないようで、だからどうにも気が締まらないってのもあるわけだが」



「き、貴様はそんな趣味を……!?」



「いや何驚いてるんですかってか断じてんな趣味ねぇよ……って、ねぇその変態を見るように離れていくの止めてくれません? 微妙に傷つくのですけど?」



「……貴様、実は俺を狙っているな?」



「狙ってるな? ――じゃねぇぇぇ!?!?! お前は馬鹿か!? つかバカだな!! この国には馬鹿しかいないのか? いやそうだそうに決まってる、たった今俺が決めた!!!!」






「……侵入者って聞いたから様子を見に来たけど随分と元気のいい侵入者みたいね」



「……はっ!! ケイラン様も御勤めお疲れ様であります!!」



「だから、いつも言ってるでしょ。第一私の方が年下なんだからそんな畏まらなくってもいいって」



「そう言うわけには参りません、ケイラン様!!」



「……はぁ、まあ、良いけどね」






「――ふっ、見かけと言動に騙されてたまるか。この女も絶対に変な奴に決まってる。一見まともそうだが実はそう言うやつに限って変なのが多いんだ。つか俺の周りってそんな奴ばっかりじゃね? ……これって俺の周りが特にそうなのか、それとも世界中の奴らが変なのか………や、どっちにしても嫌過ぎるか」






「……――何、この無礼千万な男?」



「此度の侵入者であります!」



「へぇ、この男が、ねぇ。……で、あなた、一体どんな思惑があって王城の庭なんかに転移したわけ?」



「応える義理はない。てか答えたら答えたで変な方向に流れていきそうだから言いたくない」



「……ねえ、こいつってもしかして……コレ?」



「はっ! ……は?」



「だから、コレなの?」



「くるくるぱー……て、俺は断じて気の狂った輩ではない!!」



「あ、あなたの方には通じたのね。でも自己申告の気がくるってません発言ほど信用できないものってないわよね?」



「……ふっ、甘いな。世の中それ以上に信用できないモノなんてざらにあるのを判ってないな」



「……やっぱりこいつ、コレかしら?」



「……恐らく、そうではないかと。俺……私も先程は身の危険を感じました」



「身の危険?」



「それは……いえ、何でもありません」



「そう?」



「……はい」



「まあ、深くは突っ込まないわ。でも、そうよね?」



「そうよね? ……って黙って聞いてれば好き放題言いやがって! だから俺はは別に気が狂ってるわけでも、ましてや変態では断じてない!!」



「……へぇ、ならその自称普通の人はどうして王城なんかに侵入してきたわけ?」



「事故だ。確かにアルカッタに“飛び”はしたが王城に出るつもりは微塵もなかった。多分、どこかの誰かのいたずらだ」



「じゃあこの時期に王城に侵入したのは全くの偶然で、カトゥメ聖国との繋がりやその他の事も一切知らない、ってわけ?」



「ああ……いや、微妙に全く無関係とは言えないし、リリアンの奴が今どこにいるかも心当たりがない訳ではないけど、他意はない」






「「――」」






「……ん? 二人とも、何かさっきまでと様子が違いません?」




「即刻、この男を締め上げて。拷問でも薬でも、手段は問わないわ」



「はっ!」



「って、何故にそうなりますか!?」



「……自分の胸にでも聞いてみなさい。むしろ今の発言をしておいてそうならない方がおかしいわ」



「今の発言? 今俺が言った事に何か変な事でも……あ゛」



「自爆、とは正にこの事よね、カトゥメ聖国のスパイさん?」



「や! 違う!! お前たちは致命的に俺の事を勘違いしている!! そして俺は別にカトゥメ聖国のスパイなんかじゃない!!」



「ふんっ、どうだか。……じゃあ、頼むわね?」



「はっ! この身に変えましても!!」



「って、おいおい。何故にこんな展開に……」






「セミリファ様ー、セミリファ様ー、そちらにいらっしゃるのですか―?」






「ああ、こっちよ。地下牢の方。ちょっと来て」






「はいー、少々お待ちをー」






「……ん? どこかで聞き覚えのある声のような気が……?」






「セミリファ様、お待たせいたしました。何か私に用事ですか?」



「ええ、侵入者を捕まえたって言うから、貴女に一目見てもらおうと思って。姫様が連れ去られた時、一緒にいた貴女ならこの男がそいつらの仲間かどうか分かるかもしれないでしょ?」



「……その節は大変申し訳ありません。私が……」



「それ以上は言いっこなし。姫様が敵わなかった相手なら私……いいえ、アルカッタの四将でも無理よ。だからそう気を落とさないで。むしろ生きて帰ってきた事を誇りに思いなさい」



「は、はい! ありがとうございますセミリファ様!」



「いいえ。それで、この男なんだけど見覚えある?」



「このヒ――」






「……よう、偶然ってのは怖――」






「知りません見覚えありません全く赤の他人です初めて見るヒトでした!!!!」



「……おいおい。仮にも元ごしゅ――」



「わーわー、きゃー!! わ、私用事を思い出しました! 申し訳ありませんセミリファ様! 失礼します!!!!」



「……おーい、テッラー?」



「――怪しいわね」



「怪しいも何もあいつは俺の――」



「あの子の弱みでも握ってるわけ? もしかしてそれで心優しい姫様も仕方なく敵の手に……? あり得るわね」



「おーい、聞いてますかー?」



「この男から必ず姫様の情報を引き出しなさい。私はあの子を追ってくるわ」



「はっ! 分かりました!!」






「……待って、マーサ! 貴女の事は必ず守るから、あの男の事は心配せずに私に話を――」






「……行ってしまった。てか、マーサって誰よ?」



「先ほどの女性で姫様の傍仕えのメイドだ。器量よし、腕もそこそこ立つ、容姿もちょっと幼いところが可愛いかな――って、貴様何を言わせるかっ!?」



「や! 全部お前が勝手に言った事だろ!? 俺関係ねえよ!! ……てか、あいつテッラ―じゃないのか?」



「テッラ―? 誰だ、そいつ?」



「だから、さっきのテンパって逃げてったメイド」



「彼女はマーサだ」



「……ま、いっか。別人だろうと本人だろうと、俺には大差ないしな。……で、ひとつ伺ってよろしいでしょうか?」



「なんだ? 姫様の事について吐くなら今のうちだぞ?」



「いや、俺にちょっかい出してむしろリリアンが見つかったら大目玉食うのはお前たち……て、そうじゃなくてだな、その取りだした棘付き鉄球、どうする気だ?」



「ん? 拷問に使う」



「さらっと言うなー!?!? ぎゃー!! ちょ、ま、ちょっと待て少し冷静に話し合おうぜ? 俺達は言葉が交わせるんだ、きっと判り合えるに違いない!!」



「なら先ずは姫様の居場所を吐くんだな」



「リリアン? ……って、うをっ!? あ、あぶねぇじゃないか!!」



「姫様の御名を軽々しく口にするな!!」



「……あー、めっちゃ、不条理だなぁ、相変わらず」



「さあ吐け! 吐くのだ!!」



「うお!! とっ、よっ、ほっ!!」



「縛られてるくせにちょこまかと不気味な奴だな!」



「ぜーぜー、はーはー、お前は少し嬉しそうだな?」



「ああ。久しぶりにいたぶり外のありそうな獲物だからな」



「ぎゃーおーたーすーけぇぇぇ!!! って、そう簡単に当たって堪るかっ!!」



「むぅ!? 猪口才な!!」



「なんのっ!!」



「とうっ!」



「あらよっと!」



「ほりゃ!」



「喰らいでかっ!」



「やる!!」



「そう思うなら止めてくれ!!」



「断る!! 止めてほしいなら姫様の事を吐くんだな!」



「や、吐くも何も、それならひとまず手を――おうっ!?」



「ちっ、今のは惜しい」



「てか、髪の毛掠った!! あんな勢いのもの当たったら死ぬ! 死ぬってば!!」



「死ね!!」



「や!! 趣旨が変わってる!? 情報は!? リリアンの居場所は!?」



「知るかっ! お前が死んでから聞き出す!!」



「無理だろそれ、うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!?!?!?!?」



◇◇◇




「はい、アル。飴あげる」



「……(ころころ、ころころ)」



「しっかし、自分でやっておいて何だけどレムの奴大丈夫かしら? まあ私たちがこうして助かったんだから、あいつの死は無駄にはしないけど」



「……(ころころ、ころころ)」



「ん? 何? もしかしてレムの事、心配してる?」



「……(ころころ、ころころ)」



「んー、よく分からないわね。まあ、でも戦争が始まる前にこうしてアルカッタに来る事が出来たってのは儲けものだわ。――今ならまだ間に合うかもしれない」



「……、?」



「アル、どうかし」






「りょ、りょ、りょ――…………りょりゅりぇりぇ?!?!?!?!?!?!?」






「――って、きゃ!?」



「……(ころころ、こくん)」



「……何このヒト、いきなり奇声上げたかと思えば盛大に鼻血吹いて倒れて……て、死んでないわよね?」



「……(じー)」



「って、あれー? このヒトの事どこかで見たことある様な…? 赤い髪に腰に差した珍しい形の片刃剣、『灼が――……ま、まさかね」



「……(ぷいっ)」



「……でも、これって一応手当とかしないとまずいのかしら? ……やだなぁー」




テッラ―=マーサです。同一人物。


書き終えて読み返してみる。……何故にレム君が酷い目に合ってるのだろう?特に意図しているわけではありません。


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