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harem!〜カオス煮、いっちょ上がり!〜  作者: nyao
o メイドさんとご主人様
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ど-94. お姫様2


アメリア・・・戦争で滅んだあアトラビ国の元お姫様。今はレムの奴隷。


お姫様と言うのは色々な意味でのあこがれです。




「なぁ?」



「はい、如何様で御座いましょうか、旦那様?」



「いや、用って程じゃないんだが…」



「はい。ボウフラのように漂うのみの旦那様よりご用事など草々ある筈も御座いません事は重々承知しております。それで、いかがなされましたか、旦那様?」



「ああ、最近何かアメリアの奴が楽しそうだな、って思ってな。………あと、酷い事言われても次第に流せるようになっていく自分が怖い」



「酷い事とはどのような事か、お察しのみを致しますが……アメリア様がですか?」



「おぉ。何か館に慣れてきたって感じじゃなくてな。こりゃアルゼルイにやってるお陰かな、とも思うのだが…何があったか知ってるか?」



「存じてはおりませんが大方の予測はついております。それよりもそのような変化にお気づきになられるとは、旦那様は大層アメリア様をお気に掛けておられますね。……やはりお姫様である、と言う事なのでしょうか?」



「いや、あいつも微妙な立場にいるだろ。あそこの国は色々と融通が効くからいいけど仮にも亡国の姫、しかも手配書付きだ。やっぱり気にはなるだろ?………断じてお姫様かぁ〜と、かの理由はないからな」



「そうですか。いえ、旦那様の御言葉を疑いはしませんが。そして旦那様の妄言を信じる気も毛頭ございませんが。取り敢えずはそうであるとしておいてあげましょう」



「助かる……いや俺何を血迷っている!?てか、今回のお前は何故そんなに偉そうなんだ?」



「少しは旦那様を見習おうと思いまして…」



「何を!?そもそも俺って日頃偉そうじゃないよね、ぜんぜん違うよな?……うぅ、自分で言ってて何か悲しくなってきた」



「お気を確かにお持ちください旦那様。旦那様が今感じられておられるのは旦那様の真実の姿です。決して目を逸らさぬよう、虚勢を張りになられてください。旦那様はやらねば出来ぬお方です!」



「…はぁ、何かどうでもよくなってきた。俺が感じてる哀しさ虚しさ遣る瀬無さなんてお前の言葉を聞いてると割とどうとでもなる事なんだよな、って思えてくるよ」



「旦那様のお力になれたようでそれは何より。この身に余る僥倖にございます」



「………、んで、アメリアの事に戻るが、お前の予測ってどんなのだ?」



「はい、鬱憤の解消や生甲斐を見つけられたのでは、と。アメリア様は最近頻繁にリッパー様と連絡を取り合っておりますので」



「リッパー、てやっぱりあいつの事、だよなぁ…?」



「はい。旦那様もご存じのとおり、リッパー・スフィア王太女殿下で相違ありません」



「なるほどねぇ。お姫様と、元お姫様で気でもあったのかね?」



「それもあるかとは思いますが、主として話題に上がっているのは旦那様の事のようですよ?」



「マジでか?…つか、お前が何故その事を知っている?」



「以前、少々ですがアメリア様に文通の書面を見せていただきましたので。それよりも宜しいのですか、旦那様?」



「宜しいって、何が?俺としてはアメリアがそんなに俺の事を考えていてくれたなんて嬉しい以外思わないけどな」



「いえ、アメリア様ではなく、リッパー様の方でございます。理由は存じ上げませんが旦那様は以前よりリッパー様を避けておられた様子でしたので…」



「あぁ、あいつはちょっと、いや何でかかなり苦手なんだが、別に問題ないだろ、二人お姫様が俺の話題で会話の花を咲かせてるって事くらい」



「旦那様、お顔が緩んでおります。……旦那様がそう仰られるのであればよいのですが。確かにアメリア様が旦那様の内情をリッパー様に切り売りしていたとしても細事ではございますか」



「……いや、待って下さいよ?」



「何でしょうか、旦那様?」



「俺の話題で盛り上がってるって、アメリアが俺の情報をリッパーに売りつけてる、って事なのか?」



「その代償にアメリア様は色々と便宜を図っていただいているようで。見事な利害関係でございますね?」



「や、やばい。やばすぎる」



「…、以前から不思議に思っていたのですが、旦那様は何故リッパー様を避けておられるのですか?」



「何故も何も、なぁ…?」



「リッパー様は気立てもよく美しく、何より旦那様を慕っておられます。それを旦那様は何故避けようとなされるのか、私としましてもリッパー様に助力したくなるような事が稀にあるのですが」



「お前に気立てとかきれいとか言われても嫌味にしか聞こえねぇ…。それと、心情的にリッパーに協力したくなってもお前だけは絶対にあいつに協力とかするなよ?」



「はい、旦那様がそう仰られるのでしたら従いますが…」



「なら、よし。……あーなんて言うかな、あいつとだけはどうにも相性が悪いんだよ」



「相性、ですか?」



「あぁ。それにな、あいつの事を一言で表すならお前はどう表す?……つまりはそう言う事なわけだが」



「そう言う事、ですか」



「そ。いや、別に嫌っちゃいないんだけどなぁ。何と言うかもう少し大人しくしてくれればと」



「リッパー様は大変大人しいお方ですよ?」



「俺以外の前ではな」



「それだけ旦那様が慕われていると言う事では?」



「…でもなぁ。リッパーってアレだろ?」



「アレ、とは?」



「リッパーの事を一言で表してみろって言って、さっきお前はどう思った?それが答えだよ」



「成程。…………ストーカー、ですか」





本日の一口メモ〜


人物紹介(久々の)


リッパー・スフィア

淑女。スフィアの国のお姫様。誰が何と言おうと淑女。

…どんな人なのでしょうか?



旦那様の今日の格言

「逃げても逃げても追ってくる恐怖を、俺は知っている」


メイドさんの今日の戯言

「ひた、ひた、ひた。次は気配の殺し方をお教えいたしましょう、リッパー様」


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