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harem!〜カオス煮、いっちょ上がり!〜  作者: nyao
o メイドさん+幼女とご主人様
216/1098

ど-129. 代筆ふたつ、お願いします


人からの頼まれごとなんて…


「シャトゥ、今日こそ分からせてやる必要があるみたいだな」



「我に戦いを挑むとは、いい度胸?」



「いや、挑んでないから。まあシャトゥがどうしてもって言うんなら勝負してやってもいいけどな」



「それは正気?」



「当然正気だ。…それとなシャトゥ、ちゃんと正しい言葉遣いを覚えような?この場合は『それは本当?』が正しいのであって断じて『それは正気?』なんて聞かないからな」



「でも母様はレムの言う事は取り敢えず正気を疑えと言っていた」



「…なぁ、シャトゥ?」



「うむ?」



「何度でも繰り返し言うけどな。そろそろさ、あいつの言ってる事が少しはおかしい事に気づこうぜ?」



「そうなの?…実は我も最近思うけど、母様の言葉には照れ隠しが入っているような気がしている」



「……」



「…照れ隠しが――」



「さて、シャトゥ、今の言葉は誰に言わされた?」



「うむ、母様の教えがおかしくはないかとレムが誘惑してきたらこう応えるようにと母様に教わった。どうだった?」



「どうだった、と言われても。何と答えろと?」



「褒めて?」



「…やー、無理だろ、それは」



「……そうか」



「だ、だからってそこまで落ち込む事はないから、なっ?」



「…うむ。それでレムは何してる?」



「ちょっとな。代筆を頼まれたからちょっとしたためてるんだ」



「したためる?このミミズたちが文字?」



「ああ。厳密には書きやすいようにはわざとちょっと崩した文字だけどな。っていうかシャトゥ、実は文字見るの初めてだったりしないか」



「レム、正気?」



「だから正気だって。つかどういう意味だ、シャトゥ?」



「我も文字くらい見た事はあります。レムはやっぱり大変失礼。あとで母様に報告しなくちゃ」



「すなっ!それとな、俺が初めて見たかって聞いたのはこの現代共用文字の事だ」



「レムは字を書くのが下手?」



「違う。これはれっきとした現代共用の文字だ。多分シャトゥが見た事あるのって古代文字だけじゃないのか?」



「古代文字?文字に古代があるの?」



「ああ、あるぞ。いつもあいつ――お前の“母様”が書いてる文字だよ。何の嫌味か俺に読ませる文章を書く時だけ全部古代文字で書きやがる。ま、あいつにとっちゃ古代文字の方が書きやすいだろうし、俺も別に読めないわけじゃないからいいんだが」



「うむ、我は母様の字しか見た事ない。そして告白すると、皆はいつも暗号文を使ってると思ってた」



「そうかー。なら今度あいつに行ってみろ。そろそろ文字を覚えるのも悪くないだろ」



「でも母様は文字を覚えると悪い知識がつくのでダメと言ってた。あとレムが我に文字を覚えるのを勧めてきたら我に何か読ませたいものがあるに違いないとも言ってた」



「別にないぞ。それにシャトゥだって文字が読めないと色々と不便だろ?もうほとんど現代共用文字を使ってるから、シャトゥからしてみれば周りの文字は全部訳が判らないって事になるもんな」



「別に困ってはいない。母様から『透過晶 (オリジナル)』を貰ったから。我にかかれば全てが筒抜け?」



「すなっ!!『透過晶』って言ったら任意の者を透かして見る事の出来るアレだよな」



「うむ。ちなみに改良バージョンなら翻訳機能と読心機能がついて凄いお得」



「あ、そ。…つーかあいつの方こそシャトゥになんてものを渡してるんだよ!?」



「大丈夫。母様とレムの前以外では使わないって約束したから。問題なしって母様からのお墨付きもある」



「ゃ、それだと俺のプライバシーが甚だしく侵害されるから!」



「それも大丈夫。レムにプライバシーはないって母様言ってたから」



「んな訳あるかっ!」



「…そうなの?」



「そこで心底不思議そうに聞き返されると俺としてはどうとっていいんだ?」



「レムにプライバシーがあるとは。勉強になりました」



「ああ、それはよかったな。…でも喜べないのはなんでだろうな?」



「レムのプライバシーがなくなったから?」



「判ってるんなら少しは俺に気づかえよ!?……てか、俺は早くこの手紙を書かないといけないんだよ」



「手紙?」



「ああ。何故か書こうとする度に邪魔が入るし、結構大事そうな手紙なんだけどなぁ、これ」



「何の手紙?」



「んー、まあ決闘状…いや違うな。宣戦布告、報告書、どうにも違うな。……ああ、これだ。コレはほら、自慢話…要はじゃれ合いって事だ。今回は俺の代筆って事で近況報告みたいな内容になってるけどな」



「判らない」



「まあマレーヌから地上にいるサリアって子に当てての手紙なんだが、なーんでだかお互いをライバル視してるみたいでな。時々こうして自慢話をやり取りしてるらしいんだ」



「ふむ」



「分かったか?」



「全然分からない。レムは説明が下手」



「んー、この事については俺も詳しい経緯とか知らないしな。初めて二人が会った時は歳も近くて仲良くなってたはずなんだけどなぁ?」



「…!」



「どうした?」



「おやつの時間なので帰る」



「……あ、そ。つーかシャトゥ、結局何しに来たんだよ?」



「レムが仕事をしてたから邪魔しにきた」



「…なぁ、シャトゥ?」



「何?」



「だから、俺ははじめから言ってるんだよな。今日こそ分からせてやる、って」



「何の事?」



「つまりは」



「つまりは?」



「俺の仕事の邪魔ばっかりするなー!!!!」



「ひゃぅ!?」


そろそろやばいです。

劇場版も書かなきゃだし、アルちゃんの冒険も書かなきゃだしでてんてこまいだぁ。


でも一日は待ってはくれない。うぅ。



旦那さまの今日の格言

「仕事は早め早めに終わらせていこう」


女神さまの本日のぼやき

「成せば成ります?」


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