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harem!〜カオス煮、いっちょ上がり!〜  作者: nyao
o メイドさんとご主人様
117/1098

ど-87. 実家に帰らせていただきます


常套句。




「実家に帰らせていただきます」



「いきなりだなオイ」



「もうほとほと愛想が満ちましたので」



「満ちてるんならいいんじゃね?」



「ええ、ですので実家に帰らせていただきます」



「意味分からねえよ。どうして愛想が満ちたら実家に帰る事になるんだ?」



「実家には帰らせていただきます。ですが私が旦那様に愛想を尽かすと言う事はこの命、この意志、この想いがある限りあり得ない事ですので逆に申し上げてみる事に致しました」



「で、結論は?」



「旦那様には愛想が尽きました」



「言ってる事直前までと違くねぇ!?」



「と、言うのは面白おかしな、旦那様の慌てふためくお姿を見る為の軽い冗談でございますが」



「面白おかしな、の部分がどこを形容してるのかが軽く気になるところだが、まあいいだろう」



「ちなみに旦那様の部分を形容しております」



「言わなくていいから!!ねぇ!?」



「それでは実家に帰らせていただきます」



「結局それは本気……いや、そう言えばよくよく考えればお前の実家って」



「旦那様に絶縁状をたたきつけるなど、この先私はどのようにして生きていけばよいのでしょうか?」



「何か訳の分からない事態が進行しているな。それと絶縁状なら謹んで受け取ってやろう。さあ、思う存分に出すがいい」



「旦那様は私をいらないと仰られ…」



「いや、単にお前が珍しく墓穴掘ってるのが見てて楽しいだけだ」



「嫌なご趣味をお持ちですね。流石は旦那様」



「お前には負けるよ」



「そるでしょうか?」



「そうやって今のを至極真面目に聞き返してくる時点で俺の完敗、負け、マイリマシター、だよ」



「旦那様に勝利いたしました。ご褒美は何を頂きましょうか?」



「景品なんてねぇよ。つかお前は今の勝利の意味合いが分かってるのか?」



「はい。つまりは私は旦那様より高尚な趣味を持っていると、まあこれは予てより自明の理でありましたので、問題にするほどの事でもないでしょう」



「いや十分あるよ?つかその部分は厭味だっつーの。それくらい気付け」



「ふふっ、つまり旦那様は私に負けた事が悔しいのですね?」



「ゃ、…まぁそれでも別に、俺としてはいいのだが」



「なんてひどい侮蔑でしょう!!」



「い、いきなり何だよ?」



「実家に帰らせていただきます」



「で、結局そこに戻るのね」



「…本当に実家に帰らせていただきます?」



「まあ、敢えて止めるような事でもなし。お前が実家に帰る?まあ帰ってから何をするかは知らないが、試しにやってみれば?」



「では御昼食をお運びいたします、旦那様」



「ああ。で、実家の件は?」



「………旦那様は意地がお悪い」



「…くくっ、どうしてだよ?」








「今更、そのような事もないでしょう。私の帰るべき場所は、“ココ”を置いて他には御座いません」





本日の一口メモ〜


珍しくメイドさんが旦那様に負けております。


ちなみに、メイドさんの実家って…はてさて、いったいどこの事でしょうね?



旦那様の今日の格言

「勝利の美酒」


メイドさんの今日の戯言

「旦那様がつけ上がっております」


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