ど-135. それはある意味命かけてます
いつだって命がけ
「レム、お手」
「ほい」
「レ、レム。我を捕まえてどうする気なの?」
「いや、お前がお手って言ったから素直に手を出してやっただけだろうが。それに手を重ね合っただけで何をそんなに怯えている?」
「赤ちゃん、できちゃうよぅ」
「お前の知識はどれだけないんだ?つか、シャトゥ、それは流石に分かって言ってるだろ?」
「うむ。だが我がこう言えばレムが燃え出すって母様が教えてくれた。どう、燃えた?萌えた??」
「最後のだけ微妙に合ってる気がする……ではなくて、シャトゥ、それはお前じゃ無理だ」
「無理?我には無理なのか?」
「ああ、残念ながらな。お前の日頃の言動とか仕込み役が誰かとか…あと主に年齢の事を考えれば仕方ない事なんだよ」
「うむ、仕方ないなら仕方ない」
「ああ。…で、いきなり『お手』だなんて穏やかじゃないな、一体どうしたんだ?いや、素直に実行した俺が言うのも何だが」
「うむ、暇」
「…ひま?」
「うむ、我は暇である。レム、何か相手をして?」
「言葉が微妙に偉そうな割に態度は殊勝なんだよなぁ。つか見上げてくるな、いや何故にうっすら涙溜めてますか?」
「コレは涙ではなく水滴。母様からレムにお願いする時はこうするといいと聞きました」
「…よしよし、シャトゥ。お前はこれからも素直ないい子に育ってくれよー?」
「うむ?」
「うん、ここは分からなくて正解だから」
「何となくレムに馬鹿にされた気がするのは気のせいです」
「本当にそう思ってるなら態々口に出さなくていいからな、シャトゥ」
「うむ。レムに馬鹿にされた!」
「してねぇよ!?」
「我の心は深く傷ついた。謝礼をようきゅーする」
「や、それじゃ意味分からないから」
「うむ?…間違えた。お礼参りに参上する」
「それはそれで間違ってるような、間違ってないような…?」
「レム、我を傷モノにした責任、取れ?」
「だからいい加減その微妙に言葉を省いた言い回しは止めていただけませんかねっ!?」
「??」
「判ってない、ああ、解ってないのは知ってるけどな、それでも俺としては切実に要求したいのです!!」
「……」
「おい、シャトゥ、ちゃんと聞いてるのか?」
「レムが我を襲ったうわあああん!!!!!」
「ってぇ、いきなり叫んで、そして急に逃げだすなこんのっ…!」
「そして鬼ごっこ。レム、我を捕まえるともれなく我がプレゼント?」
「だああああああ、だから何を他人が聞いたら誤解しかしない言い方を…とにかく待て、シャトゥ、少し話し合おう!」
「きゃふゅ〜、レムに襲われる!!!」
「だからくそったれめっ!!」
結果の決まった勝負です。
旦那様の今日の格言
「戦略的撤退ってのは便利な言葉だよな」
女神さまの本日のぼやき
「詰まりません」