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harem!〜カオス煮、いっちょ上がり!〜  作者: nyao
o メイドさんとご主人様
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 ど-17. 笑顔

笑顔がいいものばかりとは限りません。

ですが笑顔とはいいものです。




「うわっ!?」



「…どうかなさいましたか、旦那様?」



「あ、明日は世界の終わりか滅亡かっ」



「旦那様、よもや遂に御気を触れられになられたのですか?それはそれは、おめでとうござ――」



「何でお前が笑ってるんだよ!?まさかまた何か良からぬ企みとかしてないだろうな!!」



「いえ、過去現在未来に置きましても私は『善からぬ企み』などと言うものを行いました記憶は御座いませんし予定にも入っておりません。そして私が笑っている理由ですが…その前に旦那様、私が笑うのはそれほど可笑しな事でしょうか?」



「や、可笑しいとか可笑しくないとかそんな次元じゃないだろ、お前が笑うのは俺が酷い目に遭う時と好物を食べてる時、それと世界滅亡の前夜だけだっ」



「…天晴れなまでに言い切りましたね。しかし旦那様、好物を食している時に私が思わず零してしまっている至福の表情を存じておいでなのは…もしや覗き見でしょうか?余り誇れた趣向ではございませんが旦那様のお望みとあらばそれも致し方ないでしょう。しかし有事の際はなにとぞ私だけで満足、どうか他の方々には迷惑が掛からないように御気を配っていただけると大変ありがたく思います」



「毒舌に安心したのは生まれて初めてだ。……で、いつもどおりのお前だと言い張る気ならどうして笑ってるんだよ?」



「はい、それは旦那様。主計部のハッサラカ様から幸せの秘訣は笑う事だとお教えいただいたので実践しておりましたが…何故でしょう、皆様誰もがつい先ほどの旦那様のように絶望に似た表情をなさるのですが?」



「理由はさっき言った通りだしきっとそいつらも似たような思いだったと思うぞ。だからな、慣れない事は余りするな」



「………旦那様」



「何だ?」



「我々は過去の過ちを学習する事が出来ます。ですから皆様…特に旦那様には私に対する誤認識を改めさせていただく必要がありそうですね?」



「……………ああ、なるほど。こういうオチ、やっぱりお前が笑ってると俺が酷い目に遭うのね」



「まだ認識に過ちがあるようですが…納得いただけたようですので、ご同行お願いいたします、旦那様。何、午後の予定は繰り上げ、どうしても必要なもののみ皆様にご助力願い致しましょう」



「一応聞くけど、俺に選択権は?」



「旦那様に人権はございません」



「ないのかっ、そこまでないのかよっ!?」



「――では、往きましょうか?」



「笑顔、怖い」




本日の一口メモ〜


人物紹介


ハッカラサ

主計部所属の奴隷の女の子。いつもにこにこ。


『メイドさんの表情』

基本的に無表情です。別に喜怒哀楽がないわけじゃありません。むしろヤツラには過剰すぎるほどあります。

館の七つ不思議に「お姉さまの笑顔を見た人は幸せになれる」というものがあります。お姉さまとはメイドさんで。それほどに希少価値の高いものです。…まぁ、旦那様としては嬉しくも何ともありませんが。


追記調査結果:「不思議が次第に増えていく」と言う七つ不思議がある事が判明。どうやら七つと言う数に意味はないようだ。


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