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harem!〜カオス煮、いっちょ上がり!〜  作者: nyao
o メイドさん+幼女とご主人様
207/1098

13. どれいとお出迎え


レアリア・・・レムくんの新しい奴隷。忠誠心はない。

サリア・・・宿屋の娘。レムの事を『レム兄』と呼んでいるがしたっているかは不明。

サーシャ・・・サリアの母親。

マレーヌ・・・レムの奴隷の女の子。実はサリアと文通仲間です。


「だからっ、絶対に私の方が――」



「そんな事はありません。私の方が女の子らし――」



「違うよ!」



「違います!」



「むぅ〜!!」



「…そう言う直ぐむくれるようなところが子供だと言っているのです。もしかしてそれが可愛いとでも思っています?」



「そう言うマレーヌちゃんだってそんなすまそうと頑張っちゃって、もしかしてそれが格好良いとでも思ってるの?」



「サリア、言って良い事と悪い事と言うモノがあるんですよ?」



「ほらっ、マレーヌちゃんだってすぐにそうやってむきになってる!ヒトの事は言えないよっ!」



「うっ……サリアのくせに生意気です」



「そう言うマレーヌちゃんの方がナマイキだよ」



「そんな事は――ぁ」



「ん?マレーヌちゃ、あ」






「ほら見ろレアリア。口げんかするほど平和そのものだ。だから俺の言った通り心配する必要なんてなかっただろ?」



「それは……あくまで結果論であって今回は偶々の偶然合ってただけじゃないの。そんな自慢そうにしないでくれる?」



「自慢つーか、確信?」



「ふざけた事言ってるんじゃないわよ。勘のくせして図に乗るんじゃないわ」



「…何故俺が罵られてなきゃいけないんだろ?つかどうしてそんな展開になっているのでしょうか?」





「自業自得です、主様」



「レム兄、どうしたの?それにレアリアさんも」



「いや、どうしたも何も俺はレアリアに無理矢理連れてこられただけだしなぁ」



「だってサリアと、あなたがマレーヌって子?二人が兵隊のいるところに向かって行ったって聞いたから。追いかけてくるのなんて当然じゃない!」



「「??」」



「それは全然当然じゃないと思うぞ?それは明らかに無謀の行動だし」



「あんたは黙れ」



「俺、これでもレアリアのご主人――」



「だ・ま・れ」



「…はい」




「「…レム兄(主様)弱い」」




「うるせぇよ、二人とも」



「それで二人とも、無事なの…ってのは見れば判るとして、大丈夫だったの?」



「レアリアさん、大丈夫って何の事?」



「は?だからこの先に兵隊がいっぱい現れたって、街の人たちだって騒いでたわよ。まさか知らないわけじゃないでしょ?」



「知りませんね。そうですよね、サリア」



「うん。レアリアさん、一体何の事なの?兵隊さんって、何かあった?」



「はぁ!?ど、どういう事…?」



「それはこっちが聞きたいんだけど…」




「つまりお前、如いては街の奴らの勘違いだったって事だろ?」




「それはありえないわよ!」



「どうしてそこまで言い切れるんだ?」



「だって、レムだって聞いたでしょ!?」



「何を?」



「“伝心”よ!私たちが街から出る間際にギルド所属員宛て無差別に送られてきたでしょ、『街の南方に大量の軍兵の影あり。危険、避難せよ』って!!」



「“伝心”の魔法…?悪い、聞いてない」



「何でよ!あんた、仮にもギルドに所属してるんでしょ!?」



「いや、だって俺、特別劣遇の番外ランクFだし?」



「だし?って、意味分からないわよ!それにだとすればあの山賊もどきの言い分はどうなるのよ?」



「山賊もどき?…あぁ、あいつらの事ね。世迷言か、もしくは何か予定でも狂ったんじゃないのか?」



「そんなことあるわけないでしょ!それに“伝心”じゃ数万規模って…。そんなものを見間違えるはずも勘違いするはずもないじゃない!?」



「まあまあ、そう独りで騒ぎ立ててると危ないヒトに見えるぞ?なあ、二人とも?」



「うん、まぁ…」



「主様に言われてはおしまいです。可哀想に」



「ちょ、何?何なのこの展開は?どうして私がおかしい人って事にされてるわけ??私はただ純粋に助けに…」



「だって、レアリアさんが何言ってるのか分からないし。ねえ、マレーヌちゃん?」



「そうですね、サリアの言う通りです。先ほどから兵隊だの何だのと、一体どうしたんですか?」



「何って、だからさっきから言ってるけど、この先に大勢の兵隊が――」




「いませんでしたよ?」




「…て、え?今なんて…?」



「ですから、そんなものは影一つとして見なかったと言っているのです。そうですよね、サリア?」



「サ、サリア、本当なの?」



「うん、マレーヌちゃんの言うとおり、この先の平原にはヒト一人いなかったよ?見渡しのいいところだし、そんないっぱいのヒトがいたらいくらなんでも判ると思うんだけど…?」



「と、言う事です。主様の言い分ではないですが、きっと何かの勘違いではないんですか?」



「そ、そんな事は…」



「そんなに疑るんだったら自分で見に行ってみたらどうだ、レアリア?」



「……そうさせて貰うわ」



「って、ちょっと待てよレアリア。行くなら一人で、つか何故に俺の手を相変わらず引きずっていきますか?…はっ!?まさか俺と離れたぶっ!?」




「うわぁ、レム兄、今顔からぶつかったね」



「見事な転びっぷりでした、主様」




「二人とも、少しは俺を助けようとは言う気はないわけ?」



「「ない」」



「……。レアリア!お前、急に手を離すんじゃねぇよ!?」



「何よ!?そっちがいきなり気が狂ったみたいな事を言いかけたのが悪いんでしょ!?」



「気が狂った?…はて、俺ってそんな事言ったか?」



「言いかけました」



「うん、確かに言いかけてたね」



「……俺、何言いかけたんだ?」



「「「ありえない事」」」



「三人とも、そこまで口を揃える様な事か?つか俺は一体何――ぁ」



「レム兄、急に立ち止まったりしたら危ないよ?」



「主様、奇怪な行動は止めて下さい?」



「レム、邪魔」



「ちょっと皆さん、ひどいんじゃありません?ってか、さっきのがあり得ないってなんだよ、あり得ないって!俺はただ単に『レアリアが俺と離れたくないがために手を放そうとしないんだ』ってい言おうとしただけじゃないか」



「ありえないじゃない」



「うん、あり得ないね」



「あり得ませんね」



「……何故そこまで断言しますか、皆さん?」



『だって、事実だし』



「……ぐすっ、何故か心がとっても寒い」



「主様、こちらをどうぞ」



「…羽毛。その優しさが心憎いな、おい」



「お褒め頂きありがとうございます」



「てやんでぃ、バカ野郎め」



「私は野郎じゃないです」



「単なる言い回しだ――って、サリア、どうして俺をそんな白い目で見る?」



「マレーヌちゃんが可哀想」



「今のはレムが悪いわね」



「心が深く傷つきました。慰礼を求めます」



「滅茶、棒読みした後付けの理由だな、それ!?」



「やはりばれますか」



「ばれるに決まってるだろうがっ!?」




「あ、レアリアさん、もうそろそろだよ。あの丘の先でかなり遠くまで見渡せるから」



「そうなの?分かったわ」




「ってぇ、そっちはそっちで俺を無視して話を進めないでくれますか!?」



「レム兄、話をややこしくしないでよね、お願いだから」



「俺がいつ話をややこしくしたって言うんだよ?」



『いつも』



「即答、しかも全員か」



「だって事実だし」



「事実ですから」



「レム、邪魔」



「……、今明らかにおかしな言葉が入ってた!入ってました!!」



「ここまで来れば充分ですね」



「あ、うん。ほら、レアリアさん。先が見渡せるよ?」



「ああ、ほん――…と」



「レアリア、急に立ち止まるなよ、危ないじゃないか」



「レム兄が前見てないからだよ、危ないなぁ、もう」



「主様、ちゃんと周りに気を配って歩いてください。周囲の阻害になります」



「ってぇ、何でどうして俺にばっかり責任が回ってきますか!?」



「「レム兄(主様)が悪いから」」



「……うぅ」




「……本当に、誰もいない?」




「ね、言った通りだったでしょ、レアリアさん?」



「これだけ見渡しの良い場所です。見落とし、と言う事はないと思われますが…?」



「そう、よね。流石にこれだけ広くて障害物もなければ見落とすなんて事はないわよ、ね…?」



「そう言うわけだから、早く街に帰ろうよ?私、ちょっと疲れちゃって」



「日頃からの運動不足ですよ。情けないですね、サリア?」



「そ、そういうマレーヌちゃん…」



「私ですか?この程度の運動、全然平気ですけど?」



「う、うぅ…」



「……分かったわ。それじゃあ戻りましょうか。サリア、そう言えばあなたのお母さんも心配してたわよ?」



「え、お母さん帰って来てたの?」



「サリア、サーシャさんは私が街にいた時からいましたよ?気付かないとは……ふっ」



「む〜〜っ!!」



「何ですか?何か言いたそうですね?」



「…、別に。ほらっ、レム兄!何ぼさっとしてるの早く帰るよっ!!」




「な、何を怒ってらっしゃるのですか、サリアさん?」




「何でもない!」



「ふふっ、怒鳴ったりして情けない。主様、サリアの事は気にしなくても結構です。単なるみっともないだけの八つ当たりですから。ね?」



「あ、あぁ――」



「マレーヌちゃん!そう言いながら何をレム兄にすり寄ってるのっ!?」



「何ですか、サリア。それはもしかしなくても嫉妬ですか?」



「え、マジで――」



「それはない」



「…う、うぅ」



「サリア、主様が悲しんでいます」



「だから?」



「ぐっじょぶ!」



「ぐー!」



「いや待て!さっきまでの喧嘩はいったい何だ!?いきなり何仲良しになってるのっ!?」



「レム兄、私たち、別にそんなに仲良しじゃないよ。ねぇ、マレーヌちゃん?」



「ええ、その通りですサリア。私とサリアの仲は主様が思われている程じゃ断じてありません」




「…いえ、十分仲良しだと思うわよ?と、言うよりもさっきから思うんだけど、私はどうすればいいの?」




「俺を助けて下さい」



「嫌」



「…何でどうして俺の周りは俺に冷たい奴ばっかりなのかなぁ?」



「「「自業自得」」」



「……何が?」



「「「自分の胸に手を当てて聞いてみれば?」」」



「――マデューカスと言いこいつらと言い、だからそれがわからないんだっつーの」





ひ・み・つ・の裏話?


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