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harem!〜カオス煮、いっちょ上がり!〜  作者: nyao
【スィリィ・エレファン編】
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ACT XX. ファイ-3


致命的、色々と、決定的に


ファイ・・・奴隷の女の子。色々と規格外な事が多いっぽい?でも御安心を、あくまで全部“潜在的に”ですから


「………………ええと」



何やらずいぶんと長い間ボーとしていたような気がしますです。


エレム様を助けようとして、情けない事にすぐに力尽きたような気がします。そして気がつくとどこか私の知らないところにいました、それも一人きりで。


かと思うと、目の前にいきなり見ず知らずの女の人二人が現れて、




「…ああ、ファイですか」



「顔色が悪い。酷い目にあってるな」



「あ、あの、どちらさまでしょうか?」



「どちら?…あぁ、これではわたしの事は分からないか」



「ここは…成程、“因果の揺籠”の中ですか。道理で姉様がいると思いました」



「何だ、わたしがいて困る事でもあるのか?」



「いいえ。ただ姉様の顔を視界に入れておかないといけないかと思うと憂鬱なだけです」



「はっ、言うねぇ、あんたも」



「その口、閉じてもらえます?」



「あんた、わたしに喧嘩売ってるの?」



「そう聞こえませんでした?ならその耳はただの飾りですね」



「……わたしが、一応は“アレ”の手前、あんたの顔を拝むのも我慢してあげてたけど、所詮は愚妹って事だな」



「何を言いますか。どうせ時間の問題です。私としてはその手間を省いただけですよ?」



「それもそうか。あんたがこの体たらくじゃ、確かに時間の問題だったな。わたしはあんた如き、どうでもよかったけど?」



「どうでしょうね。それに姉様に言われたくはありません。どうせすぐにぼろを出したでしょうから」



「……そう言えばこれは良い機会だな」



「あぁ、それもそうですね、姉様。ここなら誰の邪魔が入るという事もなさそうですうし」



「ああ、そうだな。いくら命乞いしても助けは来ないからな?」



「それは私のセリフかと思いますが?」



「「――」」



「では、姉様」



「何だ、愚妹」



「――…死んでください、いえむしろ殺します」



「それはわたしの科白、だっ!」




とのような会話をしていたと思ったら、お二人の間が眩しいほどに光って、気がつくといなくなっていました。


私の事を知ってらしたようですけど一体どちら様だったのでしょう?





それにそもそも、ここはどこですか?


いくら叫んでもどなたからの返事もありませんし、体も気を抜くと眠ってしまいそうなほどに疲れています。



…正直泣きそうです。





「私、どうすればよいのでしょうか?」



そう言えばエレム様とスィリィ様はどこに行ってしまわれたのでしょうか?


…と、言うよりも私が逸れてしまった気もするのですが。



周り……を見ても何もないですし。もしかして私、ずっとこのままここで、一人ぼっちで過ごすんでしょうか?



「挫けません。挫けたり、しませんっ」



でもやっぱり挫けそうです。意志の弱い私をお許し下さい、レム様。



「あ、そうでした」



そうです、レム様です、私の御主人様です旦那様です!


お優しいレム様ならきっと助けに来てくれる………気がしないのは何故でしょう〜???


どちらかと言えば苦笑いで「よお、助けに…きたけど失敗した。わりぃ」とか言いそうに思えます。



「うぅ、私はずっとこのままここで一人ぼっちで過ごさなければいけないんですか?それはあんまりではないですか??」



私がなにか悪い事でもしたでしょうか?


もししていたのなら今すぐ謝ります、実はレム様の食事にちょっと危ないかもしれない食材を使っちゃってた事とか、レム様にお出ししてたお食事の全部、怖くて試食してなかった事とか、告白します。他にも幾つか…私の所為でレム様が死にそうな目に合っていた事とか懺悔します。ですからどうか許して下さいまし。



……不思議と罰を受ける心当たりが有り余っている気もするのです。私って実は悪い子だったのでしょうか!?


驚愕の事実です。自分を見つめなおすのって、大切ですね。



「でも…やっぱり一人ぼっちはさみしいのです」



ぐすんっ、と空を見上げて――



「?」



コレ、何でしょう?


気がつきませんでしたけど、ちょっと背伸びすれば届きそうな所に赤い糸が一本、見えないほど高い空から垂れ下がってきてました。



これはもしやっ、天の助けと言うものでしょうか!?



もし私が溺れていたら藁にも縋りたい心境ですけど、流石に糸一本に縋るのは如何なものでしょうか?


……それに、どこか引っ張ってはダメそうな気がするのは気のせいでしょうか?



「……………」



引っ張ってみるべきか、見なかった事にするべきか。



「う〜ん」



散々迷って、迷っている間に赤い糸が何だか薄れてきているような気がします――?













「えい」




破滅するタイプ。

好奇心は猫をも殺す。


ファイさんはそんなタイプっぽいですね。でも悪運が非常に強いので最後には

「そっか、ひどい目にあったねー」

でおしまいですけど(笑)


その頃の…。

あと、アメリア様たちお姫様グループとミリアレムさんと学長の夫婦グループの二回……ある、かな?

その時の気分次第って事で。



スィリィ嬢、ただいま自己嫌悪中。


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